5月

野山の植物

アワモリショウマ

アワモリショウマ (ユキノシタ科チダケザシ属)【泡盛升麻】(Astilbe japonica)本州中部以南から四国、九州に分布しますが、庭園などに植えられることも多い種類です。葉は硬質な感じの3出複葉で、楕円形で尖った鋸歯があり、茎には腺毛...
野山の植物

アリドオシ

アリドオシ (アカネ科アリドオシ属)【蟻通し】(Damnacanthus indicus)「センリョウ」や「マンリョウ」などの、赤い実の「縁起物シリーズ」の最小単位となる「一両」という別名をもつ小さな常緑樹。蟻も貫くという細長い刺が特徴です...

ミヤマザクラ

ミヤマザクラ (バラ科サクラ属)【深山桜】(Cerasus maximowiczii) 別名:シロザクラ全国のブナ帯からシラビソ帯の山地~亜高山帯下部に生え、葉が完全に展開しきってから咲く遅咲きの桜。花や蕾は純白色で赤みがないので、新緑の時...

ヤブエビネ

ヤブエビネ (ラン科エビネ属)【藪海老根】(Calanthe discolor f. viridialba) 別名:ミドリエビネ「エビネ」には様々な園芸種も各種あるようで、また自然交雑種も各種知られています。「ヤブエビネ」の名は園芸界では天...
3月

シロヤシオ

シロヤシオ (ツツジ科ツツジ属)【白八汐】(Rhododendron quinquefolium) 別名:ゴヨウツツジ山のツツジの中でも「ヤシオツツジ」と総称されるうちの一つで、「アカヤシオ」「ムラサキヤシオ」と違い白花です。東北から四国に...
山岳の植物

オシャグジデンダ

オシャグジデンダ (シダ植物ウラボシ科エゾデンダ属)【御社貢連朶】(Polypodium fauriei)深山の苔むしたような樹幹や岩上に着生する冬緑性のシダです。葉身は広披針形の単葉で深裂し、「アオネカズラ」にちょっと似ています。葉の表面...
山岳の植物

ウラジロモミ

ウラジロモミ (マツ科モミ属)【裏白樅】(Abies homolepis)普通の「モミ」よりも標高の高い寒冷な気候を好み、長野県内陸部などに多く分布します。分布域は福島県以南の本州と四国に自生、本州中部では概ね標高1000mから1800mぐ...
野山の植物

イイギリ

イイギリ (ヤナギ科イイギリ属)【飯桐】(Idesia polycarpa) 別名:ナンテンギリ秋から冬に見られる赤い実が綺麗で、鳥たちの格好の餌にもなります。大きな葉が「キリ」に似ていますが、キリ科ではなくヤナギ科でイイギリ属の一属一種で...
野山の植物

ノヂシャ

ノヂシャ (スイカズラ科ノヂシャ属)(オミナエシ科)【野萵苣】(Valerianella locusta)ヨーロッパ原産の帰化植物。もともと欧州ではサラダ菜として食用されていて、江戸時代に長崎で栽培されていたものが野生化したようです。二股分...
甲虫

ナナホシテントウ

ナナホシテントウ (テントウムシ科)【七星天道】(Coccinella septempunctata)日本全国に分布し、最も普通に多く見られるテントウムシのひとつです。成虫も幼虫時代ももっぱらアブラムシを食べる肉食昆虫で、農業を行う人間にと...

ヒメヒダボタン

ヒメヒダボタン (ユキノシタ科ネコノメソウ属)【姫飛騨牡丹】(Chrysosplenium nagasei var. luteoflorum)日本海側ネコノメソウの代表「ホクリクネコノメ」の系統ながら、太平洋側の「イワボタン」や「ニッコウネ...
野山の植物

ミコシガヤ

ミコシガヤ (カヤツリグサ科スゲ属)【神輿茅】(Carex neurocarpa)日当たりのよい草地や湿地に生え、密につけた小穂の下の2-3枚の苞葉が長く伸びて、お神輿のような形と見なして名付けられました。雌雄性の小穂がいくつも密集し、雄花...

バイカモ

バイカモ (キンポウゲ科キンポウゲ属)【梅花藻】(Ranunculus nipponicus var. submersus)冷涼な流水中に生える沈水植物で、いわゆるキンギョモと言われるような水草の一種ですが何とキンポウゲ属です。水温15度前...

ツルシロカネソウ

ツルシロカネソウ (キンポウゲ科シロカネソウ属)【蔓白金草】(Dichocarpum stoloniferum) 別名:シロカネソウ神奈川県から奈良県までの太平洋側山地に分布し、ブナ帯などの落葉樹林の林下に生育します。苔むした林床の日陰に咲...
6月

コガラ

コガラ (シジュウカラ科コガラ属)【小雀】(Poecile montanus)全国各地に留鳥として生息しますが、本州では夏は山岳地から亜高山の森で繁殖し、冬には平地で「シジュウカラ」などと混群となって生活します。「シジュウカラ」より小さく、...

アイズスゲ

アイズスゲ (カヤツリグサ科スゲ属)【会津菅】(Carex hondoensis)うなだれた形の花序が特徴的なスゲです。尖端に1-3個の雄小穂が出て、その下に数個の雌小穂がまばらに出ます。雌小穂には細い柄があって垂れ下がります。雌花鱗片から...
6月

クロカンバ

クロカンバ (クロウメモドキ科クロウメモドキ属)【黒樺】(Rhamnus costata)深山の林中に生える落葉低木で、葉が似ているので「カンバ」の名がついていますが樺の仲間ではありません。雌雄異株で、束になった長い花柄の先に黄緑色の4弁の...
6月

ツルツゲ

ツルツゲ (モチノキ科モチノキ属)【蔓黄楊】(Ilex rugosa)東北地方から関東地方、中部地方の亜高山の針葉樹林下に生える常緑樹です。常緑低木ですが蔓のように地を這うのでおよそ目立たず、枝に花が咲きますが緑白色でこれも目立たず地味な植...
6月

オオバタネツケバナ

オオバタネツケバナ (アブラナ科タネツケバナ属)【大葉種漬花】(Cardamine scutata)全国の山地の沢沿いや湿地に生える「タネツケバナ」の仲間です。羽状複葉の先端の頂小葉が大きめとなり、花つきはややまばらで花序は長く伸びません。...
5月

ホソミオツネントンボ

ホソミオツネントンボ (アオイトトンボ科)【細身越年蜻蛉】(Indolestes peregrinus)「オツネン」という名は「越年」という意味で、初夏に成虫になった若い個体がそのまま冬を越して春に成熟するということです。冬の間は枯れ枝色を...

シロツメクサ

シロツメクサ (マメ科シャジクソウ属)【白詰草】(Trifolium repens) 別名:クローバー公園やグラウンド、駐車場など開けた人為的な場所に日本中どこにでも見られる草ですが、ヨーロッパ原産の帰化植物です。そもそも「ツメクサ」という...
水生植物

コオニビシ

コオニビシ (ミソハギ科ヒシ属)(旧ヒシ科)【小鬼菱】(Trapa japonica var. pumira)「ヒシの実」でお馴染みの「ヒシ」の変種で、渡良瀬遊水地の水路に多く生育しています。水面の浮葉は膨らんだ葉柄が浮き袋となり、葉は広菱...
すみれ

ミヤマキスミレ

ミヤマキスミレ (スミレ科スミレ属)【深山黄菫】(Viola brevistipulata var. acuminata)「オオバキスミレ」の高山型変種とされ、北海道、本州中部以北の日本海側山地に分布し亜高山帯の林縁や林下の湿ったところに生...
樹木

ミズナラ

ミズナラ (ブナ科コナラ属)【水楢】(Quercus crispula var. crispula) 別名:オオナラ「コナラ」と並んで楢の木のひとつで、コナラよりも寒冷地・山岳地寄りの分布となり、「ブナ」の生えるブナ帯の下部に位置する植生と...
樹木

カラマツ

カラマツ (マツ科カラマツ属)【落葉松、唐松】(Larix kaempferi)信州の高原や山岳の風景を彩る日本固有種で、天然の分布の中心は中部山岳周辺で、富士山、奥日光や蔵王の一部などに隔離分布しています。北海道には分布ぜず、北海道の至る...
両生類

ニホンアマガエル

ニホンアマガエル (アマガエル科)【日本雨蛙】(Dryophytes japonica)カエルの中でもだいたい万人に好感をもたれる種類でしょう。田園風景の中で身近に存在し、漫画やイラスト、キャラクターの素材となることが多いので自然と親しみの...
野山の植物

エキサイゼリ

エキサイゼリ (セリ科エキサイゼリ属)【益斎芹】(Apodicarpum ikenoi)「芹」とはいっても、属レベルで日本固有の植物で、主に関東平野と濃尾平野の氾濫原の湿地にのみ分布する希少種です。セリ科の仲間には「シシウド」や「ハナウド」...
樹木

ヤエガワカンバ

ヤエガワカンバ (カバノキ科カバノキ属)【八重皮樺】(Betula dahurica) 別名:コオノオレ北海道東部の一部と、本州中部の一部地域に隔離分布し、中部地方では標高1500m前後の日当たりのよい高原に自生します。樹皮が浮き上がって剥...

ジョウロウスゲ

ジョウロウスゲ (カヤツリグサ科スゲ属)【上臈菅】(Carex capricornis)地味で判りにくい植物の筆頭であるスゲ属の中でも、特に目立たない葉の姿の中しあって花穂はひときわ目立ちます。先端の小穂は雄性で茶色くなり、そのすぐ下に近接...

マメガキ

マメガキ (カキノキ科カキノキ属)【豆柿】(Diospyros lotus var. laevis)「豆柿」の名の通り、僅か2cm弱のミニチュアサイズの実が生る柿の木。中国からユーラシア原産で、江戸時代に柿渋をとるために日本に持ち込まれたも...
野山の植物

シロバナツクバキンモンソウ

シロバナツクバキンモンソウ (シソ科キランソウ属)【白花筑波金紋草】(Ajuga yesoensis var. tsukubana)「ツクバキンモンソウ」の白花ですが、そもそも関東で見るツクバキンモンソウはどれも殆ど白花に近いごく薄い青紫で...
タテハチョウ科

コジャノメ

コジャノメ (タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科)(Mycalesis francisca)本州以南で平地から低山の雑木林などの林内に普通に見られるジャノメチョウ。薄暗い林下を飛び、樹液などに集まり花にはほとんど来ない地味な蝶です。同類の「ヒ...

エゾムラサキ

エゾムラサキ (ムラサキ科ワスレナグサ属)【蝦夷紫】(Myosotis sylvatica) 別名:ミヤマワスレナグサ日本で唯一のワスレナグサ属の在来自生種です。北海道と本州中部に分布し、広義のワスレナグサとして園芸流通もしています。「ワス...
野山の植物

トウサワトラノオ

トウサワトラノオ (サクラソウ科オカトラノオ属)【唐沢虎の尾】(Lysimachia candida)サクラソウ科の「トラノオ」の仲間は、最もメジャーな「オカトラノオ」をはじめ「ヌマトラノオ」「ノジトラノオ」などいろいろ有りますが最もマイナ...
セセリチョウ科

ミヤマセセリ

ミヤマセセリ (セセリチョウ科)(Erynnis montanus)セセリチョウの仲間は茶色っぽく地味なのが多く、蛾と思われているものが多いですが、よく見ると地味ながら渋い味わいがあります。このミヤマセセリも特にメスは独特の雲形文様が特徴的...

ヤマグワ

ヤマグワ (クワ科クワ属)【山桑】(Morus australis)全国の丘陵地や山地に広く自生する桑で、養蚕のために中国から導入された「マグワ」とともに栽培されていました。何故か住宅地を流れる河川敷や街中の雑木林に増えていますが栽培由来な...
アゲハチョウ科

ヒメギフチョウ

ヒメギフチョウ (アゲハチョウ科ギフチョウ属)【姫岐阜蝶】(Luehdorfia puziloi inexpecta) ヒメギフチョウ本州亜種「春の妖精」とも呼ばれ、早春の林に舞う可憐な蝶です。同属の「ギフチョウ」が主に山陰から近畿・中部・...

リュウキンカ

リュウキンカ (キンポウゲ科リュウキンカ属)【立金花】(Caltha palustris var. nipponica)早春の雪解け後から初夏にかけ湿地や浅い水辺に咲くビタミンカラーの目立つ花です。尾瀬では「ミズバショウ」とセットで咲くので...

スミレサイシン

スミレサイシン (スミレ科スミレ属)【菫細辛】(Viola vaginata)関東など太平洋側に多く分布する「ナガバノスミレサイシン」に対し、この「スミレサイシン」は主に日本海側の多雪地帯に分布する日本固有種です。地下茎が横に這い、葉は心形...
野山の植物

ミドリニリンソウ

ミドリニリンソウ (キンポウゲ科イチリンソウ属)【緑二輪草】(Anemone flaccida f. viridis)これは植物種としては「ニリンソウ」そのものですが、本来白い花が緑色の葉のように変異したものです。ニリンソウの花びらは元来花...