山岳の植物

6月

トウゴクミツバツツジ

トウゴクミツバツツジ (ツツジ科ツツジ属)【東国三葉躑躅】(Rhododendron wadanum)ミツバツツジの仲間は各地に意外といろいろあるようですが、関東の高めの山地代表がこの東国ミツバツツジです。北関東以北では、「トウゴクミツバツ...
9月

サワグルミ

サワグルミ (クルミ科サワグルミ属)【沢胡桃】(Pterocarya rhoifolia)全国のわりあい深山の沢沿いの湿った場所に生え、30m以上の大木になります。真っ直ぐ直線的に伸びスマートで成長も早いので、たいへん高くなるわりにはあまり...

ヨゴレネコノメ

ヨゴレネコノメ (ユキノシタ科ネコノメソウ属)【汚れ猫の目】(Chrysosplenium macrostemon var. atrandrum)残念な名前の植物はいろいろありますが、山野草好きの人の中でかなり有名なのがコレ。残念な、と言い...

ウワバミソウ

ウワバミソウ (イラクサ科ウワバミソウ属)【蟒蛇草】(Elatostema involucratum) 別名:ミズナ、アカミズ昔から「ミズ」と呼ばれ山菜として親しまれています。山地の沢沿いの日陰に生育し目立たない草ながら、葉が特徴的です。6...

ワチガイソウ

ワチガイソウ (ナデシコ科ワチガイソウ属)【輪違草】(Pseudostellaria heterantha)山地の落葉樹林の沢沿いや林床にぽつぽつと咲く小さな白花。花も葉も薄く弱々しい印象ですが、整った形の5弁花です。白い花弁には薄く縦縞が...

コガネネコノメソウ

コガネネコノメソウ (ユキノシタ科ネコノメソウ属)【黄金猫の目草】(Chrysosplenium pilosum var. sphaerospermum)いろいろあるネコノメソウの中でも、「ハナネコノメ」と並んで綺麗な種類です。小さな鮮やか...
野山の植物

シロバナエゾスミレ

シロバナエゾスミレ (スミレ科スミレ属)【白花蝦夷菫】(Viola eizanensis f. candida)「エイザンスミレ」の白花品種を(f. candida)として特にこのように称するようです。本来は花全てが純白の場合を指すべきなの...

シコクスミレ

シコクスミレ (スミレ科スミレ属)【四国菫】(Viola shikokiana)四国で発見されたので「シコクスミレ」と、いささかつまらない名前を貰ったスミレですが、埼玉県以西の分布ということで、関東ではレアな種類。ブナなどの山地広葉樹林に多...
6月

ルイヨウボタン

ルイヨウボタン (メギ科ルイヨウボタン属)【類葉牡丹】(Caulophyllum robustum)変わり種の多い「メギ科」に属し、しかも「ルイヨウボタン属」は世界に数種しかないというマイナー植物。葉の形が牡丹に似ているということで、「類葉...
6月

ヤブニンジン

ヤブニンジン (セリ科ヤブニンジン属)【藪人参】(学名:Osmorhiza aristata)林内の明るい日陰に生え、セリ科らしい羽状複葉の葉をもつ草です。線香花火のようなまばらな白い小さな5弁花をつけますが、雌雄別花で、3つぐらいの雌性花...
野山の植物

トウゴクサバノオ

トウゴクサバノオ (キンポウゲ科シロカネソウ属)【東国鯖ノ尾】(Dichocarpum trachyspermum) 別名:オオヤマシロカネソウ沢沿いの林下の登山道わきにひっそりと咲く小さな草です。たいへん可愛い花ですが、純白ではなく薄いク...
野山の植物

カンスゲ

カンスゲ (カヤツリグサ科スゲ属)【寒菅】(Carex morrowii)日本特産のスゲで、冬でも常緑性のため「寒菅」と呼ばれます。沢の流水沿いの岩場に生え、早春に薄茶色の花穂をつけます。花茎先端の大きな穂は雄小穂で、その下の方の花茎には4...
3月

フジシダ

フジシダ (シダ植物コバノイシカグマ科オオフジシダ属)【富士羊歯】(Monachosorum maximowiczii)関東以西に分布し、山地の沢沿いなどの岩場に生える常緑性のシダ。艶のある濃い緑は早春や晩秋の山中に綺麗に映え、長く揃った羽...
至仏山

ヒロハユキザサ

ヒロハユキザサ (APG:キジカクシ科マイヅルソウ属)(ユリ科)【広葉雪笹】(Maianthemum yesoense) 別名:ミドリユキザサ「ヤマトユキザサ」の同属異種で、よく似ていますが、花が完全に緑で花軸も緑で無毛です。また、花軸は2...
6月

コンロンソウ

コンロンソウ(アブラナ科タネツケバナ属)【崑崙草】(Cardamine leucantha)タネツケバナの仲間は、どれもよく似ていてたいへん判りづらいものが多いのですが、このコンロンソウは大型の山地性で他に似たものが少ないです。沢沿いの水し...
3月

アテツマンサク

アテツマンサク (マンサク科マンサク属)【阿哲満作】(Hamamelis japonica var. bitchuensis)岡山県の阿哲地方にだけ自生する「マンサク」の変種です。花の中央部が赤でなく黄色いのが特徴で、そのため遠目に見える全...
3月

モミジヒトツバ

モミジヒトツバ (シダ植物ウラボシ科)【紅葉一ツ葉】(Pyrrosia polydactylis)「ヒトツバ」は単葉性のシダですが、これはモミジの名のように基本5裂に大きく分岐した葉が特徴的です。台湾の山岳地が原産で、観葉植物として園芸栽培...
3月

ヒメハイホラゴケ

ヒメハイホラゴケ (シダ植物コケシノブ科アオホラゴケ属)【姫這洞苔】(Vandenboschia nipponica)山地の沢の岩壁などに着生する常緑のシダで、苔のように細かい葉が立体的に重なり合います。水流が多ければ飛沫がかかるような岩陰...

ハヤトミツバツツジ

ハヤトミツバツツジ (ツツジ科ツツジ属)(学名:Rhododendron dilatatum var. satsumense)「ハヤト」の名のとおり、薩摩地方(鹿児島)固有の変種です。霧島連山などの岩場に自生する種類で、雄しべは10本で、ミ...
山岳の植物

ミセバヤ

ミセバヤ (ベンケイソウ科ムラサキベンケイソウ属)【見せばや】(Hylotelephium sieboldii)独特の丸い葉と長く伸びる茎、いかにもベンケイソウ類の花序をもつ美しい花で、人に「見せたい」という古語の「見せばや」が名前になった...
山岳の植物

シオジ

シオジ (モクセイ科トネリコ属)【塩地】(学名:Fraxinus platypoda)30mくらいになる落葉広葉樹で、山地の沢沿いに生育します。「タモ」と同類で木材としてもよく似ているらしいですが、タモが中部以北~北海道なのに対して、シオジ...
9月

ホソエノアザミ

ホソエノアザミ (キク科アザミ属)【細枝野薊】(Cirsium tenuipedunculatum)「アズマヤマアザミ」などによく似たスリムな姿のアザミです。総苞片がオナモミのイガのように反り返り、名前の通り、花が細い柄で付いています。葉も...
野山の植物

オオバショウマ

オオバショウマ (キンポウゲ科サラシナショウマ属)【大葉升麻】(Cimicifuga japonica)同属の「サラシナショウマ」や「イヌショウマ」に似たブラシ状の花をつける仲間です。個々の花に柄がない点でイヌショウマと同じですが、根出葉が...
山岳の植物

ベニテングタケ

ベニテングタケ (テングタケ科)【紅天狗茸】(Amanita muscaria)アニメなどに描かれる毒キノコの代表のような種類で、世界のかなり広い範囲に分布することもあり、毒キノコの共通アイコンと化しています。しかし、一部では毒抜きの加工を...
山岳の植物

オオキノボリイグチ

オオキノボリイグチ (オニイグチ科)(学名:Boletellus mirabilis)亜高山帯のコメツガ林の倒木や古木の上に生える「イグチ」の仲間です。イグチ類の多くは地面に生える地上性ですが、これは必ず樹上に生えるので「木登り」の名がつけ...
山岳の植物

オオキツネタケ

オオキツネタケ (キシメジ科)【大狐茸】(Laccaria bicolor)オオシラビソなどの針葉樹林下にて。アンモニア菌といわれ、動物の排尿あとや死骸が分解したあとに生えるそうです。可食とのことですが、なんだか嫌ですねえ。
野山の植物

チシオハツ

チシオハツ (ベニタケ科)【血潮初】(学名:Russula sanguinea)シラビソなどの針葉樹林のミズゴケの林床のあちこちに生えていました。ややピンクがかった渋い赤色は、まさに紅茸の名にふさわしく軸や笠裏の白とのコントラストが綺麗です...
高山植物

ミヤマヒゴタイ

ミヤマヒゴタイ (キク科トウヒレン属)【深山平江帯】(Saussurea triptera var. major)ヤハズヒゴタイの変種で本州中部地方亜高山帯の太平洋側に分布するということで、八ヶ岳、奥秩父、南アルプス周辺で見られます。同様の...
野山の植物

ヤマキツネノボタン

ヤマキツネノボタン (キンポウゲ科キンポウゲ属)【山狐の牡丹】(Ranunculus silerifolius var. silerifolius)「キツネノボタン」の変種ということで、ほとんど同じですが、花期が遅く、花や葉が細長く、全体に...
野山の植物

ニカワホウキタケ

ニカワホウキタケ (アカキクラゲ科)(Calocera viscosa)「ホウキタケ」の名前ですがホウキタケ科ではないサンゴ型キノコです。薄暗い杉林の中の苔むした朽木に生えていました。鮮やかなオレンジ色なので、遠目には何かの花が咲いているよ...
高山植物

エゾハハコヨモギ

エゾハハコヨモギ (キク科ヨモギ属)【蝦夷母子蓬】(Artemisia trifurcata var. pedunculosa)大雪山固有種の高山植物で、全体に白い毛が毛深く、独特の色と質感で葉が目立ちます。「ハハコグサ」のような花をつけ、...
高山植物

ヒロハシラネニンジン

ヒロハシラネニンジン (セリ科シラネニンジン属)【広葉白根人参】(Tilingia ajanensis f. latisecta)普通の「シラネニンジン」は、名前の元となったニンジンに似た切れ込んだ葉ですが、これには変異が多く、特に幅広の葉...
至仏山

シラネニンジン

シラネニンジン (セリ科シラネニンジン属)【白根人参】(Tilingia ajanensis)中部以北~北海道の高山~亜高山に生える普通種ですが、変異が多く、またセリ科には似た花がたいへん多いので区分には苦労します。葉の切れ込みが中程度で茎...
6月

ミヤマハタザオ

ミヤマハタザオ (アブラナ科シロイヌナズナ属)【深山旗竿】(Arabidopsis kamchatica subsp. kamchatica)本州中部から北海道と一部関西の山地に分布し、低山から高山帯まで分布します。「ヤマハタザオ」などのよ...
野山の植物

チシマアザミ

チシマアザミ (キク科アザミ属)【千島薊】(Cirsium kamtschaticum)学名につけられているように、基準産地はカムチャツカ半島で、北海道ほぼ全域の山地に分布します。平地から高山帯近くまで、日当たりのよいところに生え大きな茂み...
高山植物

ミヤマサワアザミ

ミヤマサワアザミ (キク科アザミ属)【深山沢薊】(学名: Cirsium kamtschaticum ssp. alpinum) 別名:エゾノミヤマアザミ北海道の高山帯の湿地に生えるアザミで、大雪山系と知床山系に生え花茎上に1-3輪の花をつ...
高山植物

コガネイチゴ

コガネイチゴ(バラ科キイチゴ属)【黄金苺】(Rubus pedatus)中部以北から北海道に分布する、亜高山~高山性のキイチゴです。せいぜい10cmほどの低い丈にしかなりませんが低木です。5枚葉に見える葉は、よく見ると実は3小葉で、側小葉が...
高山植物

ハイオトギリ

ハイオトギリ (オトギリソウ科オトギリソウ属)【這弟切】(Hypericum kamtschaticum)北海道の亜高山帯~高山帯に咲くオトギリソウです。本州高山の「イワオトギリ」や「シナノオトギリ」の母種とされています。イワオトギリ、シナ...
高山植物

カラフトイソツツジ

カラフトイソツツジ (ツツジ科イソツツジ属)【樺太磯躑躅】(Ledum palustre subsp. diversipilosum var. diversipilosum)別名:エゾイソツツジ北海道南部や東北地方に分布する小低木「イソツツ...
高山植物

イワウメ

イワウメ (イワウメ科イワウメ属)【岩梅】(Diapensia lapponica var. obovata)高山帯の岩の間や岩礫地の間を、細かい楕円の葉でびっしりと埋めるように生えています。本州中部以北と北海道の分布で、細かいながら草では...