山岳の植物

タンザワイケマ

タンザワイケマ (キョウチクトウ科イケマ属)【丹沢生馬】 (Cynanchum caudatum var. tanzawamontanum) 山地に生える蔓性植物の「イケマ」の変種で、丹沢や富士山周辺の山地に分布します。 イケマとほぼ同じ感...
7月

ウチョウラン

ウチョウラン (ラン科ウチョウラン属)【羽蝶蘭】 (Hemipilia graminifolia var. graminifolia) 背丈5-20cmほどの小柄で可憐な野生蘭です。 主に関東以西の低山の岩場に自生し、白と紅紫色の花を咲かせ...

カナウツギ

カナウツギ (バラ科コゴメウツギ属)【金空木】 (Stephanandra tanakae) 同属の「コゴメウツギ」によく似た低木ですが、白い5弁花はやや大きく、5枚の花弁と5枚の萼片が重なり合って複雑な形に見えます。 葉が独特の形で、先端...
7月

キンレイカ

キンレイカ (スイカズラ科オミナエシ属)【金鈴花】 (Patrinia triloba var. palmata) 亜高山に咲く「コキンレイカ(ハクサンオミナエシ)」によく似ていますが、5裂した花がやや大きめではっきりした距をもつところが特...
野山の植物

ホロムイイチゴ

ホロムイイチゴ (バラ科キイチゴ属)【幌向苺】 (Rubus chamaemorus) 氷河期遺存とみられる寒地性のキイチゴで、北海道の泥炭地に生育し、本州では栗駒山や吾妻連峰などに隔離分布しています。 キイチゴ類には珍しく、雌雄異株で、実...
野山の植物

オオハマギギョウ

オオハマギギョウ (キキョウ科ミゾカクシ属)【大浜桔梗】 (Lobelia boninensis) 小笠原諸島の固有種で、母島、東島などいくつかの島だけに生育します。 海岸沿いの崖地や草地に生え、草本ながら2-3mの高さになるようです。 細...
6月

グンナイキンポウゲ

グンナイキンポウゲ (キンポウゲ科キンポウゲ属)【郡内金鳳花】 (Ranunculus grandis var. mirissimus) キンポウゲ(ウマノアシガタ)の地域変種のようで、山梨県の東部「郡内地方」に分布するという名称です。 「...
野山の植物

ハルニレ

ハルニレ (ニレ科ニレ属)【春楡】 (Ulmus davidiana var. japonica) エルム 日本全国に見られますが、元来、中部地方以北に分布する北方系の樹木です。 丘陵や山地の撹乱された傾斜地や河畔林に多く、湿った場所に生え...
6月

レブンハナシノブ

レブンハナシノブ (ハナシノブ科ハナシノブ属)【礼文花忍】 (Polemonium caeruleum subsp. laxiflorum f. insulare) 「ハナシノブ科」という科は、「シバザクラ」や「クサキョウチクトウ(オイラン...
7月

キイトトンボ

キイトトンボ (イトトンボ科キイトトンボ属)【黄糸蜻蛉】 (Ceriagrion melanurum) 本州以南の平地や低山地の池や湿地に見られるイトトンボ。 イトトンボの仲間ではほぼ唯一の、腹部が黄色い種類で、特にオスは鮮やかな黄色で尾部...
6月

チョウセンゴミシ

チョウセンゴミシ (マツブサ科マツブサ属)【朝鮮五味子】 (Schisandra chinensis) 本州中部から北海道二分布し、冷温帯の落葉広葉樹林に生育する蔓性植物です。 「五味子」とは江戸時代に使われた生薬で、これを朝鮮半島経由で輸...
高山植物

シラゲキクバクワガタ

シラゲキクバクワガタ (オオバコ科クワガタソウ属)【白毛菊葉鍬形】 (Veronica schmidtiana subsp. schmidtiana f. candida) 「キクバクワガタ」(Veronica schmidtiana su...
野山の植物

オオバコ

オオバコ (オオバコ科オオバコ属)【大葉子】 (Plantago asiatica) 路傍の雑草の代表のような草で、日本全国から東アジア全般に広く分布します。 地面から平たく葉を出し、花茎も地面から立ち上がってきます。 葉は丈夫で踏圧に強く...
6月

レブンコザクラ

レブンコザクラ (サクラソウ科サクラソウ属)【礼文小桜】 (Primula farinosa subsp. modesta var. matsumurae) 高山系のサクラソウの仲間ですが、「コイワザクラ」などの系列ではなく、「ユキワリソウ...
6月

キバナノショウキラン

キバナノショウキラン (ラン科ショウキラン属)【鍾馗蘭】 (Yoania amagiensis) 落葉広葉樹林の林下にひっそりと咲く、菌従属栄養植物(腐生植物)。 沢沿いなど湿気の多いところに生え、地中の菌類から栄養分を得て自身では光合成を...
野山の植物

コウライテンナンショウ

コウライテンナンショウ (サトイモ科テンナンショウ属)【高麗天南星】 (Arisaema peninsulae) 北海道と近畿以北の本州に分布。 「カントウマムシグサ(アオマムシグサ)」に似ていますが、偽茎の「マムシ模様」がはっきりしないよ...
高山植物

チシマフウロ

チシマフウロ (フウロソウ科フウロソウ属)【千島風露】 (Geranium erianthum) 本州中部で「フウロソウ」といえば、「ハクサンフウロ」や「アサマフウロ」を思い起こしますが、北海道ではこの「チシマフウロ」や「エゾフウロ」が主力...

ケショウヤナギ

ケショウヤナギ (ヤナギ科ヤナギ属)【化粧柳】 (Salix arbutifolia) 上高地の梓川の景観を形作る要素のひとつとして、たいへん有名なヤナギです。 しかし、上高地には他にも「オノエヤナギ」や「イヌコリヤナギ」「オオバヤナギ」「...
6月

タカネナナカマド

タカネナナカマド (バラ科ナナカマド属)【高嶺七竃】 (Sorbus sambucifolia) 「ナナカマド」の仲間ですが、より高山性、寒冷地性で、本州中部以北と北海道の亜高山帯から高山帯に生育します。 花がナナカマドより大きく花序が少な...

ヒメムヨウラン

ヒメムヨウラン (ラン科サカネラン属)【姫無葉蘭】 (Neottia acuminata) 本州中部以北と北海道に分布し、亜高山帯下部などの針葉樹林下に生える菌従属栄養性の小さなランです。 「ムヨウラン」と同様、葉緑素をもたず光合成をしない...

ネムロシオガマ

ネムロシオガマ (ハマウツボ科シオガマギク属)【根室塩竈】 (Pedicularis schistostegia) 高山や亜高山に咲く「シオガマ」の仲間は、「ヨツバシオガマ」や「タカネシオガマ」など紅紫色の花のものが多く、白系のものは「エゾ...

アツモリソウ

アツモリソウ (ラン科アツモリソウ属)【敦盛草】 (Cypripedium macranthos var. speciosum) 日本の野生蘭の中でも、たいへんレアで人気が高く、それだけに盗掘などの被害も多い「アツモリソウ属」の代表です。 ...
6月

キバナノアツモリソウ

キバナノアツモリソウ (ラン科アツモリソウ属) 【黄花敦盛草】 (Cypripedium yatabeanum) キバナアツモリ アツモリソウ属特有の、大きな袋状の唇弁をもち、独特のまだら模様が迷彩パターンのようで面白い花です。 「アツモリ...
6月

レブンキンバイソウ

レブンキンバイソウ (キンポウゲ科キンバイソウ属)【礼文金梅草】 (Trollius rebunensis) 礼文島固有種で、「チシマノキンバイソウ」によく似ていて同一種ともいわれていましたが、現在は別種とされています。 黄色い花弁状に見え...
野山の植物

マルバクスノキ

マルバクスノキ (クスノキ科ニッケイ属)【丸葉楠木】 (Cinnamomum camphora var. cyclophyllum) 別名:マルバグス 「クスノキ」の変種とされ、通常のクスノキに比べ葉の形が顕著に丸いものです。 牧野富太郎氏...

エゾエンゴサク

エゾエンゴサク (ケシ科キケマン属)【蝦夷延胡索】 (Corydalis fumariifolia subsp. azurea) 長年にわたり、北海道の「エゾエンゴサク」と、本州の東北や北陸に分布するものは同種とみなされてきました。 しかし...
野山の植物

レブンアツモリソウ

レブンアツモリソウ (ラン科アツモリソウ属)【礼文敦盛草】 (Cypripedium macranthos var. flavum) 北海道の礼文島固有種にて、世界で礼文島だけに生育する野生ランです。 「ホテイアツモリソウ」の変種で、クリー...

ザリコミ

ザリコミ (スグリ科スグリ属) (Ribes maximowiczianum) 妙な名前の植物ですが、語源は「砂利茱萸(ジャリグミ)」から来ているそうです。 山地から亜高山に、やや稀に生える雌雄異株の落葉低木です。 モミジ的な掌状3-5裂の...
野山の植物

センダイハギ

センダイハギ (マメ科センダイハギ属)【先代萩】 (Thermopsis lupinoides) 主に海岸に近い砂地ややせ地に、鮮やかな黄色を彩る花です。 個々の花を見ると、なるほど豆の花ですが、花が大きく蔓性でもないのでたいへん見栄えがし...

シロスミレ

シロスミレ (スミレ科スミレ属)【白菫】 (Viola patrinii) 別名:シロバナスミレ 北海道と、本州中部以東の太平洋側に分布し、中部や関東では1000m以上の山地に分布します。 「白花スミレ」という名から、「スミレ(マンジュリカ...
野山の植物

オオバナノエンレイソウ

オオバナノエンレイソウ  (シュロソウ科エンレイソウ属)【大花延齢草】 (Trillium camschatcense) 「ミヤマエンレイソウ」、「エンレイソウ」の兄弟分ですが、花がたいへん大きく、やや上向きに咲きます。 国内では北海道と北...
7月

ホオアカ

ホオアカ (ホオジロ科ホオジロ属)【頬赤】 (Emberiza fucata) 夏場には主に本州中部以北の高原や亜高山の草原などで繁殖する漂鳥です。 わりあい開けた草地の地面を歩いて餌を探していることが多いようです。 遠目には「ホオジロ」に...
野山の植物

ヒカゲスゲ

ヒカゲスゲ (カヤツリグサ科スゲ属)【日陰菅】 (Carex lanceolata) ほぼ全国の雑木林などの明るい林下に生える普通種です。 とても細くて直線的な葉が株立ちになり、春に葉より高く伸びる花茎に花穂がつきます。 先端には棒状の雄小...

ホシザキユキノシタ

ホシザキユキノシタ (ユキノシタ科ユキノシタ属)【星咲雪ノ下】 (Saxifraga stolonifera f. aptera) 「ユキノシタ」の一品種で、基本的には普通のユキノシタと同じですが、花の形が特異なものです。 通常のユキノシタ...

トイシノエンレイソウ

トイシノエンレイソウ (シュロソウ科エンレイソウ属)【砥石延齢草】 (Trillium smallii f. album) 「エンレイソウ」の一品種で、萼片(外花被片)が淡緑色で雄蕊の葯が白色のもの。 子房の色は赤紫色または緑色のどちらかで...

イワツクバネウツギ

イワツクバネウツギ (スイカズラ科イワツクバネウツギ属)【岩衝羽根空木】 (Zabelia integrifolia) 本州中部以西から四国、九州に隔離的に分布する低木で、「ツクバネウツギ」に似た花をつけますが、独自の一属一種の日本固有種で...
野山の植物

タブノキ

タブノキ (クスノキ科タブノキ属)【椨の木】 (Machilus thunbergii) 別名:イヌグス 本州東北南部以南に分布する、照葉樹の代表のような高木です。 主に暖地の海岸近くに多く、各地の社寺林に大木が保存されていることも多いよう...

クモイコザクラ

クモイコザクラ (サクラソウ科サクラソウ属)【雲居小桜】 (Primula reinii var. kitadakensis) 山岳地の岩場に咲くサクラソウの仲間は地域によって各種ありますが、これは「コイワザクラ」の変種。 南アルプス、八ヶ...

アズマシャクナゲ

アズマシャクナゲ (ツツジ科ツツジ属)【東石楠花】 (Rhododendron degronianum) 山岳地から亜高山近くに生えるシャクナゲで、関東地方中心に南東北から中部地方南部まで分布し、西日本の「ホンシャクナゲ」と分布を分けていま...
6月

イチイ

イチイ (イチイ科イチイ属)【一位】 (Taxus cuspidata) 別名:アララギ、シャクノキ ほぼ日本全国に分布する常緑針葉樹ですが、山地や亜高山に生えあまり群生はしないようです。 古来、高級な笏の材として使われ、樹木に対して正一位...