10月

野山の植物

ヤマミズ

ヤマミズ (イラクサ科ミズ属)【山水】(Pilea japonica)関東以西の低山の湿った林下に群生する小さな目立たない草です。とはいえ、特徴ある葉が対生して紫褐色を帯びた茎が立ち上がるので、それなりの存在感はあります。上部の葉腋から長い...
野山の植物

アマチャヅル

アマチャヅル (ウリ科アマチャヅル属)【甘茶蔓】(Gynostemma pentaphyllum)全国の山林や里山の日陰に生える蔓植物です。独特の5枚葉が放射状につく鳥足状複葉の葉が特徴的です。雌雄異株で、黄緑色の小さな星形の花が咲き、雌株...
10月

ヒイラギモクセイ

ヒイラギモクセイ (モクセイ科モクセイ属)【柊木犀】(Osmanthus × fortunei)生垣などによく利用される常緑樹で、野生種の「ヒイラギ」とは違い「ヒイラギ」と「ギンモクセイ」の交雑種です。ヒイラギの葉のトゲトゲは5対以下の鋭い...
野山の植物

ヨシ

ヨシ (イネ科ヨシ属)【葦、芦、蘆】(Phragmites australis) アシ全国各地の河岸や湖岸、湿地などに最も普通に生育する草で、地下茎で増え大群落をつくります。古来より人の暮らしに密着して身近に存在するので、茅葺屋根や葦簀、小...
10月

アシタカジャコウソウ

アシタカジャコウソウ (シソ科ジャコウソウ属)【愛鷹麝香草】(Chelonopsis yagiharana) 別名:タカネジャコウソウ種名の「アシタカ」は静岡県の愛鷹山で発見されたことによります。普通の「ジャコウソウ」に較べ小型でひょろひょ...

アマギカンアオイ

アマギカンアオイ (ウマノスズクサ科カンアオイ属)【天城寒葵】(Asarum muramatsui)「タマノカンアオイ」に似た感じで、伊豆半島周辺に分布するカンアオイです。タマノカンアオイより小型のようで、葉柄の色が淡緑色になること、葉脈の...
山岳の植物

タカクマホトトギス

タカクマホトトギス (ユリ科ホトトギス属)【高隈杜鵑】(Tricyrtis ohsumiensis)黄色い花のホトトギス類は地域限定の固有種が多く、この「タカクマホトトギス」も「キバナノホトトギス」の亜種とも別種ともいわれるものですが、鹿児...
野山の植物

アオミズ

アオミズ (イラクサ科ミズ属)【青水】(Pilea pumila)全国の湿った林下や沢沿いの林縁に広く生育する一年草で、山菜として有名です。名の通りみずみずしい青い葉が生え、葉腋から雄花と雌花が混生した花序が出ます。雄花は白っぽい花被片と2...
10月

メタカラコウ

メタカラコウ (キク科メタカラコウ属)【雌宝香】(Ligularia stenocephala)東北以南の本州、四国、九州の山地~亜高山の湿った林縁や湿地に生え、黄色い疎らな花が咲きます。同属の「オタカラコウ」によく似ていますが、葉が矢じり...
9月

フジレイジンソウ

フジレイジンソウ (キンポウゲ科トリカブト属)【富士伶人草】(Aconitum x fudjisanense)「アズマレイジンソウ」と「レイジンソウ」の中間的形質をもち、関東や中部に分布すると思われる種間交雑種。雑種起源なだけに、見分けのポ...
高山植物

イワショウブ

イワショウブ (チシマゼキショウ科チシマゼキショウ属)【岩菖蒲】(Triantha japonica) 別名:ムシトリゼキショウ細長い花茎の先に白い花序をつけ、夏の終りの湿原を彩る可憐な花です。亜高山の湿原や高山の雪田の縁などに多く見られま...
至仏山

ホソバコゴメグサ

ホソバコゴメグサ (ハマウツボ科コゴメグサ属)(ゴマノハグサ科)【細葉小米草】(Euphrasia insignis subsp. insignis var. japonica)関東地方北部から東北地方の一部に分布、実際上は尾瀬、谷川岳、月...
野山の植物

ニシキギ

ニシキギ (ニシキギ科ニシキギ属)【錦木】(Euonymus alatus)全国の野山に自生する低木で、「錦」の名のように紅葉が見事です。枝に細長い板状のコルク質の翼が出るのが最大の特徴で、これが出ないタイプが「コマユミ」です。細長い柄の先...
樹木

カラマツ

カラマツ (マツ科カラマツ属)【落葉松、唐松】(Larix kaempferi)信州の高原や山岳の風景を彩る日本固有種で、天然の分布の中心は中部山岳周辺で、富士山、奥日光や蔵王の一部などに隔離分布しています。北海道には分布ぜず、北海道の至る...
6月

コメツガ

コメツガ (マツ科ツガ属)【米栂】(Tsuga diversifolia)中部山岳などに登る登山者にとってはお馴染みの常緑針葉樹。日本の固有種で、青森から中部山岳地帯にかけて「シラビソ」や「トウヒ」などとともに亜高山帯の針葉樹林を形成する樹...

アギナシ

アギナシ (オモダカ科オモダカ属)【顎無】(Sagittaria aginashi)同属の「オモダカ」と極めてよく似ている抽水植物です。「顎無し」という名は、顎の無いヘラ葉をつけることが多いということから付いた名だそうですが、「オモダカ」で...
野山の植物

ホソバイヌタデ

ホソバイヌタデ (タデ科イヌタデ属)【細葉犬蓼】(Persicaria trigonocarpa)「イヌタデ」に似た同属種ですが変種や亜種でなく別種です。イヌタデよりやや大きめになり、葉が細く花色が独特のうすピンクです。花の色は「オオイヌタ...
野山の植物

オオシロカラカサタケ

オオシロカラカサタケ (担子菌類ハラタケ科)【大白唐傘茸】(Chlorophyllum molybdites)もともと亜熱帯系の種類なので沖縄など南方でみられていたそうですが、現在では関東にも広く出現します。公園や緑地などの芝生や草地に出る...
野山の植物

ナガバノウナギツカミ

ナガバノウナギツカミ (タデ科イヌタデ属)【長葉鰻攫】(Persicaria hastatosagittata)本州、四国、九州の河畔や湿地、休耕田などに生えるタデで、「アキノウナギツカミ」に似ていますが花の下の花茎が赤くなり腺毛が生えてい...
野山の植物

クサネム

クサネム (マメ科クサネム属)【草合歓】(Aeschynomene indica)「カワラケツメイ」とよく似た姿ですが別属で、花は薄黄色のマメ科らしい蝶型花で旗弁基部が赤っぽくなっています。葉は名の通り「ネムノキ」に似ていて小葉が20-30...
野山の植物

アオヒメタデ

アオヒメタデ (タデ科イヌタデ属)【青姫蓼】(Persicaria erectominor var. erectominor f. viridiflora)花序は密につき「イヌタデ」に似ていますが、花色は他にない緑白色で、花序の間から長い毛...
9月

ノブドウ

ノブドウ (ブドウ科ノブドウ属)【野葡萄】(Ampelopsis glandulosa var. heterophylla)藪などにごちゃごちゃ絡みついて繁殖する野生のブドウですが、食用にはなりません。果実の色が白から緑、青やピンク、紫と色...
野山の植物

カエンタケ

カエンタケ (子嚢菌類ボタンタケ科)【火焔茸】(Trichoderma cornu-damae)見た目にも不気味なキノコですが、致死量数グラムという猛毒で、単に強烈な中毒症状のみならず、造血機能障害とか脳の萎縮とか恐るべき後遺症の恐れもある...
野山の植物

タタラカンガレイ

タタラカンガレイ (カヤツリグサ科フトイ属)【多々良寒枯藺】(Scirpus mucronatus var. tataranus)「カンガレイ」の変種ですが、群馬県館林市の多々良沼で昭和6年に発見されたものです。3角断面の茎の稜に翼をもつの...
野山の植物

ツチグリ

ツチグリ (担子菌類ツチグリ科)【土栗】(Astraeus hygrometricus)形のユニークさからはトップクラスのキノコですが、意外と全国何処にでもある普通種です。胞子袋の外側の厚手の外皮が6-10片ほどに裂けて開き、ヒトデのような...
10月

タカオヒゴタイ

タカオヒゴタイ (キク科トウヒレン属)【高尾平江帯】(Saussurea sinuatoides)高尾山で初めて発見され「タカオ」の名を冠された花は「タカオスミレ」を代表にいくつかありますが、これもそのひとつ。「タカネヒゴタイ」や「ミヤマヒ...
野山の植物

サデクサ

サデクサ (タデ科イヌタデ属)(Persicaria maackiana)「ミゾソバ」や「アキノウナギツカミ」など多くの秋のタデ科の花と同様、低地の湿地や水辺に生育する植物ですが、分布が局所的なようで、やや稀な種類です。よく分岐する茎には鋭...
9月

ウスゲタマブキ

ウスゲタマブキ (キク科コウモリソウ属)【薄毛珠蕗】(Cacalia farfaraefolia)薄暗い林下の沢沿いに生える地味な植物です。同属の「カニコウモリ」や「モミジガサ」などと同様の花で見分けがつきませんが最大の違いは、茎の葉腋に「...
野山の植物

ミズ

ミズ (イラクサ科ミズ属)【水】(Pilea hamaoi)全国の山地の谷沿いなどの湿ったところに生える普通種で、柔らかく青々とした葉が印象的です。同じようなところに生える類似種の「アオミズ」とそっくりですが、葉の鋸歯が丸みを帯びて少なめ、...
野山の植物

ネナシカズラ

ネナシカズラ (ヒルガオ科ネナシカズラ属)【根無葛】(Cuscuta japonica)「根無し草」という言葉がありますが、歌の文句などで使われるときの多くは「ウキクサ」をイメージしているようです。ウキクサは水面を当て所もなく漂ってはいます...
野山の植物

イヌセンブリ

イヌセンブリ (リンドウ科センブリ属)【犬千振】(Swertia tosaensis)普通の「センブリ」によく似ていますが、苦みと薬効が少ないので役に立たないという意味の「イヌ」の名が冠されています。センブリに比べ、花の長い毛がたいへん多く...
野山の植物

カンエンガヤツリ

カンエンガヤツリ (カヤツリグサ科カヤツリグサ属)【灌園蚊帳吊】(Cyperus exaltatus var. iwasakii)草丈1mほどと大型になるカヤツリグサで、湖沼岸や川岸の湿地に生えますが、攪乱された土地の好きな1年草なので消長...
野山の植物

ヒキオコシ

ヒキオコシ (シソ科ヤマハッカ属)【引起し】(Isodon japonicus) 別名:エンメイソウ(延命草)引起しという妙な名前は、その昔、弘法大師が腹痛に苦しんでいる旅人にこの葉を噛ませたところ、たちどころに回復したという故事に因むそう...
野山の植物

ニオイタデ

ニオイタデ (タデ科イヌタデ属)【香蓼】(Persicaria viscosa)原野や湿地、休耕田などにやや稀にみられる赤いタデ。花茎にびっしりと腺毛をもち、この腺毛から香りを発するというが臭いを嗅ぐのを忘れたのでどんな香りか判りません。か...
野山の植物

ヤブツルアズキ

ヤブツルアズキ (マメ科ササゲ属)【藪蔓小豆】(Vigna angularis var. nipponensis)本州以南の草地に生えるマメで、作物の「アズキ」の原種ですが、学名的にはアズキの変種という表記になります。名前の通り、草藪に蔓が...
野山の植物

エノキグサ

エノキグサ (トウダイグサ科エノキグサ属)【榎草】(Acalypha australis) 別名:アミガサソウ全国の道端や土手などに生える雑草です。葉が「エノキ」に似ているということですが、およそ目立たない植物です。しかし、地味な花のまわり...
9月

カワラケツメイ

カワラケツメイ (マメ科カワラケツメイ属)【河原決明】(Chamaecrista nomame)河原や土手などの日当たりのよいところに生えるマメですが、普通のマメ類とちょっと異なる「ジャケツイバラ亜科」に属し、「ジャケツイバラ」や「サイカチ...
野山の植物

カラスウリ

カラスウリ (ウリ科カラスウリ属)【烏瓜】(Trichosanthes cucumeroides)本州以南の野山で身近に見られるオレンジ色の実ですが、その花は意外と見たことがないという人が多いようです。何となればカラスウリの花は、日没後に開...
野山の植物

ヒイロタケ

ヒイロタケ (担子菌類タマチョレイタケ科)【緋色茸】(Pycnoporus coccineus)里山の草むらに場違いなほどに鮮やかなオレンジ色!広葉樹の枯れ木に生えるキノコで「カワラタケ」と同科で「サルノコシカケ」に近い仲間です。食用にはな...
9月

オカタツナミソウ

オカタツナミソウ (シソ科タツナミソウ属)【丘立浪草】(Scutellaria brachyspica)タツナミソウの仲間も多くの種類があり、なかなか分かりにくいですが、これは「オカ」の名が付くように低山や丘陵地に多い種類です。「タツナミソ...