カトウハコベ (ナデシコ科ノミノツヅリ属)【加藤繁縷】
(Arenaria katoana)
生育地の至仏山ではたくさんある「ホソバツメクサ」の花に似ていて、かつ同じようなところに生えていますが、個体数は少ないので探すのに意外と難渋します。
しかし、それよりも明らかに花が大きめで存在感があり、卵型で尖った対生の葉と全体の生え方で一度見つければ違いはすぐ判ります。
白い花弁の基部は細い柄になっていて、10本の雄しべの基部は黄色い腺体となっています。
限られた山域にしか見られない日本固有種で、「カトウ」の名は早池峰山での発見者に因むものです。
夕張岳、日高山脈、早池峰山、至仏山、谷川岳などに隔離分布し、高山帯に生育する蛇紋岩地植物です。
環境省カテゴリ:絶滅危惧Ⅱ類(VU)
北海道:絶滅危惧Ⅱ類(VU)
岩手県:絶滅危惧I類
群馬県:絶滅危惧Ⅱ類(VU)