野山の植物

バイカツツジ

バイカツツジ (ツツジ科ツツジ属)【梅花躑躅】(Rhododendron semibarbatum)山に咲くツツジの中でも、存在自体が目立たない種類ですが、疎らに咲く小さな花はなかなか綺麗です。透明感のある白地に赤紫の斑紋を一部に散らし、花...

ハコネラン

ハコネラン (ラン科コイチヨウラン属)【箱根蘭】(Ephippianthus sawadanus)最初に箱根で発見された日本固有種の繊細な蘭で、太平洋側のブナ帯の薄暗い林床に生えます。長楕円形の葉が地面に一枚つき、花茎が一本伸びて先端に数個...
7月

ナツアカネ

ナツアカネ (トンボ科)【夏茜】(Sympetrum darwinianum)初夏から現われる赤トンボ。雄は成熟すると胴も胸も顔も眼も全て真っ赤になります。「アキアカネ」はこうならないので、雄はすぐ見分けられます。

セイタカスズムシソウ

セイタカスズムシソウ (ラン科クモキリソウ属)【背高鈴虫草】(Liparis makinoana)(Liparis lilifolia var. japonica)唇弁が鈴虫の羽のような形のランで、「スズムシソウ」によく似ていますが、草丈が...
野山の植物

モッコク

モッコク (モッコク科モッコク属)【木斛】(Ternstroemia gymnanthera)関東以西の太平洋岸に自生する照葉樹で、昔から庭園に植えられて「江戸五木」の一つに数えられ、「庭木の王」ともいわれるそうです。両性花の株と雄花だけの...
野山の植物

フトイ

フトイ (カヤツリグサ科フトイ属)【太藺】(Schoenoplectus tabernaemontani)全国の沼や湿地に生える水生植物で、1-2mにもなるまさに巨大な「イグサ」のような草ですがイグサとは別科です。茎の先は枝分かれして多数の...
野山の植物

ヒロハノカワラサイコ

ヒロハノカワラサイコ (バラ科キジムシロ属)【広葉河原柴胡】(Potentilla niponica)北海道と本州中部地方以北に分布し、日当たりのよい草地や砂地、河川敷などに生える多年草です。荒地の地面に匍匐して四方に広がるように生えていま...
野山の植物

アオテンマ

アオテンマ (ラン科オニノヤガラ属)【青天麻】(Gastrodia elata f. viridis) 別名:アオオニノヤガラ針葉樹と広葉樹が混交した森の中に、にょっきりと立ついかにも異様な姿ですが、れっきとした蘭の仲間です。葉も無く葉緑素...

ミヤマスカシユリ

ミヤマスカシユリ (ユリ科ユリ属)【深山透百合】(Lilium maculatum var. bukosanense)海岸に咲く「スカシユリ」の山岳型変種で、1941年に秩父・武甲山で発見された希少種です。(学名の変種名にも武甲山の名が付い...
高山植物

ヒメハナワラビ

ヒメハナワラビ (シダ植物ハナヤスリ科ハナワラビ属)【姫花蕨】(Botrychium lunaria) 別名:アキノハナワラビ,ヘビノシタ亜高山から高山帯の日当たりのよい草地や岩場に生える小さな羊歯です。1回羽状複葉の栄養葉が1枚だけ立ち上...
6月

ギンレイカ

ギンレイカ (サクラソウ科オカトラノオ属)【銀鈴花】(Lysimachia acroadenia) 別名:ミヤマタゴボウ銀鈴花という美しい名前をつけられた割には、地味で目立たない花です。うす紫がかった白い小さな5裂の花は半開しかせず、しかも...
野山の植物

コウガイゼキショウ

コウガイゼキショウ (イグサ科イグサ属)【笄石菖】(Juncus prismatocarpus subsp. leschenaultii)全国の湿地や休耕田、畦道などに普通に生える「イグサ」の仲間の雑草です。扁平な茎で、花火のような花序にギ...
6月

タカネキンポウゲ

タカネキンポウゲ (キンポウゲ科キンポウゲ属)【高嶺金鳳花】(Ranunculus altaicus subsp. shinanoalpinus)キンポウゲ属の花は地域特産種的なものが意外と多数あるのですが、これもそのひとつで白馬岳固有種で...
6月

イワセントウソウ

イワセントウソウ (セリ科イワセントウソウ属)【岩仙洞草】(Pternopetalum tanakae)深山や亜高山の薄暗い林下にひっそりと咲くたいへん繊細な花です。「セントウソウ」の名で花や感じは似ていますが別属で、独特の体制をもっていま...

ツタスミレ

ツタスミレ (スミレ科スミレ属)【蔦菫】(Viola hederacea) 別名:ツルスミレ 俗称:パンダスミレ「パンダスミレ」の愛称で園芸用に流通しているスミレです。オーストラリア原産で、ゆるい鋸歯のある丸い葉がツタのように地面を這って覆...
高山植物

ミヤマクワガタ

ミヤマクワガタ (オオバコ科クワガタソウ属)【深山鍬形】(Veronica schmidtiana subsp. senanensis)北アルプスなど中部山岳から東北、北陸の高山や亜高山に分布し、主に日本海側に多いようです。「クワガタソウ」...
野山の植物

ヤマモモ

ヤマモモ (ヤマモモ科ヤマモモ属)【山桃】(Morella rubra)南方系の常緑広葉樹で、日本での自生は関東以南の海岸や低山です。公園や庭園に植えることも多いので街中でもよく見られます。雌雄異株で、雌株には初夏に赤く丸い果実が生り、食用...
野山の植物

ヒイロタケ

ヒイロタケ (担子菌類タマチョレイタケ科)【緋色茸】(Pycnoporus coccineus)里山の草むらに場違いなほどに鮮やかなオレンジ色!広葉樹の枯れ木に生えるキノコで「カワラタケ」と同科で「サルノコシカケ」に近い仲間です。食用にはな...
6月

チョウノスケソウ

チョウノスケソウ (バラ科チョウノスケソウ属)【長之助草】(Dryas octopetala var. asiatica)氷河期の遺存種とされる周北極植物で、元来ツンドラ地帯などに分布する寒地植物が日本の高山帯にとり残されたものです。日本で...
6月

ウマノミツバ

ウマノミツバ (セリ科ウマノミツバ属)【馬の三葉】(Sanicula chinensis) 別名:ヤマミツバ全国の湿った林縁に生える地味な植物で、「ミツバ」に似ているが食用にできず、馬にでも喰わせるしかないという名前です。3裂した葉が特徴的...
6月

キマダラセセリ

キマダラセセリ (セセリチョウ科)(Potanthus flavus)「セセリチョウ」の仲間は、どれも蛾に間違われることの多い蝶です。そもそも、蝶と蛾は明確な区別の線引きはできないのですが、その中でもセセリチョウはより蛾に近い特徴をもちあわ...
6月

ヤマボウシ

ヤマボウシ (ミズキ科ミズキ属)【山法師】(Cornus kousa)公園や街路樹などに植えられていることが多いので園芸植物と思われがちですが、れっきとした日本在来種で東北以南の山地に自生します。特徴的な4枚の花びらは総苞片で、実際の花序は...
6月

ウメハタザオ

ウメハタザオ (アブラナ科ヤマハタザオ属)【梅旗竿】(Arabis serrata var. japonica f. grandiflora)「フジハタザオ」の変種である「イワハタザオ」の高山型とされ、東北から中部山岳に分布します。アブラナ...
至仏山

ミヤマアズマギク

ミヤマアズマギク (キク科ムカシヨモギ属)【深山東菊】(Erigeron thunbergii subsp. glabratus)「アズマギク」の高山型亜種で、北海道、東北の一部山地、白馬山系などに生育します。園芸品のような綺麗なうす紫の野...
高山植物

キタダケキンポウゲ

キタダケキンポウゲ (キンポウゲ科キンポウゲ属)【北岳金鳳花】(Ranunculus kitadakeanus)名前の通り、南アルプス・北岳特産の高山型小型キンポウゲで、北岳・間ノ岳の稜線の岩場にだけ生育しています。「ミヤマキンポウゲ」など...
高山植物

ノウゴウイチゴ

ノウゴウイチゴ (バラ科オランダイチゴ属)【能郷苺】(Fragaria iinumae)高山性の苺で、低地の「ヘビイチゴ」の仲間と違い園芸作物の苺に近い同属種なので、普通の苺と同様の美味な実が生ります。北海道から東北、北陸の日本海側に分布し...
野山の植物

サクラソウモドキ

サクラソウモドキ (サクラソウ科サクラソウモドキ属)【桜草擬】(Cortusa matthioli var. sachalinensis)(Primula matthioli subsp. sachalinensis)サクラソウ「モドキ」と...
高山植物

ウルップソウ

ウルップソウ (オオバコ科ウルップソウ属)(ウルップソウ科)【得撫草】(Lagotis glauca) 別名:ハマレンゲ高山の岩礫地に生える、氷河期の遺存植物で、日本ではごく一部の地域に隔離分布します。国内での生育地は北アルプス北部と八ヶ岳...
高山植物

ヒメイチゲ

ヒメイチゲ (キンポウゲ科イチリンソウ属)【姫一華】(Anemone debilis)イチリンソウ属の「イチゲ」の類の中でも一番小さな可愛いイチゲです。雪解け後の湿地に近い亜高山の林縁にぽつぽつと生え、「ミズバショウ」や「タテヤマリンドウ」...
6月

ミヤマナガハシスミレ

ミヤマナガハシスミレ (スミレ科スミレ属)【深山長嘴菫】(Viola rostrata subsp. japonica f. alpina)「ナガハシスミレ」の亜高山型で蛇紋岩変異をうけた品種とされます。八方尾根などを中心とした白馬山系蛇紋...
高山植物

シロバナシラネアオイ

シロバナシラネアオイ (キンポウゲ科シラネアオイ属)【白花白根葵】(Glaucidium palmatum f. leucanthum)世界に1属1種で日本固有の花である「シラネアオイ」は一般には淡紫色ですが、ときに白花が現われます。これは...
高山植物

トチナイソウ

トチナイソウ (サクラソウ科トチナイソウ属)【栃内草】(Androsace chamaejasme subsp. capitata)日本に1属2種しか存在しないうちの1種でたいへん希少な高山植物です。確認されている生育地は日本で4箇所しかな...

オオタチツボスミレ

オオタチツボスミレ (スミレ科スミレ属)【大立坪菫】(Viola kusanoana)低山から亜高山までの林縁に生えるスミレで、北海道から九州まで見られますが日本海側の多雪地に分布します。花は「タチツボスミレ」とほぼ同様ですが距が白く、花は...
6月

ユウバリソウ

ユウバリソウ (オオバコ科ウルップソウ属)(ゴマノハグサ科)【夕張草】(Lagotis takedana)北海道夕張岳の蛇紋岩崩壊地にだけ生育する固有種で、「ウルップソウ」が蛇紋岩地帯で特殊化したものと考えられています。ウルップソウによく似...
6月

カワヂシャ

カワヂシャ (オオバコ科クワガタソウ属)【川萵苣】(Veronica undulata)川辺や水田などに生える湿性植物で、本州中部以西に分布します。水田雑草の常として近年少なくなっていて外来種に押されているようです。クワガタソウ属らしく4弁...

ムヨウラン

ムヨウラン (ラン科ムヨウラン属)【無葉蘭】(Lecanorchis japonica)「無葉」の名の通り、葉を持たず自ら光合成を行なわない小型の蘭で、本州以南の丘陵や低山の林下に生えます。昔は「腐生植物」と呼ばれ腐植質などから養分を得てい...
6月

ミズチドリ

ミズチドリ (ラン科ツレサギソウ属)【水千鳥】(Platanthera hologlottis) 別名:ジャコウチドリ「ツレサギソウ」の仲間の野生蘭で、似たような花序ですが、花色が純白で唇弁が長く伸びず普通の花弁のような形です。穂状の花序は...
6月

ズミ

ズミ (バラ科リンゴ属)【酸実】(Malus toringo) 別名:コナシ、コリンゴ初夏の高原でサクラに似た白い花が猛烈な密度で咲いていれば、大概このズミです。リンゴに近縁な野生種で、リンゴ栽培の台木として使われてきたそうです。秋には鳥の...
6月

クルマバツクバネソウ

クルマバツクバネソウ (シュロソウ科ツクバネソウ属)【車葉衝羽根草】(Paris verticillata)深山や亜高山に生育する「ツクバネソウ」の仲間で、ツクバネソウが4枚葉なのに対して6-8枚の葉が輪生します。葉序はちょうど「キヌガサソ...
9月

オカタツナミソウ

オカタツナミソウ (シソ科タツナミソウ属)【丘立浪草】(Scutellaria brachyspica)タツナミソウの仲間も多くの種類があり、なかなか分かりにくいですが、これは「オカ」の名が付くように低山や丘陵地に多い種類です。「タツナミソ...