植物図譜

野山の植物

アケビ

アケビ (アケビ科アケビ属)【木通、通草】(学名: Akebia quinata)子どものころに、近所に庭にアケビを植えている家が何件かあって、季節になると実を盗んできて食べた覚えがあります。とても甘いことは甘いのですが、たくさんの種をしゃ...

ハナヤエムグラ

ハナヤエムグラ (アカネ科ハナヤエムグラ属)【花八重葎】(学名:Sherardia arvensis)狭山丘陵のなかでも、人がたいへん多く訪れる、車道沿いの遊歩道。土手沿いの側溝などのまわりに、細かい葉の低い茂みがあり、とても細かい薄紫の4...
野山の植物

オトコヨウゾメ

オトコヨウゾメ (APG:レンプクソウ科ガマズミ属)(スイカズラ科)(Viburnum phlebotrichum )「ガマズミ」の仲間ですが、お椀型の花が垂れ下がって咲きます。初夏の里山で、花も葉も綺麗な樹です。「オトコヨウゾメ」とは、と...

オオアマナ

オオアマナ (キジカクシ科オオアマナ属)【大甘菜】(Ornithogalum umbellatum)ヨーロッパ原産の帰化植物で、園芸用が逸出して野生化しています。「アマナ」の名がついていますが、「アマナ」とは別物で有毒植物。どちらかというと...
野山の植物

ヒメハギ

ヒメハギ (ヒメハギ科ヒメハギ属)【姫萩】(学名:Polygala japonica )丘陵の下生えや枯れ葉の中に小さな紫色が見え、何の花だろうとよく見ると、とても変わった造形を発見。クリオネにも似た、または宮﨑駿の飛行機械のような独特の形...

ニオイスミレ

ニオイスミレ (スミレ科スミレ属)【匂い菫】(Viola odorata) 別名:スイートバイオレットヨーロッパ系原産のスミレの中で最もポピュラーなもので、園芸店で山野草としてでなく単に「スミレ」として売っているものは、これである率が高いよ...

フラサバソウ

フラサバソウ (オオバコ科クワガタソウ属)(Veronica hederifolia) 別名:ツタバイヌノフグリヨーロッパ・アフリカを原産地とする帰化植物で、日本では明治初期に長崎県で初めて確認されたものの、その後誰も知らず、昭和10年代に...
3月

ミツデウラボシ

ミツデウラボシ (シダ植物門ウラボシ科ミツデウラボシ属)【三手裏星】 (Crypsinus hastatus) 充分に成長すると3つに大きく裂けた葉で20cmほどになりますが、小さいうちは楕円形やさじ型の単葉です。針金のような細い茎で岩に着...

ハッカクレン

ハッカクレン (メギ科ポドフィルム属)【八角蓮】(学名:Podophyllum pleianthum)別名:六角蓮台湾や中国の深山に生える草ということで、何とも見慣れない植物です。二股に分かれた茎の先に、6-9裂した傘のような葉をつけ、茎の...
野山の植物

ゲンゲ(レンゲソウ)

ゲンゲ (マメ科ゲンゲ属)( 学名:Astragalus sinicus)レンゲソウ(蓮華草)日本の春の田園の風物詩として、季語にも使われ多くの唄の歌詞にも出てくる、言わずと知れたレンゲソウですが、気が付くと最近ではとんと見なくなったような...
野山の植物

ユキモチソウ

ユキモチソウ (サトイモ科テンナンショウ属)【雪餅草】(学名:Arisaema sikokianum)個性派ぞろいのテンナンショウ属の中でも、園芸人気の高い独特の種類です。サトイモ科共通の、「仏炎苞」の花ですが、中心の肉状花穂の付属体上端が...

クマガイソウ

クマガイソウ (ラン科アツモリソウ属)【熊谷草】(Cypripedium japonicum)日本の自生ランの仲間の中でも一番変わり種のトップクラスの花でしょう。異様な存在感のある内臓チックな唇弁と、その上の萼片、2枚だけの大きな扇型の丸い...
3月

イチリンソウ

イチリンソウ (キンポウゲ科イチリンソウ属)【一輪草】(Anemone nikoensis)「ニリンソウ」によく似た「スプリングエフェメラル」で、ニリンソウの姉貴分という感じの大柄な風格があります。花はキンポウゲ科の習いで、花弁にあたるもの...
野山の植物

ジュウニヒトエ

ジュウニヒトエ (シソ科キランソウ属)【十二単】(Ajuga nipponensis)十二ひとえの名は、幾重にも重なって咲く花を、古の女官装束に見立てたというものです。その名を違えず日本固有種ですが、本州・四国の分布地である里山の環境が変わ...
野山の植物

ヒイラギソウ

ヒイラギソウ (シソ科キランソウ属)【柊草】(Ajuga incisa)葉が「ヒイラギ」に似ているのでヒイラギソウというそうですが、いかにもシソ科の質感の葉っぱですね。属名(Ajuga)の通り、「キランソウ」や「ジュウニヒトエ」などアジュガ...
野山の植物

ハシリドコロ

ハシリドコロ (ナス科ハシリドコロ属)【走野老】(Scopolia japonica)春の山野の風物詩であると同時に、有名な毒草でもあります。「チョウセンアサガオ」などと同様、典型的なナス科のアルカロイド毒含有植物。食べると錯乱状態となり走...
3月

ツルネコノメソウ

ツルネコノメソウ (ユキノシタ科ネコノメソウ属)【蔓猫の目】(学名:Chrysosplenium flagelliferum)どれも判りにくいネコノメソウ類の中では、他に似たものがないので分かり易い種類です。渓流の飛沫がかかるような水際に、...
野山の植物

ミツバコンロンソウ

ミツバコンロンソウ (アブラナ科タネツケバナ属)【三葉崑崙草】(Cardamine anemonoides)渓谷の水際に咲き、地味ながら存在感のある花です。「ユリワサビ」などにも似た4弁の花は、いかにもアブラナ科という感じです。「コンロンソ...
3月

キバナノアマナ

キバナノアマナ (ユリ科キバナノアマナ属)【黄花の甘菜】(Gagea lutea ) 別名 キバナアマナ「アマナ」や「ヒロハノアマナ」とは別属になっているだけあって、花の姿や印象がだいぶ違います。花茎から花までが区切り無く連続的につながって...
野山の植物

ミヤマハコベ

ミヤマハコベ (ナデシコ科ハコベ属)【深山繁縷】(Stellaria sessiliflora)一見して、いかにもハコベの仲間と見えますが、花が大きめで整っているのでよく目立ちます。沢沿いの飛沫で濡れたような岩の間に茂っていました。萼片の裏...

シハイスミレ

シハイスミレ (スミレ科 スミレ属)【紫背菫】(Viola violacea var. violacea)シハイスミレは「紫背菫」。その名の通り、葉裏が紫色を帯びます。西日本では非常に個体数が多く、よく見られるスミレということですが、関東で...

シロヤマブキ

シロヤマブキ (バラ科シロヤマブキ属)【白山吹】(学名:Rhodotypos scandens)神保町の民家の鉢に植えられている白い花が、どう見てもヤマブキに似ているので調べてみたら、「シロヤマブキ」らしい。葉や全体の感じが「ヤマブキ」そっ...
6月

ラショウモンカズラ

ラショウモンカズラ (シソ科ラショウモンカズラ属)【羅生門葛】(学名: Meehania urticifolia)羅生門で斬られた鬼の腕に見立てたという名前の由来ですが、どうもあまり理解できません。ですが、花の拡大を見てみると、鬼の腕だけあ...
野山の植物

ホタルカズラ

ホタルカズラ (ムラサキ科ムラサキ属)【蛍葛】(学名: Lithospermum zollingeri )以前から写真で見る独特の青色を実際に見てみたいと思っていましたが、野川公園の自然観察園にありました。ちょっとペンキで塗ったような、他に...
野山の植物

シロバナサギゴケ

シロバナサギゴケ (APG IV:サギゴケ科)(APG III:ハエドクソウ科)(ゴマノハグサ科)【鷺苔】(Mazus miquelii f. albiflorus) 別名:サギゴケ「ムラサキサギゴケ」の白花品種です。紫ではないので、ただの...
6月

ミミガタテンナンショウ

ミミガタテンナンショウ (サトイモ科 テンナンショウ属)【耳型天南星】(Arisaema undulatifolium var. limbatum)異形のサトイモ科テンナンショウ属の中では、全体の姿はそれほど異様ではないと思いますが、仏炎苞...
野山の植物

ウラシマソウ

ウラシマソウ (サトイモ科テンナンショウ属)【浦島草】(学名 Arisaema urashima)個性派ぞろいのテンナンショウやマムシグサ類の中でも、ひときわ異彩を放つ一種です。テンナンショウ類独特の仏炎苞の中から、浦島太郎の釣り竿に見立て...
3月

オオイヌノフグリ

オオイヌノフグリ (APG:オオバコ科クワガタソウ属)(ゴマノハグサ科)【大犬の陰嚢】(学名: Veronica persica)春の路傍や野原に、爽やかな瑠璃の色合いを散らす風物詩ですが、ヨーロッパ原産の明治期からの帰化植物です。必ず話題...
3月

クサイチゴ

クサイチゴ (バラ科キイチゴ属)【草苺】(学名:Rubus hirsutus)春の低山に目立つ大きな白い花。狭山丘陵では「モミジイチゴ」がたくさんありますが、モミジイチゴの花が高い位置で下向きに咲くのに比べ、これは地面で上向きに、より大きな...
3月

カテンソウ

カテンソウ (イラクサ科カテンソウ属)【花点草】(Nanocnide japonica)とても地味で小さく目立たない花ですが、よく見るとなかなか面白い花ではあります。草の天辺につく花序は雄花で、蕾が熟すと5弁の梅の和菓子のような感じに赤っぽ...
野山の植物

シロバナタチツボスミレ

シロバナタチツボスミレ (スミレ科スミレ属)【白花立坪菫】(Viola grypoceras f. albiflora)「タチツボスミレ」の白花品種には、「オトメスミレ」がありますが、オトメは距にピンク色の残ったもので、距まで全部白いものを...
3月

ネコノメソウ

ネコノメソウ (ユキノシタ科ネコノメソウ属)【猫の目草】(Chrysosplenium grayanum)春の低山の沢や湿地に生えるネコノメソウは、どこが猫の目なのか怪しんでいましたが、花後の種(果実)ができたときの状態が猫の目のようだとい...
野山の植物

カワラタケ

カワラタケ (タマチョレイタケ科)【瓦茸】(Trametes versicolor)林の中の枯れた切り株や倒木にたくさん生えるキノコです。サルノコシカケのように、傘が直接重なり合って生え、硬く乾いています。林の中で出会うと、一瞬ぎょっとしま...

ウスベニヒゴスミレ

ウスベニヒゴスミレ (スミレ科)【薄紅肥後菫】(Viola chaerophylloides v. sieboldiana)これはヒゴスミレでも、「ウスベニヒゴスミレ」と呼ばれる園芸品種で、野生種そのものではありません。花色のパターンとして...
すみれ

ツクシスミレ

ツクシスミレ (スミレ科スミレ属)【筑紫菫】(Viola diffusa)このスミレは日本の他のどのスミレにも似ていない独特の種類です。九州西部南部と沖縄の一部に分布し、しかも人里周辺に多く生育するということなので、古い時代の帰化植物と思え...
野山の植物

キランソウ

キランソウ (シソ科キランソウ属)【金瘡小草】(Ajuga decumbens)これも里山の春を告げる身近な雑草です。同属の「ジュウニヒトエ」などと比べると、地面や岩にへばりついていて葉もよじれて毛深く、ちょっと薄汚い感じがしてしまう地味な...
野山の植物

トウダイグサ

トウダイグサ (トウダイグサ科 トウダイグサ属)【灯台草】(Euphorbia helioscopia)ノウルシやタイゲキ類などの「トウダイグサ科」を代表するトウダイグサ。独特の葉序、花序で構成されたへんてこな花。杯状花序と呼ばれる花の形が...
3月

コゴメイヌノフグリ

コゴメイヌノフグリ (APG:オオバコ科クワガタソウ属)(ゴマノハグサ科)【小米犬の陰嚢】(Veronica cymbalaria)春先の風物詩としてどこにでも見られる「オオイヌノフグリ」に似て白花発見!と思いきや別種の花です。純白の花はオ...
野山の植物

セリバオウレン

セリバオウレン (キンポウゲ科オウレン属)【芹葉黄連】(Coptis japonica var. dissecta)漢方薬の黄連(オウレン)は普通「キクバオウレン」のことを指し、日本海側に多く分布しますが、太平洋側や西日本にはこのセリバオウ...
野山の植物

ホラシノブ

ホラシノブ (シダ植物ホングウシダ科)【洞忍】(Sphenomeris chinensis)「シノブ」的な細かい葉の羊歯のいちばんポピュラーな種類のひとつです。同様なものに「タチシノブ」がありますが、小羽片の先端が鋭角に尖っており、ホラシノ...