絶滅危惧種

野山の植物

ホソバクリハラン

ホソバクリハラン (ウラボシ科ノキシノブ属)【細葉栗葉蘭】 (Lepisorus boninensis) 小笠原諸島の固有種で、父島や母島の湿った岩上や樹幹に生える常緑の着生シダです。 普通の「クリハラン」とは別属のノキシノブ属で「ヒメノキ...
3月

ムニンツツジ

ムニンツツジ (ツツジ科ツツジ属)【無人躑躅】 (Rhododendron boninense) 別名:オガサワラツツジ 小笠原諸島父島のみに自生する固有種で、小笠原諸島に存在する唯一のツツジです。 しかも、現在は天然自生の株は全世界に1株...
3月

クリハラン

クリハラン (シダ植物ウラボシ科クリハラン属)【栗葉蘭】 (Neolepisorus ensatus) 特徴的な単葉の常緑シダで、大きな葉は薄手で硬く光沢があります。 「ヒトツバ」などに似ていますが、もっと大きく、丸いソーラスが1-3列に連...
3月

ミチノクフクジュソウ

ミチノクフクジュソウ (キンポウゲ科フクジュソウ属)【陸奥福寿草】 (Adonis multiflola) 従来、日本のフクジュソウは、種としては1種類と考えられていました。 ところが近年、研究が進み分類が見直された結果、日本のフクジュソウ...
9月

イワキハグマ

イワキハグマ (キク科コウヤボウキ属)【磐城白熊】 (Pertya x suzukii) 茨城県の八溝山地や磐城地方南部に限られた分布を持つ植物で、「クルマバハグマ」と「オヤリハグマ」の自然交雑種とされています。 低山の草原や落葉広葉樹林に...
12月

ヤツガダケトウヒ

ヤツガダケトウヒ (マツ科トウヒ属)【八ヶ岳唐檜】 (Picea koyamai) 別名:ヒメマツハダ 近縁種の「ヒメバラモミ」同様、氷河期遺存種とみられる日本特産の針葉樹で、八ケ岳の西岳と南アルプスの海抜1000-2000mの一部にのみ分...
12月

ヒメバラモミ

ヒメバラモミ (マツ科トウヒ属)【姫荊棘樅】 (Picea maximowiczii) 山岳地の針葉樹としてメジャーな「トウヒ」の仲間ですが、奥秩父・八ヶ岳と南アルプス北東部に分布する希少種で、現在の成木は1,000-2,000ほどしかない...

アギナシ

アギナシ (オモダカ科オモダカ属)【顎無】 (Sagittaria aginashi) 同属の「オモダカ」と極めてよく似ている抽水植物です。 「顎無し」という名は、顎の無いヘラ葉をつけることが多いということから付いた名だそうですが、「オモダ...
山岳の植物

サンイントラノオ

サンイントラノオ (オオバコ科クワガタソウ属)【山陰虎の尾】 (Veronica ogurae) 島根県固有の植物で、限られた山岳地の急峻な岩場に生え、ひょろひょろと細い茎が伸びると岩から垂れ下がるように咲くようです。 「トラノオ」の名です...
山岳の植物

マルバノキ

マルバノキ (マンサク科マルバノキ属)【丸葉の木】 (Disanthus cercidifolius)  別名:ベニマンサク 「マンサク」の仲間でハート形の葉が丸っこいから「丸葉の木」と、いささか安易なネーミングですが、自生は珍しい樹木です...
9月

ツルワダン

ツルワダン (キク科タカサゴソウ属)【蔓海菜】 (Ixeris longirostra) 小笠原の固有種で、「ジシバリ」の仲間です。 ロゼット状の根生葉をもち花茎の先に散房状の花序をつけます。 花は舌状花のみで15枚前後、花弁はジシバリなど...
野山の植物

ホソバイヌタデ

ホソバイヌタデ (タデ科イヌタデ属)【細葉犬蓼】 (Persicaria trigonocarpa) 「イヌタデ」に似た同属種ですが変種や亜種でなく別種です。 イヌタデよりやや大きめになり、葉が細く花色が独特のうすピンクです。 花の色は「オ...
野山の植物

ナガバノウナギツカミ

ナガバノウナギツカミ (タデ科イヌタデ属)【長葉鰻攫】 (Persicaria hastatosagittata) 本州、四国、九州の河畔や湿地、休耕田などに生えるタデで、「アキノウナギツカミ」に似ていますが花の下の花茎が赤くなり腺毛が生え...
山岳の植物

スギラン

スギラン (シダ植物ヒカゲノカズラ科ヒカゲノカズラ属)(ヒカゲノカズラ植物門)【杉蘭】 (Huperzia cryptomerina) 北海道東部から本州、四国、九州に分布し、深山の樹幹や岩上に着生する常緑のシダです。 「ラン」ではなく「シ...
山岳の植物

ジンジソウ

ジンジソウ (ユキノシタ科ユキノシタ属)【人字草】 (Saxifraga cortusifolia) 別名:モミジバダイモンジソウ 「ユキノシタ」や「ダイモンジソウ」に似て非なる仲間で、5弁の花弁のうち下2枚だけが長く伸び「人」という文字の...
野山の植物

アオヒメタデ

アオヒメタデ (タデ科イヌタデ属)【青姫蓼】 (Persicaria erectominor var. erectominor f. viridiflora) 花序は密につき「イヌタデ」に似ていますが、花色は他にない緑白色で、花序の間から長...
野山の植物

カドハリイ

カドハリイ (カヤツリグサ科ハリイ属)【角針藺】 (Eleocharis tsurumachii) 霞ヶ浦周辺のごく一部の湿地に自生する日本固有種。 たいへん地味で一般に人が顧みることのない植物ですが、世界で唯一無二の存在だそうです。 同じ...
野山の植物

タタラカンガレイ

タタラカンガレイ (カヤツリグサ科フトイ属)【多々良寒枯藺】 (Scirpus mucronatus var. tataranus) 「カンガレイ」の変種ですが、群馬県館林市の多々良沼で昭和6年に発見されたものです。 3角断面の茎の稜に翼を...
山岳の植物

タカオヒゴタイ

タカオヒゴタイ (キク科トウヒレン属)【高尾平江帯】 (Saussurea sinuatoides) 高尾山で初めて発見され「タカオ」の名を冠された花は「タカオスミレ」を代表にいくつかありますが、これもそのひとつ。 「タカネヒゴタイ」や「ミ...
野山の植物

サデクサ

サデクサ (タデ科イヌタデ属) (Persicaria maackiana) 「ミゾソバ」や「アキノウナギツカミ」など多くの秋のタデ科の花と同様、低地の湿地や水辺に生育する植物ですが、分布が局所的なようで、やや稀な種類です。 よく分岐する茎...

チチブシロカネソウ

チチブシロカネソウ (キンポウゲ科チチブシロカネソウ属)【秩父白銀草】 (Enemion raddeanum)  別名:オオシロカネソウ 「シロカネソウ」の名がつきますが、「アズマシロカネソウ」や「トウゴクサバノオ」などシロカネソウ属のよう...
野山の植物

イヌセンブリ

イヌセンブリ (リンドウ科センブリ属)【犬千振】 (Swertia tosaensis) 普通の「センブリ」によく似ていますが、苦みと薬効が少ないので役に立たないという意味の「イヌ」の名が冠されています。 センブリに比べ、花の長い毛がたいへ...
野山の植物

カンエンガヤツリ

カンエンガヤツリ (カヤツリグサ科カヤツリグサ属)【灌園蚊帳吊】 (Cyperus exaltatus var. iwasakii) 草丈1mほどと大型になるカヤツリグサで、湖沼岸や川岸の湿地に生えますが、攪乱された土地の好きな1年草なので...
野山の植物

ヒダカミセバヤ

ヒダカミセバヤ (ベンケイソウ科ムラサキベンケイソウ属)【日高見せばや】 (Hylotelephium cauticola) 北海道の日高・十勝地方の岩場に生える北海道固有種です。 小型で地を這うように伸び、高山植物のイメージがありますが山...
9月

ミクラシマトウヒレン

ミクラシマトウヒレン (キク科トウヒレン属)【御蔵島塔飛廉】 (Saussurea triptera var. mikurasimensis)(ミクラジマトウヒレン) 伊豆諸島・御蔵島の最高峰、御山の標高の高いところに分布し、照葉樹林の林縁...
9月

シマコウヤボウキ

シマコウヤボウキ (キク科コウヤボウキ属)【島高野箒】 (Pertya yakushimensis) 日本にはコウヤボウキ属として身近な「コウヤボウキ」と「ナガバノコウヤボウキ」がありますが、もう一種、1988年に記載された「シマコウヤボウ...
野山の植物

カワラケツメイ

カワラケツメイ (マメ科カワラケツメイ属)【河原決明】 (Chamaecrista nomame) 河原や土手などの日当たりのよいところに生えるマメですが、普通のマメ類とちょっと異なる「ジャケツイバラ亜科」に属し、「ジャケツイバラ」や「サイ...
山岳の植物

ミヤマウズラ

ミヤマウズラ (ラン科シュスラン属)【深山鶉】 (Goodyera schlechtendaliana) ほぼ全国の低山や山地の林下に生え、立ち上がった花茎に5-10個ほどの花を縦に並べて咲かせます。 飛ぶ鳥のようなクリオネのような花は白色...
高山植物

タカネクロスゲ

タカネクロスゲ (カヤツリグサ科アブラガヤ属)【高嶺黒菅】 (Scirpus maximowiczii) 別名:ミヤマワタスゲ 本州中部以北から北海道の高山帯に生育するカヤツリグサです。 やや湿気のある場所に生えるようです。 楕円形の黒っぽ...
野山の植物

スズサイコ

スズサイコ (キョウチクトウ科カモメヅル属)(ガガイモ科)【鈴柴胡】 (Vincetoxicum pycnostelma) 日当たりのよい草地に生え、他の草にまぎれてひょろひょろと立ち上がるので、たいへん見つけづらい草です。 「コバノカモメ...
高山植物

ムシトリスミレ

ムシトリスミレ (タヌキモ科ムシトリスミレ属)【虫取菫】 (Pinguicula macroceras) これは、「スミレ」の名を付けられていますが、スミレではなく、「タヌキモ科」の食虫植物です。 花の印象がスミレに似ているというだけで、よ...
高山植物

ミチノクコザクラ

ミチノクコザクラ (サクラソウ科サクラソウ属)【陸奥小桜】 (Primula cuneifolia var. heterodonta) 別名:イワキコザクラ 青森県・岩木山の亜高山帯の雪田周辺や湿地に生育する固有種。 「エゾコザクラ」の変種...
高山植物

キヌガサソウ

キヌガサソウ (APG:シュロソウ科キヌガサソウ属)(ユリ科)【衣笠草】 (Kinugasa japonica) 「ツクバネソウ」や「エンレイソウ」に似た体制の花ですが、一属一種の日本固有種で、花の華麗さと特異な葉序で、はるかにインパクトの...
高山植物

クモマミミナグサ

クモマミミナグサ (ナデシコ科ミミナグサ属)【雲間耳菜草】 (Cerastium schizopetalum var. bifidum) 「ミヤマミミナグサ」の変種で、北アルプス北部の特産種。 ミヤマミミナグサにそっくりですが、花弁が2つに...
9月

バアソブ

バアソブ (キキョウ科ツルニンジン属)【婆ソブ】 (Codonopsis ussuriensis) 日本にはツルニンジン属が2種あり、一つは「ツルニンジン」別名「ジイソブ」ですが、もう一つが「爺ソブ」に対比させた名の「婆ソブ」です。 ツルニ...
山岳の植物

コウリンカ

コウリンカ (キク科オカオグルマ属)【紅輪花】 (Tephroseris flammea subsp. glabrifolia) 明るい草原の中で独特のオレンジ色が目立つのですが、よく知らないとどれを見てももう萎れた状態のものしか見つからな...
山岳の植物

フガクスズムシソウ

フガクスズムシソウ (ラン科クモキリソウ属)【富岳鈴虫草】 (Liparis fujisanensis) 原生林の中の苔むしたブナやカエデの古木の樹幹に生える着生性の小型ランです。 着生植物の常で、空中湿度の高い自然度の高い森でしか生きられ...
7月

ギボウシラン

ギボウシラン (ラン科クモキリソウ属)【擬宝株蘭】 (Liparis auriculata) 「クモキリソウ」の仲間の蘭で、光沢のある葉に葉脈の縦じわが目立ち、「ギボウシ」の葉に似ていますが、もちろん遥かに小さな植物です。 直立した花茎は黒...
6月

クモマキンポウゲ

クモマキンポウゲ (キンポウゲ科キンポウゲ属)【雲間金鳳花】 (Ranunculus pygmaeus) 「タカネキンポウゲ」と同様に、北アルプス・白馬岳周辺の限られた礫地だけに僅かに生育する、氷河期遺存と思われる希少な高山植物です。 草丈...
6月

コクラン

コクラン (ラン科クモキリソウ属)【黒蘭】 (Liparis nervosa) 同属の「クモキリソウ」によく似た蘭で、茨城以南の低山の日陰の林内に生育します。 花の造りもクモキリソウによく似ていますが、名前の通り花が黄緑の地に黒紫色~暗褐色...