上高地

野山の植物

ハルニレ

ハルニレ (ニレ科ニレ属)【春楡】(Ulmus davidiana var. japonica) エルム日本全国に見られますが、元来、中部地方以北に分布する北方系の樹木です。丘陵や山地の撹乱された傾斜地や河畔林に多く、湿った場所に生えます。...

ケショウヤナギ

ケショウヤナギ (ヤナギ科ヤナギ属)【化粧柳】(Salix arbutifolia)上高地の梓川の景観を形作る要素のひとつとして、たいへん有名なヤナギです。しかし、上高地には他にも「オノエヤナギ」や「イヌコリヤナギ」「オオバヤナギ」「ドロノ...

ザリコミ

ザリコミ (スグリ科スグリ属)(Ribes maximowiczianum)妙な名前の植物ですが、語源は「砂利茱萸(ジャリグミ)」から来ているそうです。山地から亜高山に、やや稀に生える雌雄異株の落葉低木です。モミジ的な掌状3-5裂の葉が互生...

トイシノエンレイソウ

トイシノエンレイソウ (シュロソウ科エンレイソウ属)【砥石延齢草】(Trillium smallii f. album)「エンレイソウ」の一品種で、萼片(外花被片)が淡緑色で雄蕊の葯が白色のもの。子房の色は赤紫色または緑色のどちらかです。基...
6月

イチイ

イチイ (イチイ科イチイ属)【一位】(Taxus cuspidata) 別名:アララギ、シャクノキほぼ日本全国に分布する常緑針葉樹ですが、山地や亜高山に生えあまり群生はしないようです。古来、高級な笏の材として使われ、樹木に対して正一位の位階...

ドロノキ

ドロノキ (ヤナギ科ヤマナラシ属)【泥の木】(Populus suaveolens) 別名:ドロヤナギヤナギ科の落葉高木ですが、普通のヤナギ類というよりも「ポプラ」の仲間です。材木が泥のように柔らかいからとか、樹皮が泥の色とか、名前の語源に...
5月

アナグマ

アナグマ (イタチ科アナグマ属)【穴熊】(Meles anakuma) ニホンアナグマ「タヌキ」とよく混同され昔は「ムジナ」と呼ばれてきました。さらには最近は「アライグマ」と混同する場合もあるようです。習性や食性がタヌキによく似ているせいで...
10月

アカミノイヌツゲ

アカミノイヌツゲ (モチノキ科モチノキ属)【赤実の犬黄楊】(Ilex sugerokii var. brevipedunculata) 別名:ミヤマクロソヨゴ亜高山帯の岩場や湿原周辺などに多い常緑低木です。厚手で光沢のある葉が密に生え、亜高...
山岳の植物

ヒメカンアオイ

ヒメカンアオイ (ウマノスズクサ科カンアオイ属)【姫寒葵】(Asarum takaoi var. takaoi)カンアオイ類の中ではやや小型の種類で、葉が丸っこく葉柄が紫褐色です。山地の林下で地面に這うように展開しています。花は淡緑色から暗...

ハクサンハタザオ

ハクサンハタザオ (アブラナ科ヤマハタザオ属)【白山旗竿】(Arabidopsis halleri subsp. gemmifera var. senanensis)山地から高山帯にかけて生育する小型の草ですが、あまり「ハタザオ」類の細長い...
山岳の植物

アカミゴケ

アカミゴケ (地衣類ハナゴケ科ハナゴケ属)(Cladonia pleurota)「コケ」の名がついていますが「サルオガセ」や「ハナゴケ」と同じ地衣類です。すなわち、菌類と藻類の共生体です。北海道から本州、四国の山地から亜高山帯に生育し、岩上...

ワサビ

ワサビ (アブラナ科ワサビ属)【山葵】(Eutrema japonicum)刺身やお寿司に欠かせない、あの「ワサビ」です。日本の原種ワサビは日本原産で、セイヨウワサビとは別属となっています。全国の深山の冷涼で澄んだ渓流に自生しますが、昔から...
山岳の植物

ジンヨウイチヤクソウ

ジンヨウイチヤクソウ (ツツジ科イチヤクソウ属)【腎葉一薬草】(Pyrola renifolia)「イチヤクソウ」の仲間の中でも「マルバノイチヤクソウ」や「コバノイチヤクソウ」などと同様に山地から亜高山に生える種類です。葉が横長に丸く、先が...
野山の植物

ヒメヘビイチゴ

ヒメヘビイチゴ (バラ科キジムシロ属)【姫蛇苺】(Potentilla centigrana)山地の湿った林縁に生えるヘビイチゴで、普通の「ヘビイチゴ」より小柄で、ひょろひょろした感じで匍匐して伸びます。楕円形の葉は3出複葉で、葉の裏が白っ...

カミコウチテンナンショウ

カミコウチテンナンショウ (サトイモ科テンナンショウ属)【上高地天南星】(Arisaema nikoense subsp. brevicollum)「上高地」の名の通り、上高地など長野・岐阜県境の北アルプス南部周辺と、福井県白山の亜高山帯林...

コヨウラクツツジ

コヨウラクツツジ (ツツジ科ツツジ属)【小瓔珞躑躅】(Rhododendron pentandrum)北海道から四国にかけて広く分布し、山地から亜高山帯の林縁に生育する低木です。5mmくらいのとても小さな壺型の花が枝先に3-5個垂れ下がって...

ヒロハヘビノボラズ

ヒロハヘビノボラズ (メギ科メギ属)【広葉蛇登らず】(Berberis amurensis) 別名:ヒロハノヘビノボラズ、オオバノヘビノボラズ「広葉蛇登らず」という奇妙な名前は、蛇が登れないほどの鋭く長い刺をもっているところから来ています。...

ツルシキミ

ツルシキミ (ミカン科ミヤマシキミ属)【蔓樒】(Skimmia japonica var. intermedia f. repens) 別名:ツルミヤマシキミ「ミヤマシキミ」の変種で、ミヤマシキミが主に太平洋側に分布するのに対し、北海道~本...
5月

メボソムシクイ

メボソムシクイ (ムシクイ科ムシクイ属) (Phylloscopus xanthodryas) 夏に本州や四国の亜高山帯で繁殖し、冬には中国や東南アジアに渡って越冬する夏鳥です。中部地方の山地の針葉樹林で特徴的な鳴き声がよく聞かれます。「メ...

タケシマラン

タケシマラン (ユリ科タケシマラン属)【竹縞蘭】(Streptopus streptopoides subsp. japonicus)薄暗い感じの針葉樹林下にひっそりと生育し、「アマドコロ」や「ナルコユリ」に似た姿で、互生する葉の下に細い花...

ミヤマカタバミ

ミヤマカタバミ (カタバミ科カタバミ属)【深山片喰】(Oxalis nipponica subsp. nipponica) 別名:ヤマカタバミ本州の東北地方南部~中国地方、四国、九州の一部に分布する山地性のカタバミで、普通は「コミヤマカタバ...
6月

ヒメヒダボタン

ヒメヒダボタン (ユキノシタ科ネコノメソウ属)【姫飛騨牡丹】(Chrysosplenium nagasei var. luteoflorum)日本海側ネコノメソウの代表「ホクリクネコノメ」の系統ながら、太平洋側の「イワボタン」や「ニッコウネ...

バイカモ

バイカモ (キンポウゲ科キンポウゲ属)【梅花藻】(Ranunculus nipponicus var. submersus)冷涼な流水中に生える沈水植物で、いわゆるキンギョモと言われるような水草の一種ですが何とキンポウゲ属です。水温15度前...
6月

ハリギリ

ハリギリ (ウコギ科ハリギリ属)【針桐】(Kalopanax septemlobus)「桐」の名がついていますが、ウコギ科で、「タラノキ」や「ヤツデ」などの仲間です。日本全国に分布する落葉広葉樹で、とくに北海道に多いようです。最大30m近い...
6月

コガラ

コガラ (シジュウカラ科コガラ属)【小雀】(Poecile montanus)全国各地に留鳥として生息しますが、本州では夏は山岳地から亜高山の森で繁殖し、冬には平地で「シジュウカラ」などと混群となって生活します。「シジュウカラ」より小さく、...
6月

アサノハカエデ

アサノハカエデ (ムクロジ科カエデ属)【麻の葉楓】(Acer argutum)本州の福島県・新潟県以西と四国に分布し、標高1000m-1900m程度の山地に生育するカエデです。雌雄異株で沢沿いに多く見られるようです。葉は重鋸歯でしわが多く、...
6月

ホガエリガヤ

ホガエリガヤ (イネ科ホガエリガヤ属)【穂返り茅】(Brylkinia caudata)イネ科によくありがちな草ですが、花序にまばらにつく小穂が軸から折れ曲がって下向きに垂れ下がるようにつきます。小穂は交互に角度を変えて出ます。全国の山地や...
6月

タニガワハンノキ

タニガワハンノキ (カバノキ科ハンノキ属)【谷川榛の木】(Alnus inokumae) 別名:コバノヤマハンノキ本州中部以北~北海道南部に分布する日本固有種で「ハンノキ」よりも高地性で山岳地から亜高山に生育します。山地の河原や湿地など攪乱...
6月

シラビソ

シラビソ (マツ科モミ属)【白檜曽】(Abies veitchii) 別名:シラベ「コメツガ」などと並んで中部山岳の亜高山帯を代表する常緑針葉樹です。関東や中部山岳では海抜1,500メートルから2,500メートルの亜高山帯に分布し日本固有種...

オノエヤナギ

オノエヤナギ (ヤナギ科ヤナギ属)【尾上柳】(Salix udensis) 別名:ヤブヤナギ、ナガバヤナギ北海道、近畿以北の本州、四国に分布し、山地から亜高山までの河原や湿地など攪乱された水辺に生育します。雌雄別株で高さ5-15mほどになり...
野山の植物

ニシキギ

ニシキギ (ニシキギ科ニシキギ属)【錦木】(Euonymus alatus)全国の野山に自生する低木で、「錦」の名のように紅葉が見事です。枝に細長い板状のコルク質の翼が出るのが最大の特徴で、これが出ないタイプが「コマユミ」です。細長い柄の先...
6月

アイズスゲ

アイズスゲ (カヤツリグサ科スゲ属)【会津菅】(Carex hondoensis)うなだれた形の花序が特徴的なスゲです。尖端に1-3個の雄小穂が出て、その下に数個の雌小穂がまばらに出ます。雌小穂には細い柄があって垂れ下がります。雌花鱗片から...
6月

エゾイラクサ

エゾイラクサ (イラクサ科イラクサ属)【蝦夷刺草】(Urtica platyphylla)山地の沢沿いなどに生える、悪名高いイラクサの仲間。不用意に触れると毒性の刺毛により痛い目に遭う可能性があり、注意が必要です。はっきりと大きな鋸歯のある...
6月

ミヤマニワトコ

ミヤマニワトコ (レンプクソウ科ニワトコ属)【深山接骨木】(Sambucus racemosa subsp. sieboldiana var. major) 別名:オオニワトコ「ニワトコ」の多雪地山地変種で、樹高1-1.5mほどと小さく、立...
6月

クロカンバ

クロカンバ (クロウメモドキ科クロウメモドキ属)【黒樺】(Rhamnus costata)深山の林中に生える落葉低木で、葉が似ているので「カンバ」の名がついていますが樺の仲間ではありません。雌雄異株で、束になった長い花柄の先に黄緑色の4弁の...
6月

シウリザクラ

シウリザクラ (バラ科ウワミズザクラ属)(Padus ssiori) 別名:ミヤマイヌザクラサクラの仲間には違いないがブラシ状の花序に多数の花をつける異形の桜です。「ウワミズザクラ」や「イヌザクラ」に似ていて、とくに花序の枝に葉がつく点で「...
6月

クルマムグラ

クルマムグラ (アカネ科ヤエムグラ属)【車葎】(Galium japonicum)6枚輪生する葉が段々につく独自のスタイルが目につく、山岳地に生える多年草です。6枚の葉は、実は対生する2枚の葉に4枚の托葉が同等についているのだそうです。湿度...
6月

クルマバソウ

クルマバソウ (アカネ科ヤエムグラ属)【車葉草】(Galium odoratum)似たようなものの多いヤエムグラ属の中で、「クルマムグラ」「オククルマムグラ」と区別のつきにくい種類です。山地の林下に生える場所も共通しており、4弁の白い花も同...
6月

カラフトダイコンソウ

カラフトダイコンソウ (バラ科ダイコンソウ属)【樺太大根草】(Geum macrophyllum var. sachalinense) 別名:チシマダイコンソウ「ダイコンソウ」よりも高所の山地~亜高山に生育するダイコンソウで、「オオダイコン...
6月

シロバナグンナイフウロ

シロバナグンナイフウロ (フウロソウ科フウロソウ属)【白花郡内風露】(Geranium onoei var. onoei f. albiflorum)「グンナイフウロ」は紫色からピンク、限りなく白に近いものまで色のバリエーションが広い花です...