リシリゲンゲ (マメ科オヤマノエンドウ属)【利尻紫雲英】
(Oxytropis campestris ssp. rishiriensis)
花の形が「ゲンゲ(レンゲソウ)」に似ているため「ゲンゲ」の名がついていますが、同じマメ科でも「オヤマノエンドウ」や「レブンソウ」の同属仲間で這性です。
北海道の、利尻山、大雪山系、夕張山地の山頂部近辺の砂礫の風衝地に生育します。
同類の「リシリオウギ」と似ていますが、花が上向きに咲きます。
葉は白い毛が多い奇数羽状複葉で小葉は17-25枚。
オヤマノエンドウ属の中で、黄白色の花をつけるのはこれだけだそうです。
中部山岳の高山帯に生える植物が海岸に生育する、利尻島などの山頂部にしか生えないとは、どれだけ寒冷地が好きなんでしょう。
母種の「クモマオウギ(Oxytropis campestris ssp. campestris)」は、やはり周北極要素の分布のようです。
環境省カテゴリ:絶滅危惧ⅠB類 (EN)
北海道:絶滅危惧ⅠB類 (EN)