山岳の植物

ルイヨウボタン

ルイヨウボタン (メギ科ルイヨウボタン属)【類葉牡丹】 (Caulophyllum robustum) 変わり種の多い「メギ科」に属し、しかも「ルイヨウボタン属」は世界に数種しかないというマイナー植物。 葉の形が牡丹に似ているということで、...

ヤブニンジン

ヤブニンジン (セリ科ヤブニンジン属)【藪人参】 (学名:Osmorhiza aristata) 林内の明るい日陰に生え、セリ科らしい羽状複葉の葉をもつ草です。 線香花火のようなまばらな白い小さな5弁花をつけますが、雌雄別花で、3つぐらいの...

トウゴクサバノオ

トウゴクサバノオ (キンポウゲ科シロカネソウ属)【東国鯖ノ尾】 (Dichocarpum trachyspermum) 別名:オオヤマシロカネソウ 沢沿いの林下の登山道わきにひっそりと咲く小さな草です。 たいへん可愛い花ですが、純白ではなく...

カンスゲ

カンスゲ (カヤツリグサ科スゲ属)【寒菅】 (Carex morrowii) 日本特産のスゲで、冬でも常緑性のため「寒菅」と呼ばれます。 沢の流水沿いの岩場に生え、早春に薄茶色の花穂をつけます。 花茎先端の大きな穂は雄小穂で、その下の方の花...
3月

フジシダ

フジシダ (シダ植物コバノイシカグマ科オオフジシダ属)【富士羊歯】 (Monachosorum maximowiczii) 関東以西に分布し、山地の沢沿いなどの岩場に生える常緑性のシダ。 艶のある濃い緑は早春や晩秋の山中に綺麗に映え、長く揃...
山岳の植物

ヒロハユキザサ

ヒロハユキザサ (APG:キジカクシ科マイヅルソウ属)(ユリ科)【広葉雪笹】 (Maianthemum yesoense) 別名:ミドリユキザサ 「ヤマトユキザサ」の同属異種で、よく似ていますが、花が完全に緑で花軸も緑で無毛です。 また、花...
野山の植物

コンロンソウ

コンロンソウ(アブラナ科タネツケバナ属)【崑崙草】 (Cardamine leucantha) タネツケバナの仲間は、どれもよく似ていてたいへん判りづらいものが多いのですが、このコンロンソウは大型の山地性で他に似たものが少ないです。 沢沿い...
3月

アテツマンサク

アテツマンサク (マンサク科マンサク属)【阿哲満作】 (Hamamelis japonica var. bitchuensis) 岡山県の阿哲地方にだけ自生する「マンサク」の変種です。 花の中央部が赤でなく黄色いのが特徴で、そのため遠目に見...
3月

モミジヒトツバ

モミジヒトツバ (シダ植物ウラボシ科)【紅葉一ツ葉】 (Pyrrosia polydactylis) 「ヒトツバ」は単葉性のシダですが、これはモミジの名のように基本5裂に大きく分岐した葉が特徴的です。 台湾の山岳地が原産で、観葉植物として園...
野山の植物

ヒメハイホラゴケ

ヒメハイホラゴケ (シダ植物コケシノブ科アオホラゴケ属)【姫這洞苔】 (Vandenboschia nipponica) 山地の沢の岩壁などに着生する常緑のシダで、苔のように細かい葉が立体的に重なり合います。 水流が多ければ飛沫がかかるよう...

ハヤトミツバツツジ

ハヤトミツバツツジ (ツツジ科ツツジ属) (学名:Rhododendron dilatatum var. satsumense) 「ハヤト」の名のとおり、薩摩地方(鹿児島)固有の変種です。 霧島連山などの岩場に自生する種類で、雄しべは10本...
10月

ミセバヤ

ミセバヤ (ベンケイソウ科ムラサキベンケイソウ属)【見せばや】 (Hylotelephium sieboldii) 独特の丸い葉と長く伸びる茎、いかにもベンケイソウ類の花序をもつ美しい花で、人に「見せたい」という古語の「見せばや」が名前にな...
山岳の植物

シオジ

シオジ (モクセイ科トネリコ属)【塩地】 (学名:Fraxinus platypoda) 30mくらいになる落葉広葉樹で、山地の沢沿いに生育します。 「タモ」と同類で木材としてもよく似ているらしいですが、タモが中部以北~北海道なのに対して、...
野山の植物

ホソエノアザミ

ホソエノアザミ (キク科アザミ属)【細枝野薊】 (Cirsium tenuipedunculatum) 「アズマヤマアザミ」などによく似たスリムな姿のアザミです。 総苞片がオナモミのイガのように反り返り、名前の通り、花が細い柄で付いています...
野山の植物

オオバショウマ

オオバショウマ (キンポウゲ科サラシナショウマ属)【大葉升麻】 (Cimicifuga japonica) 同属の「サラシナショウマ」や「イヌショウマ」に似たブラシ状の花をつける仲間です。 個々の花に柄がない点でイヌショウマと同じですが、根...

ベニテングタケ

ベニテングタケ (テングタケ科)【紅天狗茸】 (Amanita muscaria) アニメなどに描かれる毒キノコの代表のような種類で、世界のかなり広い範囲に分布することもあり、毒キノコの共通アイコンと化しています。 しかし、一部では毒抜きの...
山岳の植物

オオキノボリイグチ

オオキノボリイグチ (オニイグチ科) (学名:Boletellus mirabilis) 亜高山帯のコメツガ林の倒木や古木の上に生える「イグチ」の仲間です。 イグチ類の多くは地面に生える地上性ですが、これは必ず樹上に生えるので「木登り」の名...
山岳の植物

オオキツネタケ

オオキツネタケ (キシメジ科)【大狐茸】 (Laccaria bicolor) オオシラビソなどの針葉樹林下にて。 アンモニア菌といわれ、動物の排尿あとや死骸が分解したあとに生えるそうです。 可食とのことですが、なんだか嫌ですねえ。
野山の植物

チシオハツ

チシオハツ (ベニタケ科)【血潮初】 (学名:Russula sanguinea) シラビソなどの針葉樹林のミズゴケの林床のあちこちに生えていました。 ややピンクがかった渋い赤色は、まさに紅茸の名にふさわしく軸や笠裏の白とのコントラストが綺...
高山植物

ミヤマヒゴタイ

ミヤマヒゴタイ (キク科トウヒレン属)【深山平江帯】 (Saussurea triptera var. major) ヤハズヒゴタイの変種で本州中部地方亜高山帯の太平洋側に分布するということで、八ヶ岳、奥秩父、南アルプス周辺で見られます。 ...
6月

ヤマキツネノボタン

ヤマキツネノボタン (キンポウゲ科キンポウゲ属)【山狐の牡丹】 (Ranunculus silerifolius var. silerifolius) 「キツネノボタン」の変種ということで、ほとんど同じですが、花期が遅く、花や葉が細長く、全...
野山の植物

ニカワホウキタケ

ニカワホウキタケ (アカキクラゲ科) (Calocera viscosa) 「ホウキタケ」の名前ですがホウキタケ科ではないサンゴ型キノコです。 薄暗い杉林の中の苔むした朽木に生えていました。 鮮やかなオレンジ色なので、遠目には何かの花が咲い...
大雪山

エゾハハコヨモギ

エゾハハコヨモギ (キク科ヨモギ属)【蝦夷母子蓬】 (Artemisia trifurcata var. pedunculosa) 大雪山固有種の高山植物で、全体に白い毛が毛深く、独特の色と質感で葉が目立ちます。 「ハハコグサ」のような花を...
高山植物

ヒロハシラネニンジン

ヒロハシラネニンジン (セリ科シラネニンジン属)【広葉白根人参】 (Tilingia ajanensis f. latisecta) 普通の「シラネニンジン」は、名前の元となったニンジンに似た切れ込んだ葉ですが、これには変異が多く、特に幅広...
大雪山

シラネニンジン

シラネニンジン (セリ科シラネニンジン属)【白根人参】 (Tilingia ajanensis) 中部以北~北海道の高山~亜高山に生える普通種ですが、変異が多く、またセリ科には似た花がたいへん多いので区分には苦労します。 葉の切れ込みが中程...
大雪山

ミヤマハタザオ

ミヤマハタザオ (アブラナ科シロイヌナズナ属)【深山旗竿】 (Arabidopsis kamchatica subsp. kamchatica) 本州中部から北海道と一部関西の山地に分布し、低山から高山帯まで分布します。 「ヤマハタザオ」な...
大雪山

チシマアザミ

チシマアザミ (キク科アザミ属)【千島薊】 (Cirsium kamtschaticum) 学名につけられているように、基準産地はカムチャツカ半島で、北海道ほぼ全域の山地に分布します。 平地から高山帯近くまで、日当たりのよいところに生え大き...
大雪山

ミヤマサワアザミ

ミヤマサワアザミ (キク科アザミ属)【深山沢薊】 (学名: Cirsium kamtschaticum ssp. alpinum) 別名:エゾノミヤマアザミ 北海道の高山帯の湿地に生えるアザミで、大雪山系と知床山系に生え花茎上に1-3輪の花...
高山植物

コガネイチゴ

コガネイチゴ(バラ科キイチゴ属)【黄金苺】 (Rubus pedatus) 中部以北から北海道に分布する、亜高山~高山性のキイチゴです。 せいぜい10cmほどの低い丈にしかなりませんが低木です。 5枚葉に見える葉は、よく見ると実は3小葉で、...
高山植物

ハイオトギリ

ハイオトギリ (オトギリソウ科オトギリソウ属)【這弟切】 (Hypericum kamtschaticum) 北海道の亜高山帯~高山帯に咲くオトギリソウです。 本州高山の「イワオトギリ」や「シナノオトギリ」の母種とされています。 イワオトギ...
大雪山

カラフトイソツツジ

カラフトイソツツジ (ツツジ科イソツツジ属)【樺太磯躑躅】 (Ledum palustre subsp. diversipilosum var. diversipilosum) 別名:エゾイソツツジ 北海道南部や東北地方に分布する小低木「イ...
大雪山

イワウメ

イワウメ (イワウメ科イワウメ属)【岩梅】 (Diapensia lapponica var. obovata) 高山帯の岩の間や岩礫地の間を、細かい楕円の葉でびっしりと埋めるように生えています。 本州中部以北と北海道の分布で、細かいながら...
大雪山

イワヒゲ

イワヒゲ (ツツジ科イワヒゲ属)【岩髭】 (Cassiope lycopodioides) 釣り鐘型の花をつけるツツジ科の高山植物はいろいろありますが、これはまるで苔類のようなひも状の葉をもつ異端児です。 細いひも状の葉は鱗片状に重なり合い...
大雪山

チシマツガザクラ

チシマツガザクラ (ツツジ科チシマツガザクラ属)【千島栂桜】 (学名:Bryanthus gmelinii) 国内では北海道の高山帯と早池峰山だけに分布する高山植物で、他の「ツガザクラ」の仲間とは花が全く違う4弁花を咲かせます。 ツガザクラ...
大雪山

コエゾツガザクラ

コエゾツガザクラ (ツツジ科ツガザクラ属)【小蝦夷栂桜】 (Phyllodoce aleutica x P. caerulea)(Phyllodoce caerulea var. yezoensis) 「エゾノツガザクラ」と「アオノツガザク...
大雪山

アオノツガザクラ

アオノツガザクラ (ツツジ科ツガザクラ属)【青の栂桜】 (Phyllodoce aleutica) ハイマツ帯や岩礫地などの高山帯に生える「ツガザクラ」の仲間で、花がうす緑なので「青の」と呼ばれています。 どれも草ではなくたいへん小さな低木...
大雪山

エゾノツガザクラ

エゾノツガザクラ (ツツジ科ツガザクラ属)【蝦夷の栂桜】 (Phyllodoce caerulea) 北海道~東北地方以北の高山帯の岩場や草地に分布します。 大雪山では、とても鮮やかな発色の花が一面のじゅうたんのように群生する光景が見られま...
大雪山

タカネトウウチソウ

タカネトウウチソウ (バラ科ワレモコウ属)【高嶺唐打草】 (Sanguisorba canadensis subsp. latifolia) 「シライトソウ」や「サラシナショウマ」に遠目にちょっと似ていますが、それらは全くの別科で、これはバ...
高山植物

ヒロバヒメイチゲ

ヒロバヒメイチゲ (キンポウゲ科イチリンソウ属)【広葉姫一華】 (Anemone soyensis) 別名:エゾイチゲ 北海道特産で「ヒメイチゲ」によく似るが、3出複葉の葉がかなり幅広。 花弁にあたる萼片は変動はありますが普通6枚となってい...
大雪山

オオカサモチ

オオカサモチ (セリ科オオカサモチ)【大傘持】 (学名:Pleurospermum uralense ) 別名:オニカサモチ 「シシウド」的な植物ですが、全体にひとかたまりにまとまっていて、葉の切れ込みが細かいです。 背もそれほど高くなく、...