ムサシアブミ (サトイモ科テンナンショウ属)【武蔵鐙】
(学名 Arisaema ringens)
「マムシグサ」などに代表されるテンナンショウの仲間で、大きな三枚葉が特徴的です。
三つ葉をつけた葉柄は地面から二股状に生え、その中間に仏炎苞の花がつきます。
ちょうど「フタバアオイ」みたいな体制です。
花そのものは、仲間の中でも野太く存在感のあるものです。
最初、葉が茂っているのを見たとき何の葉か判らなかったので、葉の下を確認しませんでした。
マムシグサなどと違い、ムサシアブミの花は地面に近い低いところに咲くので、葉の陰に隠れています。
なので、葉の下を覗いてみないと、花が判らないかもしれません。
秋の遅くに訪れたときには、すでに葉と茎は枯れ倒れていましたが、実が鮮やかな真っ赤に熟れていました。
「ムサシ」の名がついていますが、関東以西の南方系分布で、関東地方では多くはないようです。
いくつかの県では、絶滅危惧種や準絶滅危惧種とされています。