植物図譜

3月

ジュウモンジシダ

ジュウモンジシダ (シダ植物オシダ科)【十文字羊歯】(Polystichum tripteron)一番下の羽片が特別に大きくなり、全体として十文字の形なので十文字羊歯です。林間の平坦地では輪形に生えていることもありますが、土手や崖状のところ...

ユリワサビ

ユリワサビ (アブラナ科ワサビ属)【百合山葵】(Eutrema tenue)その名の通り、「ワサビ」と同属の同じ仲間ですが、あのように太い根にはなりません。花もよく似ていますが、大き目でまばらに咲き、ワサビと違い、葉が波状の鋸歯となります。...

コチャルメルソウ

コチャルメルソウ (ユキノシタ科チャルメルソウ属)【小哨吶草】(Mitella pauciflora)変わった形の花というのはいろいろありますが、このチャルメルソウの仲間はまるで宇宙生物のような奇ッ怪な形状の花ですね。果実の形から「チャルメ...
野山の植物

ハナネコノメ

ハナネコノメ (ユキノシタ科 ネコノメソウ属)【花猫の目】(Chrysosplenium album var. stamineum)早春の高尾山の名物となっている花で、ネコノメソウの仲間の中では珍しく白い萼片(花弁ではない)をもつ、とても綺...
野山の植物

カタヒバ

カタヒバ (シダ植物イワヒバ科)(ヒカゲノカズラ植物門)【片檜葉】(Selaginella involvens)常緑性のシダ植物ですが、羊歯の仲間といっても「ヒカゲノカズラ」の仲間で、普通の羊歯とはまた別のグループに属します。「ヒバ」の名が...
野山の植物

ザゼンソウ

ザゼンソウ (サトイモ科ザゼンソウ属)【座禅草】(Symplocarpus foetidus var. latissimus)サトイモ科らしい、独特の「仏炎苞」をもち、「ミズバショウ」と同様に、尾瀬のような雪解けの湿地に咲く花です。兄弟分の...

ミチタネツケバナ

ミチタネツケバナ (アブラナ科タネツケバナ属)【道種浸け花】(Cardamine hirsuta)タネツケバナの仲間は似たものの紛らわしい種類が多いですが、これはヨーロッパから東アジア原産の帰化植物。日本に入ってきたのは近年のようですが、す...
9月

オオハナワラビ

オオハナワラビ (シダ植物・ハナヤスリ科ハナワラビ属)【大花蕨】(Botrychium ternatum)ハナヤスリ科の羊歯は、特異な一枚葉のタイプが多いが、ハナワラビ属は羽状葉のタイプです。独立して上に突き出した胞子葉が特徴的ですが、「フ...
野山の植物

コセリバオウレン

コセリバオウレン (キンポウゲ科オウレン属)【小芹葉黄連】(Coptis japonica var. japonica)「セリバオウレン」そっくりですが、3回3出複葉と、さらに葉が細かく分岐します。ただし、セリバオウレンとの違いが判りにくい...
3月

キクバオウレン

キクバオウレン (キンポウゲ科オウレン属)【菊葉黄蓮】(Coptis japonica var. anemonifolia) 別名:オウレン漢方薬に使われる「黄蓮」ですが、葉の形と植物体の大きさで、「キクバオウレン」、「セリバオウレン」、「...
野山の植物

コシロノセンダングサ

コシロノセンダングサ (キク科センダングサ属)【小白の栴檀草】(Bidens pilosa var.minor)別名: タチアワユキセンダングサ、シロバナセンダングサ、シロノセンダングサ「コセンダングサ」の変種という位置づけで、幕末ごろに入...
3月

フクジュソウ(秩父紅)

フクジュソウ(秩父紅) (キンポウゲ科)【福寿草・秩父紅】(Adonis ramosa)「秩父紅」は、「フクジュソウ」の一品種で、一般のフクジュソウの黄色よりも濃い赤茶を帯びたオレンジ色のもので、秩父地方特産の幻の福寿草と言われた花です。戦...
10月

フサフジウツギ

フサフジウツギ (フジウツギ科 フジウツギ属)(APG:ゴマノハグサ科)【房藤空木】(Buddleja davidii)属名「ブッドレア」の名称で園芸用に流通している中国原産の低木です。各地で帰化・野生化していて、場所によっては大繁殖してい...

ムサシアブミ

ムサシアブミ (サトイモ科テンナンショウ属)【武蔵鐙】(学名 Arisaema ringens)「マムシグサ」などに代表されるテンナンショウの仲間で、大きな三枚葉が特徴的です。三つ葉をつけた葉柄は地面から二股状に生え、その中間に仏炎苞の花が...
園芸植物

「カモメギク」と「アワコガネギク」

「カモメギク」は、「アワコガネギク(キクタニギク)」と遺伝子的には同一種であり、その違いは個体差の範囲が固定された品種レベルのようです。よって、外形的な形態の違いによって区別するしかないわけです。アワコガネギクの自生を見る機会があったので、...
野山の植物

コンギク

コンギク (キク科シオン属)【紺菊】(Aster ageratoides ssp. ovatus cv. Hortensis)「ノコンギク」の紫色の濃いものを選別して観賞用により分けた園芸品種ですが、その起源は平安時代にまで遡るといわれてい...
野山の植物

シロバナアブラギク

シロバナアブラギク (キク科キク属)【白花油菊】(Dendranthema × leucanthum)名前はシロバナアブラギクですが、アブラギク(シマカンギク)の白花というわけではありません。「アワコガネギク」と「リュウノウギク」の自然交雑...
野山の植物

キクタニギク(アワコガネギク)

キクタニギク (キク科キク属)【菊谷菊】(Chrysanthemum seticuspe f. boreale)別名:アワコガネギク(泡黄金菊)主に東北から関東の太平洋側と近畿地方に分布する黄色の野菊です。小さめの花がかたまって咲き、葉は園...
野山の植物

タマシダ

タマシダ (シダ植物ツルシダ科)【玉羊歯】(学名:Nephrolepis cordifolia)伊豆以南に分布する亜熱帯系のシダで、葉の並びが美しいので観葉植物として鉢植えや庭園でよく栽培されています。野生では海岸近くに多く、岩上や樹上に着...
野山の植物

イノデ

イノデ (シダ植物オシダ科)【猪手】(Polystichum polyblepharum)里山から山地まで普通に多い常緑性の羊歯です。杉林の中などに、見事に放射状に生えている様子がよく見られます。しかし、変種とされるものや雑種がかなり多く、...
11月

アマクリナム

アマクリナム (ヒガンバナ科)(Amacrinum howardii)高麗の巾着田の一角で、畑で綺麗なピンクの百合のような花を育てているところがありました。近くで見てみると、「アマクリナム」の名札が。アマリリスの仲間とハマユウの仲間を掛け合...
野山の植物

イワガネゼンマイ

イワガネゼンマイ (シダ植物ホウライシダ科)【岩ヶ根薇】(学名 Coniogramme intermedia)1-2回羽状でまるで笹の葉のような、羊歯らしくないシダです。同様の「オオバイノモトソウ」よりもさらに、普通の葉っぱ的なので何の草か...
10月

ヒメツルソバ

ヒメツルソバ (タデ科イヌタデ属)【姫蔓蕎麦】(Persicaria capitata)家の石垣や道路のコンクリート法面、駐車場の隅など、人里や街中の人工物のまわりによく見かけますが、もともと明治時代に園芸用に導入されたものです。タデ科だけ...
9月

ゲジゲジシダ

ゲジゲジシダ (シダ植物ヒメシダ科)(Thelypteris decursive-pinnata)ゲジゲジの名前で気持ち悪がられるかもしれないが、実際にはすっきりした姿の明るい印象の羊歯です。土手や畦、石垣など斜面に垂れ下がるように生えるこ...
野山の植物

ゼンマイ

ゼンマイ (シダ植物ゼンマイ科)【薇】(学名 Osmunda japonica)ワラビと並んで春の山菜として有名なあのゼンマイです。羊歯らしくない普通の草のような姿で、山菜のゼンマイと結びつかない人も多いことでしょう。この丸葉の姿は栄養葉で...
野山の植物

イヌワラビ

イヌワラビ (シダ植物イワデンダ科)【犬蕨】(学名:Athyrium niponicum)街中から山地まで幅広く生える夏緑性の小型シダで、群生していても繊細な印象があります。全体にスマートで、葉があまり混み合わず、先端が穂状に細く伸びていま...
6月

オクマワラビ

オクマワラビ (シダ植物オシダ科)【雄熊蕨】(学名 Dryopteris uniformis)半日陰の林下や林縁に生える常緑のシダで、全国に普通に生えます。光沢のない小羽片は鈍頭で細かい鋸歯があり、ソーラスは丸く大きくつきます。根から茎にか...
野山の植物

ホシダ

ホシダ (シダ植物ヒメシダ科)【穂羊歯】(Thelypteris acuminata)里山や道路脇、畑脇など身近なところに生える中型羊歯。先端の羽片が穂状に突き出す特徴的な形が名前の由来です。
3月

フモトシダ

フモトシダ (シダ植物コバノイシカグマ科)【麓羊歯】(Microlepia marginata)林下の日陰でもやや乾いたところに生える中型の羊歯です。葉も茎も細かく柔らかい毛っぽく、ビロード的な手触りがあります。羽片の付け根の耳片が前に突き...
野山の植物

カモメギク

カモメギク (キク科キク属)【鴎菊】(Chrysanthemum seticuspe)日本中で、皇居東御苑に植えられた2株しか存在しないといわれる黄色の野菊。実態は、どうやら「キクタニギク(アワコガネギク)」の、江戸時代の古典園芸品種という...
1月

ツワブキ

ツワブキ (キク科ツワブキ属)【石蕗】(Farfugium japonicum)太平洋側では福島県以南、日本海側では石川県以西から九州、南西諸島にまで広く分布する海岸性の植物。日陰でよく育ち、花の乏しい晩秋から初冬に派手な花を咲かせるので庭...
野山の植物

ダルマギク

ダルマギク (キク科シオン属)【達磨菊】(Aster spathulifolius)海岸性の野菊で、たいへん美しいので園芸用にも流通しています。自生のものは、島根県山口県から九州北部の日本海岸、対馬、隠岐など限られた地域の海岸の岩場に生えま...
9月

マメヅタ

マメヅタ (シダ植物ウラボシ科)【豆蔦】 (Lemmaphyllum microphyllum) これほど羊歯らしくない羊歯もないかと思われる着生シダの仲間です。大木の幹や苔むした岩、場合によってはコンクリートの法面などにも蔦のように茎を這...
3月

タチシノブ

タチシノブ | 山川草木図譜タチシノブ (シダ植物ホウライシダ科)【立忍】
野山の植物

リョウメンシダ

リョウメンシダ (シダ植物オシダ科)【両面羊歯】(Arachniodes standishii)わりあい大きくなる羊歯なのですが、その割に3-4回羽状複葉と細かく切れ込んでいるので、よけい細かく見えます。色も黄緑っぽい明るい色で葉質も厚手で...
6月

ミサキカグマ

ミサキカグマ (シダ植物オシダ科)(Dryopteris chinensis)いかにも普通の羊歯という姿のシダで、林内や路傍の斜面によく見られます。最下羽片の一番下の第一小羽片が大きく飛び出すため、全体の形が長五角形のようになるのが特徴です...
野山の植物

ヨモギ

ヨモギ (キク科ヨモギ属)【蓬】(Artemisia indica var. maximowiczii)ヨモギというと、春先の小柄な若葉を思い出しますが、秋に花を咲かせる頃はヤブのように茂った姿になっています。荒れ地にやたらと茂りアレロパシ...
野山の植物

トラノオシダ

トラノオシダ (シダ植物チャセンシダ科)【虎の尾羊歯】(学名 Asplenium incisum Thunb.)全国の日当たり風通しのよい崖や岩場に生える小型の羊歯で、わりあい乾いたところが好きなようです。葉が薄く柔らかで爽やかな感じの羊歯...
野山の植物

シシガシラ

シシガシラ (シダ植物シシガシラ科ヒリュウシダ属)(Struthiopteris niponica)全国の山林内の湿気のある日陰に生える普通種です。シンプルな単羽状の葉がロゼット状の株になり、中心から胞子葉が高く伸びます。葉柄基部の鱗片は細...
野山の植物

ノキシノブ

ノキシノブ (ウラボシ科ノキシノブ属)【軒忍】(Lepisorus thunbergianus)その名の通り、古い茅葺屋根の軒下によく見られた着生シダです。普通は全国の低山の樹木や岩上に生えますが、里山、街中などにも公園の樹や庭石、古い石碑...