山岳の植物

9月

アマギアマチャ

アマギアマチャ (アジサイ科アジサイ属)【天城甘茶】(Hydrangea serrata var. angustata)「ヤマアジサイ」の変種で、通常の「アマチャ」よりも葉も装飾花も細長く、装飾花、両性花ともに白色です。アマチャ同様に、フィ...
6月

キクバクワガタ

キクバクワガタ (オオバコ科クワガタソウ属)【菊葉鍬形】(Veronica schmidtiana subsp. schmidtiana)北海道の山岳地や寒冷な海岸に岩場などに生育し、羽状に深く切れ込む菊の葉状の葉が特徴です。花の色は淡紫色...
山岳の植物

ヒメカンアオイ

ヒメカンアオイ (ウマノスズクサ科カンアオイ属)【姫寒葵】(Asarum takaoi var. takaoi)カンアオイ類の中ではやや小型の種類で、葉が丸っこく葉柄が紫褐色です。山地の林下で地面に這うように展開しています。花は淡緑色から暗...

ハクサンハタザオ

ハクサンハタザオ (アブラナ科ヤマハタザオ属)【白山旗竿】(Arabidopsis halleri subsp. gemmifera var. senanensis)山地から高山帯にかけて生育する小型の草ですが、あまり「ハタザオ」類の細長い...
山岳の植物

アカミゴケ

アカミゴケ (地衣類ハナゴケ科ハナゴケ属)(Cladonia pleurota)「コケ」の名がついていますが「サルオガセ」や「ハナゴケ」と同じ地衣類です。すなわち、菌類と藻類の共生体です。北海道から本州、四国の山地から亜高山帯に生育し、岩上...

ワサビ

ワサビ (アブラナ科ワサビ属)【山葵】(Eutrema japonicum)刺身やお寿司に欠かせない、あの「ワサビ」です。日本の原種ワサビは日本原産で、セイヨウワサビとは別属となっています。全国の深山の冷涼で澄んだ渓流に自生しますが、昔から...
山岳の植物

ジンヨウイチヤクソウ

ジンヨウイチヤクソウ (ツツジ科イチヤクソウ属)【腎葉一薬草】(Pyrola renifolia)「イチヤクソウ」の仲間の中でも「マルバノイチヤクソウ」や「コバノイチヤクソウ」などと同様に山地から亜高山に生える種類です。葉が横長に丸く、先が...

ヒメヘビイチゴ

ヒメヘビイチゴ (バラ科キジムシロ属)【姫蛇苺】(Potentilla centigrana)山地の湿った林縁に生えるヘビイチゴで、普通の「ヘビイチゴ」より小柄で、ひょろひょろした感じで匍匐して伸びます。楕円形の葉は3出複葉で、葉の裏が白っ...

カミコウチテンナンショウ

カミコウチテンナンショウ (サトイモ科テンナンショウ属)【上高地天南星】(Arisaema nikoense subsp. brevicollum)「上高地」の名の通り、上高地など長野・岐阜県境の北アルプス南部周辺と、福井県白山の亜高山帯林...

コヨウラクツツジ

コヨウラクツツジ (ツツジ科ツツジ属)【小瓔珞躑躅】(Rhododendron pentandrum)北海道から四国にかけて広く分布し、山地から亜高山帯の林縁に生育する低木です。5mmくらいのとても小さな壺型の花が枝先に3-5個垂れ下がって...

ヒトツボクロ

ヒトツボクロ (ラン科ヒトツボクロ属)【一黒子】(Tipularia japonica)特徴的な葉を一枚だけ地面に生やし、そこから花茎を伸ばして5-10個の花をつける小さな地生ランです。葉は中央に白線が入り、縁が細かく波打ち、裏面が赤紫色の...

ホンシャクナゲ

ホンシャクナゲ (ツツジ科ツツジ属)【本石楠花】(Rhododendron japonoheptamerum var. hondoense)本州中部以西と四国山地に分布し、山岳地の岩場などに生育するシャクナゲです。「ツクシシャクナゲ」の変種...

キクバドコロ

キクバドコロ (ヤマノイモ科ヤマノイモ属)【菊葉野老】(Dioscorea septemloba) 別名:モミジドコロ福島県以南の本州~九州に分布し山地の林下に生えるヤマイモの仲間です。葉が掌状に5-9裂しそれぞれの先端が尖っています。類似...

ヒロハヘビノボラズ

ヒロハヘビノボラズ (メギ科メギ属)【広葉蛇登らず】(Berberis amurensis) 別名:ヒロハノヘビノボラズ、オオバノヘビノボラズ「広葉蛇登らず」という奇妙な名前は、蛇が登れないほどの鋭く長い刺をもっているところから来ています。...

ベニバナヤマシャクヤク

ベニバナヤマシャクヤク (ボタン科ボタン属)【紅花山芍薬】(Paeonia obovata)何とも言いようがない、美しくも儚い紅色の花。山地の落葉広葉樹林内にひっそりと咲きます。単に「ヤマシャクヤク」の赤花かと思っていましたが、じつは別種で...

ツルシキミ

ツルシキミ (ミカン科ミヤマシキミ属)【蔓樒】(Skimmia japonica var. intermedia f. repens) 別名:ツルミヤマシキミ「ミヤマシキミ」の変種で、ミヤマシキミが主に太平洋側に分布するのに対し、北海道~本...

タケシマラン

タケシマラン (ユリ科タケシマラン属)【竹縞蘭】(Streptopus streptopoides subsp. japonicus)薄暗い感じの針葉樹林下にひっそりと生育し、「アマドコロ」や「ナルコユリ」に似た姿で、互生する葉の下に細い花...

サンインタチツボスミレ(仮称)

サンインタチツボスミレ(仮称) (スミレ科スミレ属)【山陰立坪菫(仮称)】(Viola sp.)(学名無し) 別名:タチツボスミレ山陰型これは「タチツボスミレ」の仲間のひとつには間違いないのですが、和名も学名も不確定で分類学上の地位も定まっ...

ミヤマザクラ

ミヤマザクラ (バラ科サクラ属)【深山桜】(Cerasus maximowiczii) 別名:シロザクラ全国のブナ帯からシラビソ帯の山地~亜高山帯下部に生え、葉が完全に展開しきってから咲く遅咲きの桜。花や蕾は純白色で赤みがないので、新緑の時...

ヤブエビネ

ヤブエビネ (ラン科エビネ属)【藪海老根】(Calanthe discolor f. viridialba) 別名:ミドリエビネ「エビネ」には様々な園芸種も各種あるようで、また自然交雑種も各種知られています。「ヤブエビネ」の名は園芸界では天...
野山の植物

チシマネコノメソウ

チシマネコノメソウ (ユキノシタ科ネコノメソウ属)【千島猫の目草】(Chrysosplenium kamtschaticum)北海道、本州の近畿地方以北の日本海側に分布し、北日本に多く見られます。落葉樹林の沢沿いに生育し、花期に根出葉が残り...

シロヤシオ

シロヤシオ (ツツジ科ツツジ属)【白八汐】(Rhododendron quinquefolium) 別名:ゴヨウツツジ山のツツジの中でも「ヤシオツツジ」と総称されるうちの一つで、「アカヤシオ」「ムラサキヤシオ」と違い白花です。東北から四国に...

ウメウツギ

ウメウツギ (アジサイ科ウツギ属)【梅空木】(Deutzia uniflora)関東地方西部から、山梨、静岡にかけて分布する、所謂「フォッサマグナ要素」の分布をする希少な低木です。山地の石灰岩の岩場を好み、崖の割れ目などに生え、前年枝に1-...

コイワザクラ

コイワザクラ (サクラソウ科サクラソウ属)【小岩桜】(Primula reinii var. reinii)山岳地に生える「サクラソウ」の仲間ですが、同じ山岳性でも湿地に咲く「ハクサンコザクラ」「エゾコザクラ」などと違い険しい岩場などに生育...

ハルトラノオ

ハルトラノオ (タデ科イブキトラノオ属)【春虎の尾】(Bistorta tenuicaulis var. tenuicaulis)同属の「イブキトラノオ」などと較べると、小さくて花序も短く虎の尾というには無理がある感じがします。全体の感じは...

ヤマイワカガミ

ヤマイワカガミ (イワウメ科イワカガミ属)【山岩鏡】(Schizocodon ilicifolius var. intercedens) 別名:カイイワカガミ本州中部から東海地方の太平洋側に分布し、白い花を咲かせる「ヒメイワカガミ」の変種で...
野山の植物

エゾノアオイスミレ

エゾノアオイスミレ (スミレ科スミレ属)【蝦夷の葵菫】(Viola collina) 別名:エゾアオイスミレ、マルバケスミレ、テシオスミレ里山や低山でお馴染みの「アオイスミレ」によく似た近縁種ですが、もう少し高所に生える寒冷地系の種類です。...

ヒメフタバラン

ヒメフタバラン (ラン科サカネラン属)【姫双葉蘭】(Neottia japonica) 別名:ムラサキフタバランフタバランの仲間はどれも樹林下の地面に、対生する2枚の葉を生やし、その中から花茎を立ち上げます。ヒメフタバランは同属の「アオフタ...

ミヤマカタバミ

ミヤマカタバミ (カタバミ科カタバミ属)【深山片喰】(Oxalis nipponica subsp. nipponica) 別名:ヤマカタバミ本州の東北地方南部~中国地方、四国、九州の一部に分布する山地性のカタバミで、普通は「コミヤマカタバ...

ツノハシバミ

ツノハシバミ (カバノキ科ハシバミ属)【角榛】(Corylus sieboldiana var. sieboldiana) 別名:ナガハシバミ「ヘーゼルナッツ」の近縁種で、同様に食用になるナッツが実る木です。特徴的な花が注目を集める木で、花...
山岳の植物

オンガタヒゴタイ

オンガタヒゴタイ (キク科トウヒレン属)【恩方平江帯】(Saussurea x satowii)「タカオヒゴタイ」と「セイタカトウヒレン」の自然交雑種とされるもので、両者の特徴を兼ね備え、高尾山系を中心に稀に見られるものです。タカオヒゴタイ...
山岳の植物

シラキ

シラキ (トウダイグサ科シラキ属)【白木】(Neoshirakia japonica)本州中南部から九州の広葉樹林に生える落葉広葉樹。高さ5-10m以下の小型の樹木で、幹は白っぽい樹皮で滑らかです。互生の葉は広卵形で、秋にはグラデーションの...
山岳の植物

オシャグジデンダ

オシャグジデンダ (シダ植物ウラボシ科エゾデンダ属)【御社貢連朶】(Polypodium fauriei)深山の苔むしたような樹幹や岩上に着生する冬緑性のシダです。葉身は広披針形の単葉で深裂し、「アオネカズラ」にちょっと似ています。葉の表面...
山岳の植物

ウラジロモミ

ウラジロモミ (マツ科モミ属)【裏白樅】(Abies homolepis)普通の「モミ」よりも標高の高い寒冷な気候を好み、長野県内陸部などに多く分布します。分布域は福島県以南の本州と四国に自生、本州中部では概ね標高1000mから1800mぐ...
野山の植物

ヤマミズ

ヤマミズ (イラクサ科ミズ属)【山水】(Pilea japonica)関東以西の低山の湿った林下に群生する小さな目立たない草です。とはいえ、特徴ある葉が対生して紫褐色を帯びた茎が立ち上がるので、それなりの存在感はあります。上部の葉腋から長い...
野山の植物

アマチャヅル

アマチャヅル (ウリ科アマチャヅル属)【甘茶蔓】(Gynostemma pentaphyllum)全国の山林や里山の日陰に生える蔓植物です。独特の5枚葉が放射状につく鳥足状複葉の葉が特徴的です。雌雄異株で、黄緑色の小さな星形の花が咲き、雌株...
野山の植物

トドマツ

トドマツ (マツ科モミ属)【椴松】(Abies sachalinensis)北海道の針葉樹を代表する樹種で北海道内の針葉樹総量の約半分を占め、天然林も多いですが人工林も北海道内面積の約5割を占めるとされています。内地の「シラビソ」にごく近縁...
山岳の植物

アシタカジャコウソウ

アシタカジャコウソウ (シソ科ジャコウソウ属)【愛鷹麝香草】(Chelonopsis yagiharana) 別名:タカネジャコウソウ種名の「アシタカ」は静岡県の愛鷹山で発見されたことによります。普通の「ジャコウソウ」に較べ小型でひょろひょ...
6月

オクヤマコウモリ

オクヤマコウモリ (キク科コウモリソウ属)【奥山蝙蝠】(Parasenecio maximowiczianus var. alatus)「コウモリソウ」の変種でコウモリソウより高い亜高山域に生育し、本州の中部地方の太平洋側に分布します。幅広...
山岳の植物

コウモリソウ

コウモリソウ (キク科コウモリソウ属)【蝙蝠草】(Parasenecio maximowiczianus)葉の形から蝙蝠の名を冠した深山に生える野草で、「モミジガサ」などと同じ仲間です。頭花は円錐花序または総状花序につき、小花は両性の筒状花...