アオヒメタデ (タデ科イヌタデ属)【青姫蓼】
(Persicaria erectominor var. erectominor f. viridiflora)
花序は密につき「イヌタデ」に似ていますが、花色は他にない緑白色で、花序の間から長い毛が出ています。
葦原のような湿地に生えるタデでヒメタデの花期が初夏なのに対し、これは秋口に咲きます。
花はあまり開かないうちに実になってしまうようです。
葉は互生でかなり細長く、托葉鞘は長い筒型で長い毛が出ています。
群馬県:絶滅危惧ⅠB類(EN)
福島県:絶滅危惧種Ⅱ類(VU)
全国にやや稀に分布する「ヒメタデ」の花が緑白色である品種とされ、ほぼ関東地方の低湿地にのみ分布する希少種とされています。
しかし、この見解には疑義も多いようで、実際各地の「ヒメタデ」の写真というものを見ると、この「アオヒメタデ」とは色以外に草としての全体印象が違う感じがします。
それは一品種としての違いというよりも少なくとも「変種」というべき以上の違いのような気がします。
本物の「ヒメタデ」を見たことが無い素人である自分にとって、それ以上の見解は何とも言いようがありません。
しかしこの「渡良瀬遊水地産のアオヒメタデ」というものは、「ワタラセツリフネソウ」がそうであったように、他の地域の似たものとは違う何者かである可能性もあるのかもしれません。