絶滅危惧種

オゼヌマアザミ

オゼヌマアザミ (キク科アザミ属)【尾瀬沼薊】 (Cirsium homolepis) 「オゼヌマ」の名前の通り、尾瀬とその周辺山域の湿原だけに生育する特産種です。 湿原の中に直立し、やや薄い色の頭花が上向きに1-3個ほどつき、葉は細く深裂...
山岳の植物

ミヤマワレモコウ

ミヤマワレモコウ (バラ科ワレモコウ属)【深山吾亦紅】 (Sanguisorba longifolia) 「ワレモコウ」とよく似ていますが別種で、山地帯~亜高山帯の湿原や草地に生育します。 普通のワレモコウよりもやや花序が長いことが多く暗い...
水生植物

ヒシモドキ

ヒシモドキ (オオバコ科ヒシモドキ属)【菱擬】 (Trapella sinensis) 葉や果実が「ヒシ」に似ていることから名付けられていますが、分類的には全く異なり独立のヒシモドキ科とされたりゴマ科とされたりしましたが、現在はオオバコ科と...
山岳の植物

ジゾウカンバ

ジゾウカンバ (カバノキ科カバノキ属)【地蔵樺】 (Betula globispica) 別名:イヌブシ (写真は樹幹のみ 葉は別物) 栃木から長野までの本州中部、ほとんど埼玉県、群馬県、山梨県、長野県の境界山地中心に限られた分布の希産種の...
野山の植物

ツルラン

ツルラン (ラン科エビネ属)【鶴蘭】 (Calanthe triplicata) 沖縄や奄美など南方の照葉樹林下で夏に咲く「エビネ」の仲間です。 エビネによく似た幅広の葉が茂った中から高く花茎を立ち上げ、エビネ型でさらに複雑な白い花を咲かせ...
野山の植物

ヌマゼリ

ヌマゼリ (セリ科ムカゴニンジン属)【沼芹】 (Sium suave var. nipponicum) 別名:サワゼリ 全国の低地の湿地や沼の水辺に生育するセリで、葉はあまりセリ類らしくない奇数羽状複葉になり、細かいが鋭い鋸歯があります。 ...

バイカモ

バイカモ (キンポウゲ科キンポウゲ属)【梅花藻】 (Ranunculus nipponicus var. submersus) 冷涼な流水中に生える沈水植物で、いわゆるキンギョモと言われるような水草の一種ですが何とキンポウゲ属です。 水温1...
7月

アオフタバラン

アオフタバラン (ラン科サカネラン属)【青双葉蘭】 (Neottia makinoana) 薄暗い杉林の林床にへばりつくように生える双葉。 多くあるフタバラン類の中で、暗い青緑色にぼやけた白筋が入るのが特徴です。 茎は直立し、葉の下は無毛、...
高山植物

カトウハコベ

カトウハコベ (ナデシコ科ノミノツヅリ属)【加藤繁縷】 (Arenaria katoana) 生育地の至仏山ではたくさんある「ホソバツメクサ」の花に似ていて、かつ同じようなところに生えていますが、個体数は少ないので探すのに意外と難渋します。...
6月

キンロバイ

キンロバイ (バラ科キンロバイ属)【金露梅】 (Dasiphora fruticosa) 亜高山帯から高山帯に生える低木ですが、主に蛇紋岩地や石灰岩地に生育し分布する山域が限られます。 北海道の崕山、芦別岳、アポイ岳、本州では早池峰山、焼石...
7月

ハクウンラン

ハクウンラン (ラン科ハクウンラン属)【白雲蘭】 (Odontochilus nakaianus) 別名:ムライラン、イセラン 小さく目立たない、林下に生える地生ランで、本州~九州の落葉広葉樹や照葉樹の混交林の薄暗い林床に疎らに生えます。 ...
7月

ベニシュスラン

ベニシュスラン (ラン科シュスラン属)【紅繻子蘭】 (Goodyera biflora) ランの中でも「シュスラン属」というと「ミヤマウズラ」などの仲間で、小さな花がずらっと並んでいるものが多いのですが、このベニシュスランは花序に基本2個の...
山岳の植物

ホザキイチヨウラン

ホザキイチヨウラン (ラン科ヤチラン属)【穂咲一葉蘭】 (Malaxis monophyllos) 別名:ホザキフタバラン 亜高山のブナ林や針葉樹林に生える小型の蘭で、1枚か2枚の葉から花茎を立ち上げ、2-3mmの多数の細かい黄緑の花が穂状...
高山植物

ヒメシャクナゲ

ヒメシャクナゲ (ツツジ科ヒメシャクナゲ属)【姫石楠花】 (Andromeda polifolia) シャクナゲといっても一属一種の特殊な湿原植物で、極小サイズのシャクナゲです。 「エゾノツガザクラ」などのツガザクラ類の花の、葉をミニサイズ...

チシマウスバスミレ

チシマウスバスミレ (スミレ科スミレ属)【千島薄葉菫】 (Viola hultenii) 別名:ケウスバスミレ 「ウスバスミレ」によく似た北方系の無茎スミレですが別種です。 日本では北海道東部に、また本州では中部地方以北の限られた地域の亜高...
6月

オオバタチツボスミレ

オオバタチツボスミレ (スミレ科スミレ属)【大葉立坪菫】 (Viola kamtchadalorum) 「タチツボスミレ」の名がついていますが、分類的にはむしろ「ニョイスミレ」に近い独立的な種類のスミレで、北海道では海岸から山地まで見られま...
6月

クロカンバ

クロカンバ (クロウメモドキ科クロウメモドキ属)【黒樺】 (Rhamnus costata) 深山の林中に生える落葉低木で、葉が似ているので「カンバ」の名がついていますが樺の仲間ではありません。 雌雄異株で、束になった長い花柄の先に黄緑色の...
6月

タガソデソウ

タガソデソウ (ナデシコ科ミミナグサ属)【誰袖草】 (Cerastium pauciflorum var. amurense) 独特の半透明な花弁に白い筋が入り、とても幽玄・清楚な雰囲気をもつ花です。 山梨県・長野県・岐阜県など本州中部の山...

エキサイゼリ

エキサイゼリ (セリ科エキサイゼリ属)【益斎芹】 (Apodicarpum ikenoi) 「芹」とはいっても、属レベルで日本固有の植物で、主に関東平野と濃尾平野の氾濫原の湿地にのみ分布する希少種です。 セリ科の仲間には「シシウド」や「ハナ...
樹木

ヤエガワカンバ

ヤエガワカンバ (カバノキ科カバノキ属)【八重皮樺】 (Betula dahurica) 別名:コオノオレ 北海道東部の一部と、本州中部の一部地域に隔離分布し、中部地方では標高1500m前後の日当たりのよい高原に自生します。 樹皮が浮き上が...

ジョウロウスゲ

ジョウロウスゲ (カヤツリグサ科スゲ属)【上臈菅】 (Carex capricornis) 地味で判りにくい植物の筆頭であるスゲ属の中でも、特に目立たない葉の姿の中しあって花穂はひときわ目立ちます。 先端の小穂は雄性で茶色くなり、そのすぐ下...

センカクツツジ

センカクツツジ (ツツジ科ツツジ属)【尖閣躑躅】 (Rhododendron eriocarpum var. tawadae) 尖閣諸島の釣魚島の岩場に生育する固有種で、南西諸島に分布する「マルバサツキ」の変種とされています。 明治時代から...
野山の植物

トウサワトラノオ

トウサワトラノオ (サクラソウ科オカトラノオ属)【唐沢虎の尾】 (Lysimachia candida) サクラソウ科の「トラノオ」の仲間は、最もメジャーな「オカトラノオ」をはじめ「ヌマトラノオ」「ノジトラノオ」などいろいろ有りますが最もマ...
アゲハチョウ科

ヒメギフチョウ

ヒメギフチョウ (アゲハチョウ科ギフチョウ属)【姫岐阜蝶】 (Luehdorfia puziloi inexpecta) ヒメギフチョウ本州亜種 「春の妖精」とも呼ばれ、早春の林に舞う可憐な蝶です。 同属の「ギフチョウ」が主に山陰から近畿・...

カッコソウ

カッコソウ (サクラソウ科サクラソウ属)【勝紅草】 (Primula kisoana) 別名:キソコザクラ 日本固有種の山地性サクラソウの仲間で、世界中で群馬県鳴神山にしか生育しない希少植物です。 山地性のサクラソウの仲間は「チチブイワザク...
すみれ

ヒトツバエゾスミレ

ヒトツバエゾスミレ (スミレ科スミレ属)【一つ葉蝦夷菫】 (Viola eizanensis var. simplicifolia) 「エイザンスミレ」の変種で、エイザンでは細裂するはずの葉が単葉化したもので、花はエイザンスミレとほぼ同じ感...
野山の植物

シロバナエチゴルリソウ

シロバナエチゴルリソウ (ムラサキ科ルリソウ属)【白花越後瑠璃草】 (Omphalodes krameri var. laevisperma f. leucantha) 「エチゴルリソウ」の白花です。 単に白花ですが、一応品種として分けられ...

エチゴルリソウ

エチゴルリソウ (ムラサキ科ルリソウ属)【越後瑠璃草】 (Omphalodes krameri var. laevisperma) 新潟県と山形県、福島県の西部にのみ分布し、「ルリソウ」と「ヤマルリソウ」の中間的な存在とされています。 山地...

ゲンジスミレ

ゲンジスミレ (スミレ科スミレ属)【源氏菫】 (Viola variegata var. nipponica) 別名:イヨスミレ 「源氏」という名は、源氏・平家の源氏ではなく、「源氏物語」から来ているそうです。 曰く、葉の裏が紫であることか...
野山の植物

ワダソウ

ワダソウ (ナデシコ科ワチガイソウ属)【和田草】 (Pseudostellaria heterophylla) 同属の「ワチガイソウ」や「ヒゲネワチガイソウ」に似ていますが5弁の花弁の先端がくぼんだ形になるのが特徴です。 上部の葉は幅広めで...
野山の植物

コシノカンアオイ

コシノカンアオイ (ウマノスズクサ科カンアオイ属)【越の寒葵】 (Asarum megacalyx) 「越の」という名が付けられているように、新潟県から秋田南部にかけての日本海側、福島県西部、長野県北部に分布するカンアオイです。 多雪地帯に...
3月

ムニンタイトゴメ

ムニンタイトゴメ (ベンケイソウ科キリンソウ属)【無人大唐米】 (Sedum boninense) 小笠原諸島の父島・兄島・弟島だけに生育する固有種で、海岸ではなく山の頂上付近の岩場に生えるマンネングサです。 普通の「タイトゴメ」よりも細か...

コシノコバイモ

コシノコバイモ (ユリ科バイモ属)【越の小貝母】 (Fritillaria koidzumiana) 「バイモ属」は「クロユリ」や「アミガサユリ(バイモ)」を含むグループですが、中でもコバイモの仲間は小さく地味な可憐さでマニアックな人気をも...
野山の植物

アズマシロカネソウ

アズマシロカネソウ (キンポウゲ科シロカネソウ属)【東白銀草】 (Dichocarpum nipponicum) アズマシロガネソウ 「トウゴクサバノオ」などサバノオ類と同属の仲間で、植物体の形や花も似ていますが、淡黄色の花びら(萼片)の外...

サキシマツツジ

サキシマツツジ (ツツジ科ツツジ属)【先島躑躅】 (Rhododendron amanoi) 「サキシマ」というのは、琉球の西側の先島諸島のことで、石垣島・西表島・久米島に分布するツツジです。 山の渓流や川岸、沢沿いの岩場などに見られる常緑...
野山の植物

ルリソウ

ルリソウ (ムラサキ科ルリソウ属)【瑠璃草】 (Nihon krameri) 本州中部地方以北~北海道西南部の分布で山野の林内に生えます。 よく似た「ヤマルリソウ」よりも色がまさに瑠璃的で、青色が鮮やかです。 全体に開出毛が多く、茎が立ち上...

タチテンノウメ

タチテンノウメ (バラ科テンノウメ属)【立天の梅】 (Osteomeles schwerinae) 小笠原諸島固有種の常緑低木で、5弁の白い花を枝先につけます。 特徴的な奇数羽状複葉の葉は小葉が13~14対ほどで、光沢のある深い緑色です。 ...
野山の植物

シデコブシ

シデコブシ (モクレン科モクレン属)【幣辛夷】 (Magnolia stellata) 春先に公園や街路樹として薄ピンクの見事な花を見ることも多く、葉が出る前に花が満開となるのでたいへん目立ちます。 最近は庭木などでもわりあい見るようになり...
野山の植物

ホソバクリハラン

ホソバクリハラン (ウラボシ科ノキシノブ属)【細葉栗葉蘭】 (Lepisorus boninensis) 小笠原諸島の固有種で、父島や母島の湿った岩上や樹幹に生える常緑の着生シダです。 普通の「クリハラン」とは別属のノキシノブ属で「ヒメノキ...
3月

ムニンツツジ

ムニンツツジ (ツツジ科ツツジ属)【無人躑躅】 (Rhododendron boninense) 別名:オガサワラツツジ 小笠原諸島父島のみに自生する固有種で、小笠原諸島に存在する唯一のツツジです。 しかも、現在は天然自生の株は全世界に1株...