樹木

カナウツギ

カナウツギ (バラ科コゴメウツギ属)【金空木】 (Stephanandra tanakae) 同属の「コゴメウツギ」によく似た低木ですが、白い5弁花はやや大きく、5枚の花弁と5枚の萼片が重なり合って複雑な形に見えます。 葉が独特の形で、先端...
野山の植物

ハルニレ

ハルニレ (ニレ科ニレ属)【春楡】 (Ulmus davidiana var. japonica) エルム 日本全国に見られますが、元来、中部地方以北に分布する北方系の樹木です。 丘陵や山地の撹乱された傾斜地や河畔林に多く、湿った場所に生え...

ケショウヤナギ

ケショウヤナギ (ヤナギ科ヤナギ属)【化粧柳】 (Salix arbutifolia) 上高地の梓川の景観を形作る要素のひとつとして、たいへん有名なヤナギです。 しかし、上高地には他にも「オノエヤナギ」や「イヌコリヤナギ」「オオバヤナギ」「...
高山植物

タカネナナカマド

タカネナナカマド (バラ科ナナカマド属)【高嶺七竃】 (Sorbus sambucifolia) 「ナナカマド」の仲間ですが、より高山性、寒冷地性で、本州中部以北と北海道の亜高山帯から高山帯に生育します。 花がナナカマドより大きく花序が少な...
野山の植物

マルバクスノキ

マルバクスノキ (クスノキ科ニッケイ属)【丸葉楠木】 (Cinnamomum camphora var. cyclophyllum) 別名:マルバグス 「クスノキ」の変種とされ、通常のクスノキに比べ葉の形が顕著に丸いものです。 牧野富太郎氏...

ザリコミ

ザリコミ (スグリ科スグリ属) (Ribes maximowiczianum) 妙な名前の植物ですが、語源は「砂利茱萸(ジャリグミ)」から来ているそうです。 山地から亜高山に、やや稀に生える雌雄異株の落葉低木です。 モミジ的な掌状3-5裂の...

イワツクバネウツギ

イワツクバネウツギ (スイカズラ科イワツクバネウツギ属)【岩衝羽根空木】 (Zabelia integrifolia) 本州中部以西から四国、九州に隔離的に分布する低木で、「ツクバネウツギ」に似た花をつけますが、独自の一属一種の日本固有種で...
野山の植物

タブノキ

タブノキ (クスノキ科タブノキ属)【椨の木】 (Machilus thunbergii) 別名:イヌグス 本州東北南部以南に分布する、照葉樹の代表のような高木です。 主に暖地の海岸近くに多く、各地の社寺林に大木が保存されていることも多いよう...

アズマシャクナゲ

アズマシャクナゲ (ツツジ科ツツジ属)【東石楠花】 (Rhododendron degronianum) 山岳地から亜高山近くに生えるシャクナゲで、関東地方中心に南東北から中部地方南部まで分布し、西日本の「ホンシャクナゲ」と分布を分けていま...
6月

イチイ

イチイ (イチイ科イチイ属)【一位】 (Taxus cuspidata) 別名:アララギ、シャクノキ ほぼ日本全国に分布する常緑針葉樹ですが、山地や亜高山に生えあまり群生はしないようです。 古来、高級な笏の材として使われ、樹木に対して正一位...
野山の植物

ドロノキ

ドロノキ (ヤナギ科ヤマナラシ属)【泥の木】 (Populus suaveolens) 別名:ドロヤナギ ヤナギ科の落葉高木ですが、普通のヤナギ類というよりも「ポプラ」の仲間です。 材木が泥のように柔らかいからとか、樹皮が泥の色とか、名前の...

ミヤマウグイスカグラ

ミヤマウグイスカグラ (スイカズラ科スイカズラ属)【深山鶯神楽】 (Lonicera gracilipes var. glandulosa) 「ウグイスカグラ」とほぼ同様の低木ですが、花や萼片、葉柄や葉にも毛が多く、腺毛が混ざります。 子房...
野山の植物

エゾユズリハ

エゾユズリハ (ユズリハ科ユズリハ属)【蝦夷譲葉】 (Daphniphyllum macropodum subsp. humile) 「ユズリハ」の積雪地帯亜種で、中部以北の本州日本海側と北海道に分布。 ユズリハは普通幹が一本立で高さが10...
3月

モチツツジ

モチツツジ (ツツジ科ツツジ属)【黐躑躅】 (Rhododendron macrosepalum) 伊豆半島、山梨以西から近畿、四国に分布する、「ヤマツツジ」に近い普通種のツツジです。 日当たりの良い丘陵や低山に生える小型のツツジで、茎や葉...
山岳の植物

ヨコグラノキ

ヨコグラノキ (クロウメモドキ科ヨコグラノキ属)【横倉木】 (Berchemiella berchemiifolia) 別名:エイノキ 牧野富太郎が、高知県横倉山で発見したことから「横倉の木」命名され、生育地が限られることから、当初は横倉山...
12月

ハゼノキ

ハゼノキ (ウルシ科ウルシ属)【櫨の木】 (Toxicodendron succedaneum) 晩秋から冬の雑木林に鮮烈な赤色の紅葉が目立ちます。 関東地方南部以西に自生しますが、かつて木蝋を採取するために栽培されていたものの野生化が多い...
11月

ニワウルシ

ニワウルシ (ニガキ科ニワウルシ属)【庭漆】 (Ailanthus altissima) 別名:シンジュ 中国原産の樹木で、明治期に伝来し現在では各地で野生化しています。 もともと、「シンジュサン(神樹蚕)」の養蚕目的に栽培するため移入され...
山岳の植物

アカミノイヌツゲ

アカミノイヌツゲ (モチノキ科モチノキ属)【赤実の犬黄楊】 (Ilex sugerokii var. brevipedunculata) 別名:ミヤマクロソヨゴ 亜高山帯の岩場や湿原周辺などに多い常緑低木です。 厚手で光沢のある葉が密に生え...
6月

ハクロバイ

ハクロバイ (バラ科キンロバイ属)【白露梅】 (Dasiphora fruticosa var. mandshurica) 別名:ギンロバイ【銀露梅】 亜高山帯から高山帯の石灰岩地などに稀に生える落葉低木で、「キンロバイ」の変種とされていま...
野山の植物

アオダモ

アオダモ (モクセイ科トネリコ属)【青梻】 (Fraxinus lanuginosa f. serrata) 全国の山地に広く分布し、春-初夏に枝先に細く細かい花をたくさん咲かせます。 雌雄異株で、雄株の雄花には2本の雄しべが、雌株の雌花に...
6月

ヌルデ

ヌルデ (ウルシ科ヌルデ属)【白膠木】 (Rhus javanica var. chinensis) 「ウルシ」の仲間で、同様な成分をもっていますが少ないのでかぶれることは少ないようです。 奇数羽状複葉の葉が互生しますが、小葉の間の葉軸には...

オニグルミ

オニグルミ (クルミ科クルミ属)【鬼胡桃】 (Juglans mandshurica var. sachalinensis) 全国に広く分布して、野山の川沿いや湿気の多いところに生育します。 日本のクルミ類の中で唯一食用に適した種類で、リス...

ヒロハヘビノボラズ

ヒロハヘビノボラズ (メギ科メギ属)【広葉蛇登らず】 (Berberis amurensis) 別名:ヒロハノヘビノボラズ、オオバノヘビノボラズ 「広葉蛇登らず」という奇妙な名前は、蛇が登れないほどの鋭く長い刺をもっているところから来ていま...

ミヤマザクラ

ミヤマザクラ (バラ科サクラ属)【深山桜】 (Cerasus maximowiczii) 別名:シロザクラ 全国のブナ帯からシラビソ帯の山地~亜高山帯下部に生え、葉が完全に展開しきってから咲く遅咲きの桜。 花や蕾は純白色で赤みがないので、新...

ウメウツギ

ウメウツギ (アジサイ科ウツギ属)【梅空木】 (Deutzia uniflora) 関東地方西部から、山梨、静岡にかけて分布する、所謂「フォッサマグナ要素」の分布をする希少な低木です。 山地の石灰岩の岩場を好み、崖の割れ目などに生え、前年枝...
野山の植物

ツノハシバミ

ツノハシバミ (カバノキ科ハシバミ属)【角榛】 (Corylus sieboldiana var. sieboldiana) 別名:ナガハシバミ 「ヘーゼルナッツ」の近縁種で、同様に食用になるナッツが実る木です。 特徴的な花が注目を集める木...
1月

ロウバイ

ロウバイ (ロウバイ科ロウバイ属)【蝋梅】 (Chimonanthus praecox) 冬の寒い中に香り高い蝋梅は「梅」の仲間ではなく、全く別のロウバイ科の植物です。 中国の原産で、日本へ渡来したのは17世紀初めの江戸時代ごろとされていま...
野山の植物

イヌビワ

イヌビワ (クワ科イチジク属)【犬枇杷】 (Ficus erecta) 別名:イタビ 「ビワ」の名が与えられていますが実際は「イチジク」の仲間で、不味いという意味で「イヌ」をつけるのなら本来『イヌイチジク』とでもいうべきでしょう。 関東以西...
1月

トウネズミモチ

トウネズミモチ (モクセイ科イボタノキ属)【唐鼠黐】 (Ligustrum lucidum) 中国中南部原産の常緑樹で日本原産の「ネズミモチ」とそっくりですが、樹形が少し大型になります。 また、葉も大きめで先端が細く伸び葉脈が透けて見える点...
12月

ビワ

ビワ (バラ科ビワ属)【枇杷】 (Eriobotrya japonica) あの果物の「ビワ」ですが、原産地は中国南西部で、日本では四国や九州に自生するようですが、古い時代に渡来して野生化したもののようです。 常緑の高木で、独特の濃緑色の光...
山岳の植物

シラキ

シラキ (トウダイグサ科シラキ属)【白木】 (Neoshirakia japonica) 本州中南部から九州の広葉樹林に生える落葉広葉樹。 高さ5-10m以下の小型の樹木で、幹は白っぽい樹皮で滑らかです。 互生の葉は広卵形で、秋にはグラデー...
野山の植物

クロモジ

クロモジ (クスノキ科クロモジ属)【黒文字】 (Lindera umbellata) 関東以西から中国、四国、九州北部にかけて低山に生える落葉低木です。 爪楊枝の代名詞にもなっている名前はこの木から来ていて、今でも高級和菓子などにつける黒皮...

オオバグミ

オオバグミ (グミ科グミ属)【丸葉茱萸】 (Elaeagnus macrophylla) 別名:マルバグミ 本州以南の海岸近くの草地や林縁に生える常緑樹。 いかにも海岸性らしい艶々の深緑の葉で裏面は銀白色の細毛が生え、新葉も銀白色の毛で覆わ...
山岳の植物

ウラジロモミ

ウラジロモミ (マツ科モミ属)【裏白樅】 (Abies homolepis) 普通の「モミ」よりも標高の高い寒冷な気候を好み、長野県内陸部などに多く分布します。 分布域は福島県以南の本州と四国に自生、本州中部では概ね標高1000mから180...

イイギリ

イイギリ (ヤナギ科イイギリ属)【飯桐】 (Idesia polycarpa) 別名:ナンテンギリ 秋から冬に見られる赤い実が綺麗で、鳥たちの格好の餌にもなります。 大きな葉が「キリ」に似ていますが、キリ科ではなくヤナギ科でイイギリ属の一属...
野山の植物

トドマツ

トドマツ (マツ科モミ属)【椴松】 (Abies sachalinensis) 北海道の針葉樹を代表する樹種で北海道内の針葉樹総量の約半分を占め、天然林も多いですが人工林も北海道内面積の約5割を占めるとされています。 内地の「シラビソ」にご...
10月

ヒイラギモクセイ

ヒイラギモクセイ (モクセイ科モクセイ属)【柊木犀】 (Osmanthus × fortunei) 生垣などによく利用される常緑樹で、野生種の「ヒイラギ」とは違い「ヒイラギ」と「ギンモクセイ」の交雑種です。 ヒイラギの葉のトゲトゲは5対以下...
野山の植物

カゴノキ

カゴノキ (クスノキ科ハマビワ属)【鹿子の木】 (Litsea coreana) 関東-福井以西の本州、四国、九州に分布する常緑高木です。 最大の特徴はその成木の樹皮。 灰黒色ベースの樹皮が楕円形の薄片になってはがれ落ち、その跡が白っぽいカ...
3月

ヒマラヤスギ

ヒマラヤスギ (マツ科ヒマラヤスギ属)【ヒマラヤ杉】 (Cedrus deodara) 公園や学校の巨大樹の定番ですが、最近はあまり流行らないのか新しい公園などでは少ないようですが、昔は何故か大病院によく見られました。 日本には、明治12年...
6月

アメリカスズカケノキ

アメリカスズカケノキ (スズカケノキ科スズカケノキ属)【亜米利加鈴懸】 (Platanus occidentalis) 北アメリカ東部原産で、明治時代に渡来した落葉広葉樹です。 いわゆる「プラタナス」の仲間ですが、街路樹に多い「プラタナス」...