ミヤマキスミレ (スミレ科スミレ属)【深山黄菫】
(Viola brevistipulata var. acuminata)
「オオバキスミレ」の高山型変種とされ、北海道、本州中部以北の日本海側山地に分布し亜高山帯の林縁や林下の湿ったところに生育します。
オオバキスミレとの違いは殆ど無く、主に茎葉3枚が輪生のような形で生えるという点で区別されます。
輪生「のような」というのは、厳密には輪生でなく、オオバキスミレの基本形である、対生2枚葉+下段に1枚葉という3枚が密着して輪生に見えるという形です。
典型例だけの比較であればいいのですが、中にはかなりずれて生えている個体も、またオオバキスミレの群落内でもほぼ密着する個体もあるようです。
また、オオバキスミレよりも葉の先端が尾状に細く伸びる傾向があるようですが、これも個体差が多く当てにはならないようです。
尾瀬で見られるものはこの「ミヤマキスミレ」タイプが多いようです。
解釈しようによっては、高所に生えるオオバキスミレにそのような形態の傾向が多い、というだけの気もしますがDNA解析などで明確な区別はできるのでしょうか?
ということで、オオバキスミレと区別しないという説もあるようです。
ミヤマキスミレ