ザゼンソウ (サトイモ科ザゼンソウ属)【座禅草】
(Symplocarpus foetidus var. latissimus)
サトイモ科らしい、独特の「仏炎苞」をもち、「ミズバショウ」と同様に、尾瀬のような雪解けの湿地に咲く花です。
兄弟分のミズバショウに比べると、色と雰囲気で人気はいまひとつかもしれませんが、最近はかなり知られるようになってきたようです。
本当の花は、他のサトイモ科と同様、中心の塊の部分で、100個ほどの小花がつき、悪臭で虫を誘う虫媒花です。
花は早春にいきなり地面に咲きますが、同時に脇に葉が出始めることも多いようです。
発熱する植物としても知られ、開花期には中心の肉穂花序が25度程度までになるそうですが、発熱のメカニズムはまだよく解っていないようです。
ザゼンソウの同属は日本に3種あり、他に「ヒメザゼンソウ」「ナベクラザゼンソウ」があります。
そして小型の「ナベクラザゼンソウ」も発熱することが近年発見されたそうです。