山岳の植物

12月

アカマツ

アカマツ (マツ科マツ属)【赤松】(Pinus densiflora)山地に多く、いわゆる「マツタケ山」の林を構成する松です。海岸に多い「クロマツ」と同属の二葉松類で、針葉2本が1セットとなって生えています。そのため、二股同士を引っ掛けて戦...
高山植物

タカネミミナグサ

タカネミミナグサ (ナデシコ科ミミナグサ属)【高嶺耳菜草】(Cerastium rubescens var. koreanum f. takedae) 別名:ホソバミミナグサ「ハコベ」の仲間に近縁の「ミミナグサ」の高山種で、北海道の一部と北...
野山の植物

アキハギク

アキハギク (キク科シオン属)【秋葉菊】(Aster sugimotoi) 別名:アキワギク、アキバギク、キヨスミギク一見してちょっと雰囲気の違う変わった「シロヨメナ」という感じですが、よく調べると「アキハギク」のようです。シロヨメナと花は...
野山の植物

モリアザミ

モリアザミ (キク科アザミ属)【森薊】(Cirsium dipsacolepis)山地の日当たりの良い草原に生える中型のアザミです。茎の先端に1-3個の花を上向きにつけ、総苞片が長く棘状に開出するのが特徴です。また、葉の形は変異の幅が広いも...
野山の植物

ヒナノキンチャク

ヒナノキンチャク (ヒメハギ科ヒメハギ属)【雛の巾着】(Polygala tatarinowii)本州、四国、九州に広く分布するものの、各地で希少種となっている小さな草です。変わり者の多いヒメハギ科らしく、他に似たもののない変わった構造の丸...
野山の植物

タチコゴメグサ

タチコゴメグサ (ハマウツボ科コゴメグサ属)【立小米草】(Euphrasia maximowiczii)いろいろあるコゴメグサの中でも小さな花です。先の尖った葉も小さく、葉も花も柄なしで茎にごちゃごちゃ付くので何だか窮屈な感じがします。この...
9月

イワヘゴ

イワヘゴ (シダ植物オシダ科)(Dryopteris atrata)関東地方以西の低山や山地の林床などに生える常緑の羊歯です。葉身は1mぐらいにまで伸び、障害物など無ければ放射状に生育します。羽片は20~30対つき、ソーラスは羽片全面に散在...
山岳の植物

オオバセンキュウ

オオバセンキュウ (セリ科シシウド属)【大葉川笈】(Angelica genuflexa)シシウド属の似たもの兄弟のひとつで分類は悩みのタネです。花の総花序の下に総苞片が無く、小花序の下はヒゲ状の小総苞片があります。また、小葉が他のセンキュ...
9月

マツバラン

マツバラン (シダ植物マツバラン科)【松葉蘭】(Psilotum nudum)  別名:ホウキランシダ類の中でも特殊な原始的種類で、「マツバラン目マツバラン科マツバラン属マツバラン」と、何と日本に一目一科一属一種だけの特殊植物。茎だけで、根...
高山植物

ミヤマオトコヨモギ

ミヤマオトコヨモギ (キク科ヨモギ属)【深山男蓬】(Artemisia pedunculosa)亜高山から高山帯の岩礫地に生える、小型の山地性ヨモギですが、単に「オトコヨモギ」の高山型というより全く別の種類のようです。本州の中部地方から関東...
至仏山

ヒメシャジン

ヒメシャジン (キキョウ科ツリガネニンジン属)【姫沙参】(Adenophora nikoensis)学名上、「ミヤマシャジン」の母種となる高山植物です。分布が東北地方南部~中部地方と狭く、八ヶ岳や南アルプス、富士山などフォッサマグナ要素のよ...
9月

オクモミジハグマ

オクモミジハグマ (キク科モミジハグマ属)【奥紅葉白熊】(Ainsliaea acerifolia var. subapoda)関西中心の「モミジハグマ」の変種で、山地の樹林下に生えますがモミジのような葉はモミジハグマよりも切れ込みが浅くな...
6月

シラカンバ

シラカンバ (カバノキ科カバノキ属)【白樺】(Betula platyphylla) シラカバ温帯から亜寒帯地方に分布する樹木であり、本州中部では高原の樹木の代表のようになっています。さらに高度の高いところでは同属の「ダケカンバ」に入れ代わ...
野山の植物

メイゲツソウ

メイゲツソウ (タデ科ソバカズラ属)【明月草】(Fallopia japonica var. japonica f. colorans) 別名:ベニイタドリ「イタドリ」の高山型品種で赤い花をつけるものをベニイタドリと称し、とくに明月草と名付...
山岳の植物

イワアカバナ

イワアカバナ (アカバナ科アカバナ属)【岩赤花】(Epilobium amurense subsp. cephalostigma)アカバナ属の花も意外と種類があり、日本に12種といわれています。その中で、花の雌しべ柱頭が球状なのがイワアカバ...
山岳の植物

ヤツタカネアザミ

ヤツタカネアザミ (キク科アザミ属)【八高嶺薊】(Cirsium yatsualpicola)八ヶ岳連峰の亜高山帯と高山帯の草地に生え、八ヶ岳全域に分布するが北部に多いそうです。中型の頭花が点頭(俯向いて咲く)するアザミで、8−9列の総苞片...
山岳の植物

ハナイカリ

ハナイカリ (リンドウ科ハナイカリ属)【花碇】(学名:Halenia corniculata)山地から亜高山帯の林縁や草地に生える小型の草です。出始めは小さく、花も黄緑色で一見「キソチドリ」や「クモキリソウ」などの黄緑色のランかと思います。...
9月

ゴマナ

ゴマナ (キク科シオン属)【胡麻菜】(Aster glehnii var. hondoensis)高原や湿地に秋の気配を告げる、野菊の仲間です。「シラヤマギク」などにちょっと似ていますが、こちらは花がどっさり咲きます。田畑わきなどにも生える...
7月

シロバナウツボグサ

シロバナウツボグサ (シソ科ウツボグサ属)【白花靫草】(Prunella vulgaris subsp. asiatica f. leucocephala)「ウツボグサ」は、紫色の花をつけますが、その白花品種です。山野から高原の草地や湿地に...

ミヤマモジズリ

ミヤマモジズリ (ラン科ミヤマモジズリ属)【深山捩摺】(Neottianthe cucullata)山地や亜高山の樹林下に咲く、ぱっと見に「ネジバナ」に似た小さな蘭です。ネジバナの別名「モジズリ」の名を冠されていますが、全く別属でむしろチド...

エゾリンドウ

エゾリンドウ (リンドウ科リンドウ属)【蝦夷竜胆】(Gentiana triflora var. japonica)北海道から本州近畿以北にかけて山地から亜高山の湿地帯や草原に生育するリンドウ。花は茎先と葉腋に数段に重なるようにつきます。類...
6月

コバノイチヤクソウ

コバノイチヤクソウ (ツツジ科イチヤクソウ属)(旧イチヤクソウ科)【小葉の一薬草】(Pyrola alpina)低地の「イチヤクソウ」よりもやや小型で、亜高山の針葉樹林の苔むしたところに多い種類です。同様に亜高山にかけて生える「マルバノイチ...
山岳の植物

シャクジョウソウ

シャクジョウソウ (APG:ツツジ科シャクジョウソウ属)(旧イチヤクソウ科)【錫杖草】(Monotropa hypopithys)おなじみの「ギンリョウソウ」とよく似ていますが、花期が7-8月と遅く、花が下向きで色がベージュ色です。ギンリョ...
山岳の植物

ホツツジ

ホツツジ (ツツジ科ホツツジ属)【穂躑躅】(Tripetaleia paniculata)日本固有種で、北海道南部から九州までの山地に生育する低木。ホツツジ属という独自の属で、この属には「ミヤマホツツジ」と2種しかありません。花のつくりが面...
野山の植物

テバコモミジガサ

テバコモミジガサ (キク科コウモリソウ属)【手箱紅葉傘】(Parasenecio tebakoensis)「モミジガサ」とほぼ同じですが、サイズが明らかに小さく、おおむね背が50cm以下で葉が子供の掌ぐらいの大きさです。大きさ以外に明らかに...
山岳の植物

クサアジサイ

クサアジサイ (アジサイ科クサアジサイ属)【草紫陽花】(Cardiandra alternifolia)アジサイの仲間ですが、独自のクサアジサイ属となり、クサの名の通り草本です。高さ50cmぐらいまでにしかならず、湿った林下でまばらな花序を...
野山の植物

シナノナデシコ

シナノナデシコ (ナデシコ科ナデシコ属)【信濃撫子】(Dianthus shinanensis) 別名:ミヤマナデシコ信濃の名の通り、本州中部の低山から亜高山にかけて、河原や荒地に分布するナデシコです。通常の「カワラナデシコ」のように花弁が...
高山植物

ハイマツ

ハイマツ (マツ科マツ属)【這松】(学名:Pinus pumila)日本アルプスを代表とするような高山の景観に欠かせない低木です。日本では北海道から中部山岳までの分布となり、南限は南アルプスの黒法師岳付近とされています。それより南や西の森林...
高山植物

ミヤマゼンゴ

ミヤマゼンゴ (セリ科エゾシシウド属)【深山前胡】(Coelopleurum multisectum) ミヤマゼンコセリ科のこの手の植物は、昔は全部「シシウド」で済ませていましたが、少し詳しくなるとたいへん頭を悩ますこととなります。ミヤマゼ...
高山植物

タカネヨモギ

タカネヨモギ (キク科ヨモギ属)【高峰蓬】(Artemisia sinanensis)その名の通り、高山性のヨモギです。花がほとんど蕾ばかりだったので見逃してしまいましたが、千畳敷カールの中にはかなりの群生があります。花が無くても、独特の細...
高山植物

タカネグンナイフウロ

タカネグンナイフウロ (フウロソウ科フウロソウ属)【高嶺郡内風露】(Geranium onoei var. onoei f. alpinum)その名の通り、「グンナイフウロ」の高山型で、本州中部の高山帯に分布します。グンナイフウロに比べると...
高山植物

イワスゲ

イワスゲ (カヤツリグサ科スゲ属)【岩菅】(学名: Carex stenantha) 別名:タカネスゲ本州の中部以北の高山に生育するスゲです。紫がかったこげ茶色の細身の花穂がうなだれて付きます。岩礫地の中に点々と茂みをつくっています。また、...
高山植物

オヤマノエンドウ

オヤマノエンドウ (マメ科オヤマノエンドウ属)【御山の豌豆】(学名:Oxytropis japonica var. japonica)森林限界を超えた高山の砂礫地にはハイマツをはじめ、ツガザクラ類などの低木類が緑のカーペットを作っていますが...
7月

オオバタケシマラン

オオバタケシマラン (ユリ科タケシマラン属)【大葉竹縞蘭】(Streptopus amplexifolius var. papillatus)タケシマランは「蘭」ではなく、「ナルコユリ」や「アマドコロ」などに近いユリ科の植物。オオバタケシマ...
高山植物

ヒメウスユキソウ

ヒメウスユキソウ (キク科ウスユキソウ属)【姫薄雪草】(学名:Leontopodium shinanense) 別名:コマウスユキソウいわゆる日本のエーデルワイス類の中で最も小型の種類です。高さ5-10cm程度しかなく、中央アルプスの森林限...
高山植物

クモマスミレ

クモマスミレ (スミレ科スミレ属)【雲間菫】(Viola crassa subsp. alpicola)高山性のスミレである「タカネスミレ」の亜種とされる、日本でも最も過酷な高山環境に生育するスミレのひとつです。中央アルプスと北アルプスだけ...
高山植物

クルマユリ

クルマユリ (ユリ科ユリ属)【車百合】(Lilium medeoloides)夏山の緑の茂みの中に、濃オレンジ色の花がとてもよく目立ちます。同属の「コオニユリ」とたいへん良く似ていますが、車という名のように葉が輪生となっている点が特徴です。...
高山植物

ミヤマクロユリ

ミヤマクロユリ (ユリ科バイモ属)【深山黒百合】(Fritillaria camschatcensis var. keisukei)「クロユリ」の母種である「エゾクロユリ」は、背が高く濃い暗紫褐色になりますが、中部山岳のクロユリは変種「ミヤ...
高山植物

コウメバチソウ

コウメバチソウ (ニシキギ科ウメバチソウ属)【小梅鉢草】(Parnassia palustris var. tenuis)「ウメバチソウ」の高山型変種とされ、中部以北から北海道の高山帯に分布します。湿り気のある草地や水まわりの礫地などに生え...
高山植物

オオヒョウタンボク

オオヒョウタンボク (スイカズラ科スイカズラ属)【大瓢箪木】(Lonicera tschonoskii)本州中部周辺の2000m前後の亜高山帯から高山帯に分布し、残雪の多い森林限界付近に生育する低木です。葉腋から花茎を伸ばし、葉の上に乗るよ...