ムニンツツジ (ツツジ科ツツジ属)【無人躑躅】
(Rhododendron boninense) 別名:オガサワラツツジ
小笠原諸島父島のみに自生する固有種で、小笠原諸島に存在する唯一のツツジです。
しかも、現在は天然自生の株は全世界に1株しか存在しない極めつけのレア植物です。
園芸採取やノヤギの食害で激減してしまったもので、保護増殖が図られてきました。
種の保存のために実生や接ぎ木での増殖が試みられていたものの、なかなかうまくいかず、現地生育地の特殊土壌を導入して栽培に成功、現在では現地に植え戻された植栽株が数十株あるようです。
大振りの花は清楚な純白で、花期は4-5月ごろが中心ですが、亜熱帯海洋気候の現地ではほぼ1年中開花が見られるそうです。
葉は全縁で、枝や葉柄には茶褐色の毛が密生します。
ツツジ属の中では「ヤマツツジ」に近い仲間です。
環境省カテゴリ:絶滅危惧ⅠA類(CR)
「種の保存法」により国内希少野生動植物種に指定されています。