野山の植物

カタバミ

カタバミ (カタバミ科カタバミ属)【片喰】 (Oxalis corniculata) 昔から日本中どこにでもある、ありふれた雑草ですが、最近では都市部などでは帰化種の「オッタチカタバミ」に押され気味な感じです。 道端や畑の縁など乾燥した場所...

ミチノクエンゴサク

ミチノクエンゴサク (ケシ科キケマン属)【陸奥延胡索】 (Corydalis capillipes) 別名:ヒメヤマエンゴサク 「スプリング・エフェメラル」のひとつで、「ヤマエンゴサク」や「オトメエンゴサク」に似た仲間ですが、はるかに小型の...

キバナカタクリ

キバナカタクリ (ユリ科カタクリ属)【黄花片栗】 (Erythronium spp.) 西洋カタクリ 「キバナカタクリ」は「シロバナカタクリ」とは違い、「カタクリ」の色違いでなく全くの別種です。 北米原産の園芸品種で、原種の (Erythr...
4月

ギフチョウ

ギフチョウ (アゲハチョウ科ギフチョウ属)【岐阜蝶】 (Luehdorfia japonica) 蝶の「スプリングエフェメラル」として、本州の里山に生息する日本固有種です。 里山や低山の落葉広葉樹林に生育し、春先に年に一度だけ出現します。 ...

ムニンタツナミソウ

ムニンタツナミソウ (シソ科タツナミソウ属)【無人立浪草】 (Scutellaria longituba) 「ムニン」の名が表すとおり、小笠原諸島の固有種です。 小笠原諸島の中でも、父島と兄島だけに分布し林内や岩場に自生するようです。 花は...

ゲンカイツツジ

ゲンカイツツジ (ツツジ科ツツジ属)【玄海躑躅】 (Rhododendron mucronulatum var. ciliatum) 中国地方、九州北部、四国北部、対馬、朝鮮半島など、玄界灘を取り囲むような分布を示すツツジです。 山地の花崗...

ヒュウガオウレン

ヒュウガオウレン (キンポウゲ科オウレン属)【日向黄蓮】 (Coptis minmamitaniana) 「バイカオウレン」の仲間の分類が見直され、2004年に「シコクバイカオウレン」とともに新種となったものです。 ストロンを出さないこと、...

シマムラサキツユクサ

シマムラサキツユクサ (ツユクサ科ムラサキツユクサ属)【縞紫露草】 (Tradescantia zebrina) 別名:ゼブリナ 「ムラサキツユクサ」の仲間で、中央アメリカ原産です。 「ゼブリナ」の名で園芸品種として流通しています。 ピンク...

オオハマボッス

オオハマボッス (サクラソウ科オカトラノオ属)【大浜払子】 (Lysimachia mauritiana var. rubida) 「ハマボッス」の変種の海浜植物で、ハマボッスより大型で海岸の岩場や風衝地に生えます。 東南アジアやインドなど...
3月

モチツツジ

モチツツジ (ツツジ科ツツジ属)【黐躑躅】 (Rhododendron macrosepalum) 伊豆半島、山梨以西から近畿、四国に分布する、「ヤマツツジ」に近い普通種のツツジです。 日当たりの良い丘陵や低山に生える小型のツツジで、茎や葉...
野山の植物

サイゴクベニシダ

サイゴクベニシダ (シダ植物オシダ科オシダ属)【西国紅羊歯】 (Dryopteris championii) 東北南部以西に分布する常緑性のシダで、「ベニシダ」とよく似ています。 ベニシダに比べ葉の質が厚く、羽軸の褐色の鱗片が多く、小羽片の...
野山の植物

シロバナセツブンソウ

シロバナセツブンソウ (キンポウゲ科セツブンソウ属)【白花節分草】 (Eranthis pinnatifida f. albida) 「セツブンソウ」は白い花の中心部が紫色で花茎が赤褐色なのが特徴ですが、ごく稀にいわゆる「素心」「青軸」のも...

ブーゲンビリア

ブーゲンビリア (オシロイバナ科イカダカズラ属) (Bougainvillea glabra cv. 'Sanderiana') ブーゲンビレア、イカダカズラ、ココノエカズラ 「ブーゲンビリア」は、「ハイビスカス」と並んで南国の花の代名詞の...
3月

オオキバナカタバミ

オオキバナカタバミ (カタバミ科カタバミ属)【大黄花片喰】 (Oxalis pes-caprae) 別名:キイロハナカタバミ 南アフリカ原産で、園芸用に移入されたものが逸出し、関東・中部以南で帰化植物として野生化しています。 逸出帰化は日本...
5月

アナグマ

アナグマ (イタチ科アナグマ属)【穴熊】 (Meles anakuma) ニホンアナグマ 「タヌキ」とよく混同され昔は「ムジナ」と呼ばれてきました。 さらには最近は「アライグマ」と混同する場合もあるようです。 習性や食性がタヌキによく似てい...
山岳の植物

アカミノイヌツゲ

アカミノイヌツゲ (モチノキ科モチノキ属)【赤実の犬黄楊】 (Ilex sugerokii var. brevipedunculata) 別名:ミヤマクロソヨゴ 亜高山帯の岩場や湿原周辺などに多い常緑低木です。 厚手で光沢のある葉が密に生え...
野山の植物

アオダモ

アオダモ (モクセイ科トネリコ属)【青梻】 (Fraxinus lanuginosa f. serrata) 全国の山地に広く分布し、春-初夏に枝先に細く細かい花をたくさん咲かせます。 雌雄異株で、雄株の雄花には2本の雄しべが、雌株の雌花に...
山岳の植物

ヒメカンアオイ

ヒメカンアオイ (ウマノスズクサ科カンアオイ属)【姫寒葵】 (Asarum takaoi var. takaoi) カンアオイ類の中ではやや小型の種類で、葉が丸っこく葉柄が紫褐色です。 山地の林下で地面に這うように展開しています。 花は淡緑...

ハクサンハタザオ

ハクサンハタザオ (アブラナ科ヤマハタザオ属)【白山旗竿】 (Arabidopsis halleri subsp. gemmifera var. senanensis) 山地から高山帯にかけて生育する小型の草ですが、あまり「ハタザオ」類の細...
野山の植物

ハルザキヤマガラシ

ハルザキヤマガラシ (アブラナ科ヤマガラシ属)【春咲山芥子】 (Barbarea vulgaris) 別名:セイヨウヤマガラシ ヨーロッパからの帰化植物で明治時代から渡来しており、現在は全国に帰化自生し、街中から高原にまで進出しています。 ...
山岳の植物

アカミゴケ

アカミゴケ (地衣類ハナゴケ科ハナゴケ属) (Cladonia pleurota) 「コケ」の名がついていますが「サルオガセ」や「ハナゴケ」と同じ地衣類です。すなわち、菌類と藻類の共生体です。 北海道から本州、四国の山地から亜高山帯に生育し...

フナバラソウ

フナバラソウ (キョウチクトウ科カモメヅル属)【舟腹草】 (Vincetoxicum atratum) ほぼ日本全国に分布しますが、ほとんどの所で絶滅危惧指定となっています。 里山や山地の草原に生育しますが、生育適地の茅場や棚田など人手が適...
野山の植物

オニグルミ

オニグルミ (クルミ科クルミ属)【鬼胡桃】 (Juglans mandshurica var. sachalinensis) 全国に広く分布して、野山の川沿いや湿気の多いところに生育します。 日本のクルミ類の中で唯一食用に適した種類で、リス...

ワサビ

ワサビ (アブラナ科ワサビ属)【山葵】 (Eutrema japonicum) 刺身やお寿司に欠かせない、あの「ワサビ」です。 日本の原種ワサビは日本原産で、セイヨウワサビとは別属となっています。 全国の深山の冷涼で澄んだ渓流に自生しますが...
山岳の植物

ジンヨウイチヤクソウ

ジンヨウイチヤクソウ (ツツジ科イチヤクソウ属)【腎葉一薬草】 (Pyrola renifolia) 「イチヤクソウ」の仲間の中でも「マルバノイチヤクソウ」や「コバノイチヤクソウ」などと同様に山地から亜高山に生える種類です。 葉が横長に丸く...
野山の植物

タチドコロ

タチドコロ (ヤマノイモ科ヤマノイモ属)【立野老】 (Dioscorea gracillima) 早い時期に花が咲くヤマイモ類で、茎がはじめ立ち上がり、その後伸びた上部がつる状となります。 葉は互生で、楕円形からハート形、先端が尖り浅く3裂...
野山の植物

ヒメヘビイチゴ

ヒメヘビイチゴ (バラ科キジムシロ属)【姫蛇苺】 (Potentilla centigrana) 山地の湿った林縁に生えるヘビイチゴで、普通の「ヘビイチゴ」より小柄で、ひょろひょろした感じで匍匐して伸びます。 楕円形の葉は3出複葉で、葉の裏...
野山の植物

ツクシタツナミソウ

ツクシタツナミソウ (シソ科タツナミソウ属)【筑紫立浪草】 (Scutellaria kiusiana) 「筑紫」の名の通り九州と中国地方西部、四国北部に分布するタツナミソウで、主に常緑樹林内に生育します。 葉の色が濃く、濃緑色の葉に脈が浮...

カミコウチテンナンショウ

カミコウチテンナンショウ (サトイモ科テンナンショウ属)【上高地天南星】 (Arisaema nikoense subsp. brevicollum) 「上高地」の名の通り、上高地など長野・岐阜県境の北アルプス南部周辺と、福井県白山の亜高山...

コヨウラクツツジ

コヨウラクツツジ (ツツジ科ツツジ属)【小瓔珞躑躅】 (Rhododendron pentandrum) 北海道から四国にかけて広く分布し、山地から亜高山帯の林縁に生育する低木です。 5mmくらいのとても小さな壺型の花が枝先に3-5個垂れ下...

ヒトツボクロ

ヒトツボクロ (ラン科ヒトツボクロ属)【一黒子】 (Tipularia japonica) 特徴的な葉を一枚だけ地面に生やし、そこから花茎を伸ばして5-10個の花をつける小さな地生ランです。 葉は中央に白線が入り、縁が細かく波打ち、裏面が赤...

ホンシャクナゲ

ホンシャクナゲ (ツツジ科ツツジ属)【本石楠花】 (Rhododendron japonoheptamerum var. hondoense) 本州中部以西と四国山地に分布し、山岳地の岩場などに生育するシャクナゲです。 「ツクシシャクナゲ」...

キクバドコロ

キクバドコロ (ヤマノイモ科ヤマノイモ属)【菊葉野老】 (Dioscorea septemloba) 別名:モミジドコロ 福島県以南の本州~九州に分布し山地の林下に生えるヤマイモの仲間です。 葉が掌状に5-9裂しそれぞれの先端が尖っています...

ヒロハヘビノボラズ

ヒロハヘビノボラズ (メギ科メギ属)【広葉蛇登らず】 (Berberis amurensis) 別名:ヒロハノヘビノボラズ、オオバノヘビノボラズ 「広葉蛇登らず」という奇妙な名前は、蛇が登れないほどの鋭く長い刺をもっているところから来ていま...

ベニバナヤマシャクヤク

ベニバナヤマシャクヤク (ボタン科ボタン属)【紅花山芍薬】 (Paeonia obovata) 何とも言いようがない、美しくも儚い紅色の花。 山地の落葉広葉樹林内にひっそりと咲きます。 単に「ヤマシャクヤク」の赤花かと思っていましたが、じつ...
シジミチョウ科

ミズイロオナガシジミ

ミズイロオナガシジミ (シジミチョウ科) (Antigius attilia) 全国の雑木林に生息するシジミで、食草がコナラ、クヌギ、カシワなどなので、都市部の林でも普通に生息するようです。 何故か「ミズイロ」の名前がついていますが水色の部...

ツルシキミ

ツルシキミ (ミカン科ミヤマシキミ属)【蔓樒】 (Skimmia japonica var. intermedia f. repens) 「ミヤマシキミ」の変種で、ミヤマシキミが主に太平洋側に分布するのに対し、北海道~本州の日本海側多雪地帯...
5月

メボソムシクイ

メボソムシクイ (ムシクイ科ムシクイ属) (Phylloscopus xanthodryas) 夏に本州や四国の亜高山帯で繁殖し、冬には中国や東南アジアに渡って越冬する夏鳥です。 中部地方の山地の針葉樹林で特徴的な鳴き声がよく聞かれます。 ...

タケシマラン

タケシマラン (ユリ科タケシマラン属)【竹縞蘭】 (Streptopus streptopoides subsp. japonicus) 薄暗い感じの針葉樹林下にひっそりと生育し、「アマドコロ」や「ナルコユリ」に似た姿で、互生する葉の下に細...
野山の植物

アワモリショウマ

アワモリショウマ (ユキノシタ科チダケザシ属)【泡盛升麻】 (Astilbe japonica) 本州中部以南から四国、九州に分布しますが、庭園などに植えられることも多い種類です。 葉は硬質な感じの3出複葉で、楕円形で尖った鋸歯があり、茎に...