コイワザクラ (サクラソウ科サクラソウ属)【小岩桜】
(Primula reinii var. reinii)
山岳地に生える「サクラソウ」の仲間ですが、同じ山岳性でも湿地に咲く「ハクサンコザクラ」「エゾコザクラ」などと違い険しい岩場などに生育します。
また、関西方面の石灰岩地に生える「イワザクラ」系統と異なり葉が毛深いタイプです。
円形の葉は艶が無く表面に軟毛が多く生え、7-9浅裂し、さらに重鋸歯状に割れています。
綺麗なピンクの花は2浅裂した5弁筒状で、中心の方は白く喉部は黄色になります。
サクラソウ属の特徴として、喉部から花柱が突き出る長花柱花と、雄しべが見える短花柱花があります。
分布域は関東西南部から中部地方南部及び紀伊半島となっています。
環境省カテゴリ:絶滅危惧Ⅱ類(VU)
群馬県:絶滅危惧ⅠA類(CR)
埼玉県:絶滅危惧ⅠA類(CR)
東京都:絶滅危惧ⅠA類(CR)
神奈川県:絶滅危惧II類(VU)
長野県:絶滅危惧ⅠA類(CR)
静岡県:絶滅危惧Ⅱ類(VU)
奈良県:絶滅危惧Ⅰ類
地域限定の変種として「クモイコザクラ」「ミョウギコザク」「チチブイワザクラ」などのいずれも希少種があります。
【Youtube 山川草木図譜チャンネル】