カラスウリ (ウリ科カラスウリ属)【烏瓜】
(Trichosanthes cucumeroides)
本州以南の野山で身近に見られるオレンジ色の実ですが、その花は意外と見たことがないという人が多いようです。
何となればカラスウリの花は、日没後に開花して日の出前にしぼんでしまうので見る機会が少ないでいです。
開いた花自体は、基本5弁の純白の花弁の縁がたいへん細長いひも状に伸びてレース細工のようになり、昼間開花したらたいへん目立つと思われます。
この花は花粉ポリネータであるスズメガなどの夜行性の蛾を集めるためのものといわれています。
花の基部はたいへん細長い筒状となっているため、長い口吻をもつスズメガしか蜜を得て送粉することができません。
雌雄異株なので、ウリが生るのは雌株だけとなります。
熟した実は綺麗ですが、特にカラスが好むわけではないようです。