セリバオウレン (キンポウゲ科オウレン属)【芹葉黄連】
(Coptis japonica var. dissecta)
漢方薬の黄連(オウレン)は普通「キクバオウレン」のことを指し、日本海側に多く分布しますが、太平洋側や西日本にはこのセリバオウレンが多いようです。
オウレンの中でも、葉の切れ込みの細かさが「キクバオウレン」と「コセリバオウレン」の中間で、まさにセリの葉のようなものです。
花は、5枚の萼片と10-15枚の花弁が重なり合って、その上に雄しべが突き出して線香花火のような造形になっています。
他のオウレンと同様、花には雄性花と両性花があり、花だけをみると何黄連か区別がつきません。
雌性花もあるようですが、かなり稀なようです。
花が終わってしばらくすると、雌蕊のあとに車輪状の実ができます。
袋状の実の先に穴ができ、2mmほどの種子がこぼれ出てきます。
いわゆる「スプリングエフェメラル」ではありませんが、それらよりも早い時期に咲く早春の妖精のひとつではあります。
花後の実になった状態
セリバオウレン - 早春の林の線香花火 –
【Youtube 山川草木図譜チャンネル】