山岳の植物

山岳の植物

オニアザミ

オニアザミ (キク科アザミ属)【鬼薊】(Cirsium nipponense)東北から中部地方にかけての日本海側に分布する山地性のアザミで、山地から亜高山の開けた草地に生え、大型の頭花が点頭して咲きます。総苞片はたいへん粘り、葉は茎を抱き、...
高山植物

クモマグサ

クモマグサ (ユキノシタ科ユキノシタ属)【雲間草】(Saxifraga merkii var. idsuroei)北アルプスの白馬岳周辺と御嶽山の高山帯だけに分布する希少な高山植物。日本固有種で、北海道には変種(母種)の「チシマクモマグサ」...
3月

ツルデンダ

ツルデンダ (シダ植物オシダ科イノデ属)(Polystichum craspedosorum)全国の沢沿いなど湿った岩上に着生する常緑性の小型のシダです。羽片の幅があまり変わらない葉を長く伸ばし岩壁などから垂れ下がります。葉の先端部分は中軸...
高山植物

オオコメツツジ

オオコメツツジ (ツツジ科ツツジ属)【大米躑躅】(Rhododendron tschonoskii subsp. trinerve)亜高山の湿ったところに生え、「コメツツジ」とよく似ています。コメツツジよりも葉が大きく、コメツツジが5弁で雄...
高山植物

シコタンハコベ

シコタンハコベ (ナデシコ科ハコベ属)【色丹繁縷】(Stellaria ruscifolia) 別名:ネムロハコベ開花後新鮮な状態では雄しべの葯がオレンジ色で白い花弁との対比が美しい高山植物です。色丹島で最初に発見されたことから名づけられた...
高山植物

イワオウギ

イワオウギ (マメ科イワオウギ属)【岩黄蓍】(Hedysarum vicioides subsp. japonicum var. japonicum) 別名:タテヤマオウギ本州中部以北から北海道に分布し、亜高山から高山帯の岩場や砂礫地に生育...
高山植物

ハゴロモグサ

ハゴロモグサ (バラ科ハゴロモグサ属)【羽衣草】(Alchemilla japonica)ユキノシタみたいな丸い葉が特徴的な高山植物ですがバラ科です。つる状に伸びた先に咲く花は黄緑色であまり目立たず、花が落ちて萼片だけ残ったような感じです。...
7月

ミヤマママコナ

ミヤマママコナ (ハマウツボ科ママコナ属)(ゴマノハグサ科)【深山飯子菜】(Melampyrum laxum var. nikkoense)低地に咲く「ママコマ」の山岳型で、ママコナと同様の花ですが下唇の喉部分が黄色くなり苞葉が全縁で鋸歯が...
高山植物

ハッポウタカネセンブリ

ハッポウタカネセンブリ (リンドウ科センブリ属)【八方高嶺千振】(Swertia tetrapetala var. happoensis)白馬岳周辺の八方尾根や遠見尾根などの蛇紋岩地帯にのみ生育する「タカネセンブリ」の変種で、花冠裂片は萼片...
高山植物

ミヤマコゴメグサ

ミヤマコゴメグサ (ハマウツボ科コゴメグサ属)(ゴマノハグサ科)【深山小米草】(Euphrasia insignis)コゴメグサの中では花がやや大きめで、北アルプスを中心に山形県から滋賀県にかけての日本海側に分布します。亜高山帯から高山帯に...
山岳の植物

シデシャジン

シデシャジン (キキョウ科シデシャジン属)【四手沙参】(Asyneuma japonicum)花弁が極端に細長く捻じれてもいるので、花序がごちゃごちゃして一見どのような形か判りにくい花です。個々の花はカモメヅルをうんと引き伸ばしたような5裂...
7月

オオバツツジ

オオバツツジ (ツツジ科ツツジ属)【大葉躑躅】(Rhododendron nipponicum)中部から北陸地方(福井~秋田県の日本海側)の多雪地山岳に生える低木で、分布範囲はそれなりに広いが個体数が少ないとのことで見る機会はあまりないよう...
野山の植物

サワヒヨドリ

サワヒヨドリ (キク科ヒヨドリバナ属)【沢鵯】(Eupatorium lindleyanum var. lindleyanum)似たものの多い「ヒヨドリバナ」の仲間で里山から亜高山までポピュラーに存在し、他のものに比べ湿地性の種類です。花は...
山岳の植物

ヤマルリトラノオ

ヤマルリトラノオ (オオバコ科クワガタソウ属)(ゴマノハグサ科)【山瑠璃虎ノ尾】(Veronica ovata subsp. miyabei var. japonica)北海道と本州日本海側に多く分布し、亜高山帯の草原に生育します。うす紫の...
高山植物

ハッポウウスユキソウ

ハッポウウスユキソウ (キク科ウスユキソウ属)【八方薄雪草】(Leontopodium japonicum form. happoense)北アルプス・八方尾根周辺に固有といわれる、「ウスユキソウ」の高山性蛇紋岩品種です。「ミネウスユキソウ...
高山植物

エーデルワイス

エーデルワイス (キク科 ウスユキソウ属)別名:セイヨウウスユキソウ 【西洋薄雪草】(Leontopodium alpinum)ヨーロッパでもっとも有名な高山植物で、いわば高山植物というイメージの代表のような花であり、独特の形からいろいろな...
山岳の植物

ハナゴケ

ハナゴケ (地衣類ハナゴケ科)(Cladonia rangiferina)コケの名を持ちますが蘚苔類ではなく「サルオガセ」同様、地衣類の仲間です。低地から亜高山帯まで広く分布し、アカマツ林や湿原など日当たりがよく貧栄養なところに生えるようで...
至仏山

ウスユキソウ

ウスユキソウ (キク科ウスユキソウ属)【薄雪草】(Leontopodium japonicum)ウスユキソウというと高山植物のイメージがあるが、単に「ウスユキソウ」というのは、いわゆる「エーデルワイス」的な完全な高山種ではなく、全国の低山か...

イチヨウラン

イチヨウラン  (ラン科イチヨウラン属)【一葉蘭】(Dactylostalix ringens)イチヨウラン は全国に分布し、亜高山帯の林下に生育する地生の蘭です。地面に一枚だけ楕円形の葉を出し、そこから花茎が直立して一つだけ花を咲かせます...
6月

マンネンスギ

マンネンスギ (シダ植物ヒカゲノカズラ科)(ヒカゲノカズラ植物門)【万年杉】(Lycopodium dendroideum)地面からひょっこり生えた、10cmほどのミニチュアの杉の木。枝葉も幹もすべて杉の葉で作られたような感じです。実際は、...
7月

グンバイヅル

グンバイヅル (オオバコ科クワガタソウ属)【軍配蔓】(Veronica onoei)「テングクワガタ」などに似た感じの花序をもつ「クワガタソウ」の仲間で、本州中部の高原の日当たりのよい草地や岩礫地に生育します。中部といっても、美ヶ原、浅間山...
7月

シャジクソウ

シャジクソウ (マメ科シャジクソウ属)【車軸草】(Trifolium lupinaster)シャジクソウ属というのはマメ科のツメクサの仲間で、お馴染みの「シロツメクサ」「アカツメクサ」「コメツブツメクサ」などの身近な雑草ですが、それらはみな...
植物を巡る四方山話

孤高の女王「コマクサ」

孤高の女王「コマクサ」「高山植物」と聞いたときに多くの登山者が思い浮かべるのは、夏山のお花畑を群生で構成する、シナノキンバイ、ハクサンイチゲ、チングルマあたりがメジャーどころではないでしょうか。一方「高山植物の女王」と言われれば誰もが「コマ...
高山植物

ハクサンオミナエシ

ハクサンオミナエシ (スイカズラ科オミナエシ属)(オミナエシ科)【白山女郎花】(Patrinia triloba var. triloba) 別名:コキンレイカ(小金鈴花)「オミナエシ」の高山型の種類で本州中部や北陸、東北地方に分布します。...
野山の植物

トウキ

トウキ (セリ科シシウド属)【当帰】(Angelica acutiloba)「シシウド」の仲間で「オオバセンキュウ」などに似ていますが、大きさは小さめで高さ50cm程度です。中部以北の山地に分布し、昔から薬草や漢方原料にもされているので栽培...
9月

ミヤマハナゴケ

ミヤマハナゴケ (地衣類ハナゴケ科)(Cladonia stellaris)北海道から中部山岳の2000m以上の亜高山から高山帯に分布します。まるで枝珊瑚のような植物ですが、「コケ」の名ながら蘚苔類ではなく「サルオガセ」同様、藻類と菌類の共...
ヒカゲノカズラ植物

クラマゴケ

クラマゴケ (シダ植物イワヒバ科)(ヒカゲノカズラ植物門)【鞍馬苔】(Selaginella remotifolia)「コケ」という名がついていて苔のように細かいですが、広義のシダ植物です。シダ植物といっても、正確にはより原始的なヒカゲノカ...
野山の植物

アカシデ

アカシデ (カバノキ科クマシデ属)【赤四手】(Carpinus laxiflora)関東地方の雑木林に多く、公園樹にも植えられています。同類の「シデ」の中でも、果穂の果苞が細く疎らな形です。春には葉が出る前に赤い穂状の花がたくさん吊り下がり...
野山の植物

イワトラノオ

イワトラノオ (シダ植物チャセンシダ科)【岩虎の尾】(Asplenium tenuicaule)ほぼ全国の山中の沢沿いなど、いかにもシダが生えそうな湿って苔むした岩に生える小型の常緑性シダです。細かく切れ込んだ葉が繊細で個人的に好感度の高い...
野山の植物

スズムシソウ

スズムシソウ (ラン科クモキリソウ属)【鈴虫草】(Liparis suzumushi) 別名:スズムシラン「クモキリソウ」の仲間ですが、紫褐色半透明の薄い唇弁をもつ独特の形がスズムシの名の由来となったユニークな小型の地生ランです。2枚の葉が...
6月

フジイバラ

フジイバラ (バラ科バラ属)【富士薔薇】(Rosa fujisanensis)「ノイバラ」に似た日本の原種野バラですが、富士・箱根・丹沢周辺の山地ブナ帯に生育します。また、何故か紀伊半島の大峰山地、四国の赤石山系や石鎚山系にも隔離分布します...
6月

キヨスミウツボ

キヨスミウツボ (ハマウツボ科キヨスミウツボ属)【清澄靫】(Phacellanthus tubiflorus)変わり種の寄生植物で構成される「ハマウツボ科」の中で一属一種となっている奇妙な植物です。薄暗い林内に、鎌で刈ったかのような草の切り...
3月

キヨスミイトゴケ

キヨスミイトゴケ (蘚類ハイヒモゴケ科)【清澄糸蘚】(Barbella flagellifera)高尾山の沢沿いの、巨大な杉が立ち並ぶあたりに垂れ下がる緑のレースカーテン。最初、「サルオガセ」かと思いましたが、これは似て非なるコケ類です。「...

フサザクラ

フサザクラ (フサザクラ科フサザクラ属)【房桜】(Euptelea polyandra) 別名:タニグワ東北南部から九州北部までの山地の谷沿いに生育する、日本特産種の樹木です。「サクラ」の名が付きますが桜の仲間ではなく、世界に「フサザクラ科...
野山の植物

スズラン(日本スズラン)

スズラン(日本スズラン) (キジカクシ科スズラン属)【鈴蘭】(Convallaria majalis var. manshurica) 別名:キミカゲソウ(君影草)日本在来のスズランは、北海道で多く見られますが、おおむね中部地方以北の高原な...
野山の植物

ミドリミツモリスミレ

ミドリミツモリスミレ (スミレ科スミレ属)【緑三ツ森菫】(Viola×pseudo-makimoi f. concolor)「マキノスミレ」と「フモトスミレ」の自然交雑種で、「ミツモリ」とは木曽の三ツ森山で発見されたための名称です。何故「ミ...
3月

ヒマラヤユキノシタ

ヒマラヤユキノシタ (ユキノシタ科ヒマラヤユキノシタ属)(Bergenia stracheyi)最近よく見られるようになった気がしますが、明治時代から栽培される園芸種。原産地はアフガニスタン、パキスタンからインド・ネパール、中国にかけてのヒ...

ヒメイカリソウ

ヒメイカリソウ (メギ科イカリソウ属)【姫碇草】(Epimedium trifoliatobinatum)(Epimedium x youngianum)名前の通り、普通の「イカリソウ」よりも小型で、「イカリソウ」と「バイカイカリソウ」の自...
3月

クモノスシダ

クモノスシダ (シダ植物チャセンシダ科)【蜘蛛の巣羊歯】(Asplenium ruprechtii)細長い単葉の葉をひょひょろと伸ばし、着地した先端から新しい芽を出す栄養生殖が特徴的な、ユニークな羊歯です。山地の岩上に生育し、とくに石灰岩を...
山岳の植物

アスナロ

アスナロ (ヒノキ科アスナロ属)【翌檜】(Thujopsis dolabrata) 別名:アスヒ、ヒバ本州から九州にかけて山地に分布する日本固有種の常緑針葉樹で、「ヒノキ」に似ていますが樹皮が褐色で薄く剥がれます。また、樹皮の皮目がねじれる...