ヒメフタバラン (ラン科サカネラン属)【姫双葉蘭】
(Neottia japonica) 別名:ムラサキフタバラン
フタバランの仲間はどれも樹林下の地面に、対生する2枚の葉を生やし、その中から花茎を立ち上げます。
ヒメフタバランは同属の「アオフタバラン」などよりも更に小さく、葉は三角で1.5cmほどしかないので、双子葉植物の芽生えと紛らわしいほどです。
立ち上がった花茎には数個の花がまばらに付きますが、花色はくすんだ黄緑と紫褐色で、その高さを含めても10cmもないくらいなので落ち葉の地面にあってとても目立たない花です。
二股に分かれた下唇弁は紫褐色で、その間にT字型の隆起があり、その上に花粉塊をもつ部分があります。
側弁や萼片などは上に小さく並んでいて、まるで王冠を被った一つ目小僧のような妙な花です。
2枚の葉までの茎は無毛で、その上の花茎には毛が生えています。
東北南部以南の本州と四国、九州、沖縄に分布しますが、多くの県で絶滅危惧指定となっています。
東京都:絶滅危惧ⅠA類(CR)
【Youtube 山川草木図譜チャンネル】