野山の植物

タニガワスゲ

タニガワスゲ (カヤツリグサ科スゲ属)【谷川菅】(Carex forficula)山地の渓流や湿地沿いに生えるスゲの仲間です。上の細く茶色いのが雄小穂で、下側に3本ほど咲いているのが雌小穂です。雌小穂の鱗片は側面が黒紫色で中肋が鮮やかな緑色...
6月

ツタスミレ

ツタスミレ (スミレ科スミレ属)【蔦菫】(Viola hederacea) 別名:ツルスミレ 俗称:パンダスミレ「パンダスミレ」の愛称で園芸用に流通しているスミレです。オーストラリア原産で、ゆるい鋸歯のある丸い葉がツタのように地面を這って覆...
6月

ミヤマクワガタ

ミヤマクワガタ (オオバコ科クワガタソウ属)【深山鍬形】(Veronica schmidtiana subsp. senanensis)北アルプスなど中部山岳から東北、北陸の高山や亜高山に分布し、主に日本海側に多いようです。「クワガタソウ」...
3月

ヤマモモ

ヤマモモ (ヤマモモ科ヤマモモ属)【山桃】(Morella rubra)南方系の常緑広葉樹で、日本での自生は関東以南の海岸や低山です。公園や庭園に植えることも多いので街中でもよく見られます。雌雄異株で、雌株には初夏に赤く丸い果実が生り、食用...
野山の植物

ヒイロタケ

ヒイロタケ (担子菌類タマチョレイタケ科)【緋色茸】(Pycnoporus coccineus)里山の草むらに場違いなほどに鮮やかなオレンジ色!広葉樹の枯れ木に生えるキノコで「カワラタケ」と同科で「サルノコシカケ」に近い仲間です。食用にはな...
6月

チョウノスケソウ

チョウノスケソウ (バラ科チョウノスケソウ属)【長之助草】(Dryas octopetala var. asiatica)氷河期の遺存種とされる周北極植物で、元来ツンドラ地帯などに分布する寒地植物が日本の高山帯にとり残されたものです。日本で...
6月

ウマノミツバ

ウマノミツバ (セリ科ウマノミツバ属)【馬の三葉】(Sanicula chinensis) 別名:ヤマミツバ全国の湿った林縁に生える地味な植物で、「ミツバ」に似ているが食用にできず、馬にでも喰わせるしかないという名前です。3裂した葉が特徴的...
6月

キマダラセセリ

キマダラセセリ (セセリチョウ科)(Potanthus flavus)「セセリチョウ」の仲間は、どれも蛾に間違われることの多い蝶です。そもそも、蝶と蛾は明確な区別の線引きはできないのですが、その中でもセセリチョウはより蛾に近い特徴をもちあわ...
野山の植物

ヤマボウシ

ヤマボウシ (ミズキ科ミズキ属)【山法師】(Cornus kousa)公園や街路樹などに植えられていることが多いので園芸植物と思われがちですが、れっきとした日本在来種で東北以南の山地に自生します。特徴的な4枚の花びらは総苞片で、実際の花序は...
高山植物

ウメハタザオ

ウメハタザオ (アブラナ科ヤマハタザオ属)【梅旗竿】(Arabis serrata var. japonica f. grandiflora)「フジハタザオ」の変種である「イワハタザオ」の高山型とされ、東北から中部山岳に分布します。アブラナ...
至仏山

ミヤマアズマギク

ミヤマアズマギク (キク科ムカシヨモギ属)【深山東菊】(Erigeron thunbergii subsp. glabratus)「アズマギク」の高山型亜種で、北海道、東北の一部山地、白馬山系などに生育します。園芸品のような綺麗なうす紫の野...
6月

キタダケキンポウゲ

キタダケキンポウゲ (キンポウゲ科キンポウゲ属)【北岳金鳳花】(Ranunculus kitadakeanus)名前の通り、南アルプス・北岳特産の高山型小型キンポウゲで、北岳・間ノ岳の稜線の岩場にだけ生育しています。「ミヤマキンポウゲ」など...
高山植物

ノウゴウイチゴ

ノウゴウイチゴ (バラ科オランダイチゴ属)【能郷苺】(Fragaria iinumae)高山性の苺で、低地の「ヘビイチゴ」の仲間と違い園芸作物の苺に近い同属種なので、普通の苺と同様の美味な実が生ります。北海道から東北、北陸の日本海側に分布し...
6月

サクラソウモドキ

サクラソウモドキ (サクラソウ科サクラソウモドキ属)【桜草擬】(Cortusa matthioli var. sachalinensis)(Primula matthioli subsp. sachalinensis)サクラソウ「モドキ」と...
高山植物

ウルップソウ

ウルップソウ (オオバコ科ウルップソウ属)(ウルップソウ科)【得撫草】(Lagotis glauca) 別名:ハマレンゲ高山の岩礫地に生える、氷河期の遺存植物で、日本ではごく一部の地域に隔離分布します。国内での生育地は北アルプス北部と八ヶ岳...
高山植物

ヒメイチゲ

ヒメイチゲ (キンポウゲ科イチリンソウ属)【姫一華】(Anemone debilis)イチリンソウ属の「イチゲ」の類の中でも一番小さな可愛いイチゲです。雪解け後の湿地に近い亜高山の林縁にぽつぽつと生え、「ミズバショウ」や「タテヤマリンドウ」...
6月

ミヤマナガハシスミレ

ミヤマナガハシスミレ (スミレ科スミレ属)【深山長嘴菫】(Viola rostrata subsp. japonica f. alpina)「ナガハシスミレ」の亜高山型で蛇紋岩変異をうけた品種とされます。八方尾根などを中心とした白馬山系蛇紋...
高山植物

シロバナシラネアオイ

シロバナシラネアオイ (キンポウゲ科シラネアオイ属)【白花白根葵】(Glaucidium palmatum f. leucanthum)世界に1属1種で日本固有の花である「シラネアオイ」は一般には淡紫色ですが、ときに白花が現われます。これは...
高山植物

トチナイソウ

トチナイソウ (サクラソウ科トチナイソウ属)【栃内草】(Androsace chamaejasme subsp. capitata)日本に1属2種しか存在しないうちの1種でたいへん希少な高山植物です。確認されている生育地は日本で4箇所しかな...

オオタチツボスミレ

オオタチツボスミレ (スミレ科スミレ属)【大立坪菫】(Viola kusanoana)低山から亜高山までの林縁に生えるスミレで、北海道から九州まで見られますが日本海側の多雪地に分布します。花は「タチツボスミレ」とほぼ同様ですが距が白く、花は...
高山植物

ユウバリソウ

ユウバリソウ (オオバコ科ウルップソウ属)(ゴマノハグサ科)【夕張草】(Lagotis takedana)北海道夕張岳の蛇紋岩崩壊地にだけ生育する固有種で、「ウルップソウ」が蛇紋岩地帯で特殊化したものと考えられています。ウルップソウによく似...

ホテイラン

ホテイラン (ラン科ホテイラン属)【布袋蘭】(Calypso bulbosa var. speciosa)長野県、山梨県、静岡県の一部地域にのみ生育する希少な蘭で、それぞれの県で絶滅危惧Ⅰ類となっています。奇妙な花を咲かせるものが多い蘭の中...

カワヂシャ

カワヂシャ (オオバコ科クワガタソウ属)【川萵苣】(Veronica undulata)川辺や水田などに生える湿性植物で、本州中部以西に分布します。水田雑草の常として近年少なくなっていて外来種に押されているようです。クワガタソウ属らしく4弁...
タテハチョウ科

ヒカゲチョウ

ヒカゲチョウ (タテハチョウ科ジャノメチョウ亜科)【日陰蝶】(Lethe sicelis) 別名:ナミヒカゲ雑木林の中など林下の日陰を飛び回り、花より樹液などにやってきます。ジャノメチョウの仲間なので裏面にはっきりした眼状紋がありますが、表...
6月

ムヨウラン

ムヨウラン (ラン科ムヨウラン属)【無葉蘭】(Lecanorchis japonica)「無葉」の名の通り、葉を持たず自ら光合成を行なわない小型の蘭で、本州以南の丘陵や低山の林下に生えます。昔は「腐生植物」と呼ばれ腐植質などから養分を得てい...
6月

ミズチドリ

ミズチドリ (ラン科ツレサギソウ属)【水千鳥】(Platanthera hologlottis) 別名:ジャコウチドリ「ツレサギソウ」の仲間の野生蘭で、似たような花序ですが、花色が純白で唇弁が長く伸びず普通の花弁のような形です。穂状の花序は...
6月

ズミ

ズミ (バラ科リンゴ属)【酸実】(Malus toringo) 別名:コナシ、コリンゴ初夏の高原でサクラに似た白い花が猛烈な密度で咲いていれば、大概このズミです。リンゴに近縁な野生種で、リンゴ栽培の台木として使われてきたそうです。秋には鳥の...

ホソバノアマナ

ホソバノアマナ (ユリ科チシマアマナ属)【細葉甘菜】(Lloydia triflora) 別名:ホソバアマナ「アマナ」をか弱くコンパクトにしたような花で、花の径は1cm-1.5cmほどしかありません。花色は白ですが花被片内側にはうす緑の筋が...

サナギイチゴ

サナギイチゴ (バラ科キイチゴ属)【猿投苺】(Rubus pungens var. oldhamii)ブナ帯などの深山の林縁に生える「木イチゴ」の仲間で、低い草の間で地を這うように生えますが落葉小低木です。茎が蔓状に長く伸びはっきりとした棘...

イボタヒョウタンボク

イボタヒョウタンボク (スイカズラ科スイカズラ属)【水蝋瓢箪木】(Lonicera demissa var. demissa)山梨県から静岡・埼玉・長野県にかけて分布する、いわゆる「フォッサマグナ要素」の植物です。山地~亜高山の林内や林縁に...

タデスミレ

タデスミレ (スミレ科スミレ属)【蓼菫】(Viola thibaudieri)現在、日本で自生地がただ一か所のみというたいへん希少なスミレです。その姿もきわめて独特なもので、山地の落葉樹林下にすっくと立ち上がり、スミレとは思えない「タデ」の...

エゾノコリンゴ

エゾノコリンゴ (バラ科リンゴ属)【蝦夷小林檎】(Malus baccata var. mandshurica)信州の山中で頭上に白い花が満開。時期柄「ズミ」だと思ったが、花序が全体に純白で花が大き目な感じでした。また、雄しべが短めで、葉に...

サクラスミレ

サクラスミレ (スミレ科スミレ属)【桜菫】(Viola hirtipes)日本産の野生スミレの中で最大の花を咲かせ、「スミレの女王」と称される豪華な花です。ほぼ全国的に分布するものの、里には無く、標高のある山地の日当たりの良い草原に生育しま...

イワネコノメソウ

イワネコノメソウ (ユキノシタ科ネコノメソウ属)【岩猫の目草】(Chrysosplenium echinus) 別名:イワネコノメ関東以西の山地の湿った林床に生え、主に太平洋側に分布。花期には根生葉がなく、茎葉は対生で無毛、鋸歯が目立ちギザ...

マルバネコノメソウ

マルバネコノメソウ (ユキノシタ科ネコノメソウ属)【丸葉猫の目草】(Chrysosplenium ramosum) 別名:マルバネコノメ近畿地方以北の山地の林下の湿った場所に生えます。花期に根生葉は無く、走出枝が多数出て、茎葉は対生で丸く葉...

クルマバツクバネソウ

クルマバツクバネソウ (シュロソウ科ツクバネソウ属)【車葉衝羽根草】(Paris verticillata)深山や亜高山に生育する「ツクバネソウ」の仲間で、ツクバネソウが4枚葉なのに対して6-8枚の葉が輪生します。葉序はちょうど「キヌガサソ...

ルイヨウショウマ

ルイヨウショウマ (キンポウゲ科ルイヨウショウマ属)【類葉升麻】(Actaea asiatica) 2021/05/23 長野県比較的深山の森の中に生え、3出複葉の葉が「サラシナショウマ」などに似るので升麻の名がついています。短いブラシ状の...

シロバナエゾノタチツボスミレ

シロバナエゾノタチツボスミレ (スミレ科スミレ属)【白花蝦夷の立坪菫】(Viola acuminata f. alba)そもそも、「エゾノタチツボスミレ」は白っぽい紫や白花が多いようで、白花を「f. alba」として品種分けする必要があるの...

ヒゲネワチガイソウ

ヒゲネワチガイソウ (ナデシコ科ワチガイソウ属)【髭根輪違草】(Pseudostellaria palibiniana)「ワチガイソウ」の仲間で、似ていますが花や葉が細く、もう少し標高の高めのところに咲く種類です。ワチガイソウは5弁花ですが...
野山の植物

エゾノタチツボスミレ

エゾノタチツボスミレ (スミレ科スミレ属)【蝦夷の立坪菫】(Viola acuminata)「蝦夷」の名がついていますが、北海道限定ではなく本州中部域まで分布します。とはいえ、やはり北方系のようで、本州中部では山地性という感じで標高の高い高...