リシリヒナゲシ

リシリヒナゲシ (ケシ科ケシ属)【利尻雛芥子】
Papaver fauriei

リシリヒナゲシ

2024/06/05 利尻島(植栽)

北海道・利尻島の利尻山頂上部近くの砂礫地にのみ自生する固有種で、現在自生地の個体数は減少しており、300株程度しかないといわれています。

ケシ科ケシ属の植物は日本ではこのリシリヒナゲシ一種のみで、同属には麻薬の原料となる「ケシ」や、街なかの帰化植物である「ナガミヒナゲシ」などがあります。

自生地での絶滅が心配される状況ながら、園芸種としては流通していて、寒冷な気候であれば栽培はそれほど難しくないようです。

利尻島の平地では栽培育成されたものがあちこちで見られますが、近縁の「チシマヒナゲシ」由来や交雑種由来の園芸品種も多いようなので注意が必要です。

短い根茎をもつ株には切れ込みの深い根生葉が茂り、花茎を上に出して茎先に一輪の花をつけます。

花は薄く透明感のある薄黄色の4弁で、中心には丸い大きな緑の子房が目立ち、6-8裂した柱頭が放射状に見えています。

葉も茎から子房まで、粗い毛が目立ちます。

通常、蕾のときは茎先が項垂れた状態で、開花すると直立して上向きに咲きます。

この写真のときは開花した花が項垂れていますが、雨天だったためと思われます。

花が終った後は直立して子房が膨らみ「ケシ」同様に「芥子坊主」の形となります。

環境省カテゴリ:絶滅危惧ⅠB類 (EN)
北海道:絶滅危惧Ⅱ類 (VU)

リシリヒナゲシ

2024/06/05 利尻島(植栽)

リシリヒナゲシ

2024/06/05 利尻島(植栽)

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2024/06/05 利尻島(植栽)

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2024/06/05 利尻島(植栽)


【Youtube 山川草木図譜チャンネル】

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