ヒシモドキ (オオバコ科ヒシモドキ属)【菱擬】
(Trapella sinensis)
葉や果実が「ヒシ」に似ていることから名付けられていますが、分類的には全く異なり独立のヒシモドキ科とされたりゴマ科とされたりしましたが、現在はオオバコ科となっています。
里山や丘陵地などの浅い沼地やため池などに生育する稀な植物で、水底に根を張り葉が水面に浮かんで夏には水面に薄ピンクの花を咲かせます。
日当たりのよい20-30cm程度の浅い水中にしか生育できず、このような場所での競合植物に比べ水中養分吸収能力や種子散布力が低いとされています。
そのため「アシ」や「ガマ」「ヒシ」などとの競合に負けてしまうことが多いようで、元々少なくなっている平地の沼沢地でもたいへん衰退しているようです。
環境省カテゴリ:絶滅危惧ⅠB類(EN)
11都県で絶滅認定