植物図譜

野山の植物

ヘビノネゴザ

ヘビノネゴザ (シダ植物イワデンダ科)【蛇の寝茣蓙】(Athyrium yokoscense)全国の低山や山地の林内に普通に生える夏緑性シダで、姿かたちも普通のいかにも羊歯という感じで特に特別な個性はありません。しかし、このシダは植物に有害...
山岳の植物

オオヤマサギソウ

オオヤマサギソウ (ラン科ツレサギソウ属)【大山鷺草】(Platanthera sachalinensis)北海道、本州、四国、九州に分布し、山地の林縁や湿地にわりあい多く見られるツレサギソウ属のランです。花は淡緑色から緑白色で、茎の上部に...

コゴメバオトギリ

コゴメバオトギリ (オトギリソウ科オトギリソウ属)【小米葉弟切】(Hypericum perforatum subsp. chinense)1930年代に千葉や三重などで発見され、東京湾の埋立地などから広がったとされる帰化植物です。従来ヨー...
山岳の植物

イワナンテン

イワナンテン (ツツジ科イワナンテン属)【岩南天】(Leucothoe keiskei) 別名:イワツバキ岩場に生え「ナンテン」のような葉なのでイワナンテンの名がついていますが、個々の葉は「ツバキ」にも似ていて「イワツバキ」の別名もあります...
7月

ヒメナミキ

ヒメナミキ (シソ科タツナミソウ属)【姫浪来】(Scutellaria dependens)湿原や湿地に生える「タツナミソウ」の仲間ですが、他の普通のタツナミソウの仲間や「ナミキソウ」と較べると驚くほど小さな花です。葉腋に2個づつ同方向を向...
山岳の植物

クロイチゴ

クロイチゴ (バラ科キイチゴ属)【黒苺】(Rubus mesogaeus var. mesogaeus)全国の山地に広く分布する木イチゴで、つる状に生長し高さ1-1.5mほどになります。茎には白い軟毛と刺があり、葉は3出複葉から奇数羽状複葉...

コウリンタンポポ

コウリンタンポポ (キク科ヤナギタンポポ属)【紅輪蒲公英】(Pilosella aurantiaca)ヨーロッパ原産の帰化植物で、北海道に多く、本州では中部地方以北に多いようです。日本へは明治中期ごろに観賞用として渡来したようです。繁殖力が...
7月

ミツモトソウ

ミツモトソウ (バラ科キジムシロ属)【水元草】(Potentilla cryptotaeniae) 別名:ミナモトソウキジムシロ属ということで、「キジムシロ」や「ツルキンバイ」「ミツバツチグリ」などとよく似た花を咲かせますが、それらの花期と...
野山の植物

サツマハギ

サツマハギ (マメ科ハギ属)【薩摩萩】(Lespedeza thunbergii subsp. satsumensis)「ミヤギノハギ」の亜種とされている、九州南部の薩摩半島に分布する地域固有種です。「マルバハギ」に似て葉が丸いですが、3出...
野山の植物

トンボソウ

トンボソウ (ラン科ツレサギソウ属)【蜻蛉草】(Platanthera ussuriensis)「ツレサギソウ」の仲間は、どれもよく似たようなものが数多くあり、区別に困ることが多いのですが、「トンボソウ」は20cmほどと小型で、「オオバノト...
7月

ハタザオギキョウ

ハタザオギキョウ (キキョウ科ホタルブクロ属)【旗竿桔梗】(Campanula rapunculoides)ヨーロッパ原産で、日本には1920年代に渡来したそうです。花は青紫色の釣鐘形で、下向きに穂状に並んで咲き、下の方から咲いていくようで...
6月

ホザキシモツケ

ホザキシモツケ (バラ科シモツケ属)【穂咲下野】(Spiraea salicifolia)小さなピンクの花が密集する「シモツケ」の花序が、円錐形の花穂となったかたちの背の低い落葉低木です。もふもふの尻尾みたいな花です。淡紅色の個々の花は5枚...
野山の植物

シロテンマ

シロテンマ (ラン科オニノヤガラ属)【白天麻】(Gastrodia elata var. pallens)菌従属栄養性のランで、光合成を行わずナラタケ属の菌から養分を得る、葉のない植物です。「オニノヤガラ」や「アオテンマ」に似た姿で白花です...
野山の植物

レブンソウ

レブンソウ (マメ科オヤマノエンドウ属)【礼文草】(Oxytropis megalantha)その名の通り北海道礼文島の固有種で、高山植物の「オヤマノエンドウ」の近縁種です。葉は奇数羽状複葉で小葉は17-23個。長く伸びた花茎の先に5-15...
6月

シンワスレナグサ

シンワスレナグサ (ムラサキ科ワスレナグサ属)【真勿忘草】(Myosotis scorpioides) 別名:ワスレナグサ「ワスレナグサ」というのは、園芸では数種の原種及びそれらを交雑・品種改良したものの総称とされているようです。植物学的な...
7月

オニルリソウ

オニルリソウ (ムラサキ科オオルリソウ属)【鬼瑠璃草】(Cynoglossum asperrimum)「ワスレナグサ」に似た形の花が多い「ムラサキ科」の中でも、やや異端な独自属の花です。直立した茎が上部で分岐して、花序が斜上して点々と疎らに...
6月

ハクロバイ

ハクロバイ (バラ科キンロバイ属)【白露梅】(Dasiphora fruticosa var. mandshurica) 別名:ギンロバイ【銀露梅】亜高山帯から高山帯の石灰岩地などに稀に生える落葉低木で、「キンロバイ」の変種とされています。...
野山の植物

ケイワタバコ

ケイワタバコ (イワタバコ科イワタバコ属)【毛岩煙草】(Conandron ramondioides var. pilosus)「イワタバコ」の変種で、ほぼ同様ながら花茎や萼などに軟毛が生えているもの。また、葉が左右非対称な形で、主脈が偏っ...
6月

ムシャリンドウ

ムシャリンドウ (シソ科ムシャリンドウ属)【武者竜胆】(Dracocephalum argunense)「リンドウ」の名を持ちますが、「リンドウ」とは全く異なるシソ科の花で、「ラショウモンカズラ」に似ています。ラショウモンカズラよりもやや青...
野山の植物

トキリマメ

トキリマメ (マメ科タンキリマメ属)【吐切豆】(Rhynchosia acuminatifolia)「ノササゲ」、「タンキリマメ」と並んで、似た感じの黄色いマメの花です。特にタンキリマメと良く似ていますが、葉の付け根側が広く、葉先が細く尖り...
6月

エゾウスユキソウ

エゾウスユキソウ (キク科ウスユキソウ属)【蝦夷薄雪草】(Leontopodium discolor) 別名、レブンウスユキソウ礼文島やニペソツ山など、北海道の限られた地域に限定的に生育するウスユキソウです。葉は茎の下部に10-20個つき、...

アオダモ

アオダモ (モクセイ科トネリコ属)【青梻】(Fraxinus lanuginosa f. serrata)全国の山地に広く分布し、春-初夏に枝先に細く細かい花をたくさん咲かせます。雌雄異株で、雄株の雄花には2本の雄しべが、雌株の雌花には1本...
野山の植物

コシジシモツケソウ

コシジシモツケソウ (バラ科シモツケソウ属)【越路下野草】(Filipendula auriculata)「シモツケソウ」の日本海側タイプで、山形から富山県にかけての豪雪地帯に分布します。「シモツケソウ」や「アカバナシモツケソウ」などとよく...
野山の植物

オオカモメヅル

オオカモメヅル (キョウチクトウ科カモメヅル属)【大鴎蔓】(Vincetoxicum aristolochioides)「大」カモメヅルという名前なのにかなり小さな花。「コバノカモメヅル」と較べると花弁が短かく、半分近くしかありません。花の...
7月

オオヤマオダマキ

オオヤマオダマキ (キンポウゲ科オダマキ属)【大山苧環】(Aquilegia buergeriana var. oxysepala)「ヤマオダマキ」の変種で、全国の山地の林縁に自生します。ヤマオダマキとほぼ同様で特に大きいわけでもありません...
6月

ハコネギク

ハコネギク (キク科シオン属)【箱根菊】(Aster viscidulus) 別名:ミヤマコンギク名の通り基準産地を箱根駒ケ岳とする、「ノコンギク」に似た野菊です。茎には短毛があり、茎葉は互生で葉柄が無く先端が尖り、基部に近いところが広く縁...
野山の植物

ヒメユリ

ヒメユリ (ユリ科ユリ属)【姫百合】(Lilium concolor)東北南部以南から四国、九州の山地に稀に咲く小型の百合。「コオニユリ」などのように花被片が反り返らず、花は上向きに咲きます。花色はとても鮮やかな濃い朱赤で、内側に濃い朱赤の...
9月

アマギアマチャ

アマギアマチャ (アジサイ科アジサイ属)【天城甘茶】(Hydrangea serrata var. angustata)「ヤマアジサイ」の変種で、通常の「アマチャ」よりも葉も装飾花も細長く、装飾花、両性花ともに白色です。アマチャ同様に、フィ...
6月

ヌルデ

ヌルデ (ウルシ科ヌルデ属)【白膠木】(Rhus javanica var. chinensis)「ウルシ」の仲間で、同様な成分をもっていますが少ないのでかぶれることは少ないようです。奇数羽状複葉の葉が互生しますが、小葉の間の葉軸にはっきり...
6月

キクバクワガタ

キクバクワガタ (オオバコ科クワガタソウ属)【菊葉鍬形】(Veronica schmidtiana subsp. schmidtiana)北海道の山岳地や寒冷な海岸に岩場などに生育し、羽状に深く切れ込む菊の葉状の葉が特徴です。花の色は淡紫色...
6月

バイカアマチャ

バイカアマチャ (アジサイ科バイカアマチャ属) 【梅花甘茶】(Hydrangea platyarguta)「アマチャ」の名前が付いているものの、「ガクアジサイ」の変種の「アマチャ」とは全く異なる、一属一種の妙な植物です。アジサイの仲間らしく...
山岳の植物

ヒメカンアオイ

ヒメカンアオイ (ウマノスズクサ科カンアオイ属)【姫寒葵】(Asarum takaoi var. takaoi)カンアオイ類の中ではやや小型の種類で、葉が丸っこく葉柄が紫褐色です。山地の林下で地面に這うように展開しています。花は淡緑色から暗...

ハクサンハタザオ

ハクサンハタザオ (アブラナ科ヤマハタザオ属)【白山旗竿】(Arabidopsis halleri subsp. gemmifera var. senanensis)山地から高山帯にかけて生育する小型の草ですが、あまり「ハタザオ」類の細長い...

ハルザキヤマガラシ

ハルザキヤマガラシ (アブラナ科ヤマガラシ属)【春咲山芥子】(Barbarea vulgaris) 別名:セイヨウヤマガラシヨーロッパからの帰化植物で明治時代から渡来しており、現在は全国に帰化自生し、街中から高原にまで進出しています。鮮やか...
山岳の植物

アカミゴケ

アカミゴケ (地衣類ハナゴケ科ハナゴケ属)(Cladonia pleurota)「コケ」の名がついていますが「サルオガセ」や「ハナゴケ」と同じ地衣類です。すなわち、菌類と藻類の共生体です。北海道から本州、四国の山地から亜高山帯に生育し、岩上...
野山の植物

フナバラソウ

フナバラソウ (キョウチクトウ科カモメヅル属)【舟腹草】(Vincetoxicum atratum)ほぼ日本全国に分布しますが、ほとんどの所で絶滅危惧指定となっています。里山や山地の草原に生育しますが、生育適地の茅場や棚田など人手が適度に入...
野山の植物

オニグルミ

オニグルミ (クルミ科クルミ属)【鬼胡桃】(Juglans mandshurica var. sachalinensis)全国に広く分布して、野山の川沿いや湿気の多いところに生育します。日本のクルミ類の中で唯一食用に適した種類で、リスやネズ...

ワサビ

ワサビ (アブラナ科ワサビ属)【山葵】(Eutrema japonicum)刺身やお寿司に欠かせない、あの「ワサビ」です。日本の原種ワサビは日本原産で、セイヨウワサビとは別属となっています。全国の深山の冷涼で澄んだ渓流に自生しますが、昔広く...
山岳の植物

ジンヨウイチヤクソウ

ジンヨウイチヤクソウ (ツツジ科イチヤクソウ属)【腎葉一薬草】(Pyrola renifolia)「イチヤクソウ」の仲間の中でも「マルバノイチヤクソウ」や「コバノイチヤクソウ」などと同様に山地から亜高山に生える種類です。葉が横長に丸く、先が...

タチドコロ

タチドコロ (ヤマノイモ科ヤマノイモ属)【立野老】(Dioscorea gracillima)早い時期に花が咲くヤマイモ類で、茎がはじめ立ち上がり、その後伸びた上部がつる状となります。葉は互生で、楕円形からハート形、先端が尖り浅く3裂や5裂...