野山の植物

オオハンゲ

オオハンゲ (サトイモ科ハンゲ属)【大半夏】(Pinellia tripartita)同属の「カラスビシャク」の兄貴分のような植物で、サトイモ科独特の「仏炎苞」から付属体が長く伸びて立ちます。テンナンショウ類によくあるような感じの3裂葉を立...
9月

ミヤマハナゴケ

ミヤマハナゴケ (地衣類ハナゴケ科)(Cladonia stellaris)北海道から中部山岳の2000m以上の亜高山から高山帯に分布します。まるで枝珊瑚のような植物ですが、「コケ」の名ながら蘚苔類ではなく「サルオガセ」同様、藻類と菌類の共...
ヒカゲノカズラ植物

クラマゴケ

クラマゴケ (シダ植物イワヒバ科)(ヒカゲノカズラ植物門)【鞍馬苔】(Selaginella remotifolia)「コケ」という名がついていて苔のように細かいですが、広義のシダ植物です。シダ植物といっても、正確にはより原始的なヒカゲノカ...
6月

イワトラノオ

イワトラノオ (シダ植物チャセンシダ科)【岩虎の尾】(Asplenium tenuicaule)ほぼ全国の山中の沢沿いなど、いかにもシダが生えそうな湿って苔むした岩に生える小型の常緑性シダです。細かく切れ込んだ葉が繊細で個人的に好感度の高い...

トウゴクシソバタツナミソウ

トウゴクシソバタツナミソウ (シソ科タツナミソウ属)【東国紫蘇葉立浪】(Scutellaria laeteviolacea var. abbreviata)タツナミソウの仲間は種類を見極めるのがなかなか難しいグループですが、このトウゴクシソ...
6月

フジイバラ

フジイバラ (バラ科バラ属)【富士薔薇】(Rosa fujisanensis)「ノイバラ」に似た日本の原種野バラですが、富士・箱根・丹沢周辺の山地ブナ帯に生育します。また、何故か紀伊半島の大峰山地、四国の赤石山系や石鎚山系にも隔離分布します...
野山の植物

ツクシイバラ

ツクシイバラ (バラ科バラ属)【筑紫薔薇】(Rosa multiflora var. adenochaeta)九州、四国に分布する、「ノイバラ」の変種の野生バラです。ノイバラよりも花が大きく、ピンクのグラデーションでまるで園芸品種のようです...
6月

ドクダミ

ドクダミ (ドクダミ科ドクダミ属)【毒矯、毒溜】(Houttuynia cordata)日本全国から東南アジアに広く分布する雑草で、地下茎で増えるので強力な繁殖力をもち、都市から山地まで広く見られます。その繁殖力と臭気で嫌われ者でもあります...
6月

キヨスミウツボ

キヨスミウツボ (ハマウツボ科キヨスミウツボ属)【清澄靫】(Phacellanthus tubiflorus)変わり種の寄生植物で構成される「ハマウツボ科」の中で一属一種となっている奇妙な植物です。薄暗い林内に、鎌で刈ったかのような草の切り...
3月

キヨスミイトゴケ

キヨスミイトゴケ (蘚類ハイヒモゴケ科)【清澄糸蘚】(Barbella flagellifera)高尾山の沢沿いの、巨大な杉が立ち並ぶあたりに垂れ下がる緑のレースカーテン。最初、「サルオガセ」かと思いましたが、これは似て非なるコケ類です。「...
野山の植物

ホソバナライシダ

ホソバナライシダ (シダ植物オシダ科)【細葉奈良井羊歯】(Arachniodes borealis)夏緑性の羊歯らしい姿のシダで、主に近畿以東に多く分布します。類似の「ナンゴクナライシダ」とよく似ていますが、中軸の溝に毛が無いことで見分けら...
6月

カラタネオガタマ

カラタネオガタマ (モクレン科オガタマノキ属)【唐種招霊】(Michelia figo)中国南部原産で、江戸時代に渡来した常緑樹です。神社でよく植えられる「オガタマノキ」の中国産ということで、公園樹や神社、庭木などに用いられます。「シキミ」...
6月

キツネノボタン

キツネノボタン (キンポウゲ科キンポウゲ属)【狐の牡丹】(Ranunculus silerifolius var. glaber)全国の川辺や湿地、水田などに生える雑草で、実の形から「コンペイトウグサ」の異名もあります。同属のキンポウゲ「ウ...
6月

ハマボッス

ハマボッス (サクラソウ科オカトラノオ属)【浜払子】(Lysimachia mauritiana)日本全国とアジア太平洋に広く分布する海岸植物です。地面から直立して生え、先端に白い5弁花の花序をつけます。海浜植物らしい厚手で光沢のある葉です...

エナシヒゴクサ

エナシヒゴクサ (カヤツリグサ科スゲ属)【柄無肥後草】(Carex aphanolepis)同属の「ヒゴクサ」によく似ていますが花穂に柄がなく葉腋の茎に直結しています。ただし、下の方の小穂にはごく短い柄があります。小型で、全国の草地や路傍に...
野山の植物

シラスゲ

シラスゲ (カヤツリグサ科スゲ属)【白菅】 (Carex alopecuroides var. chlorostachya) 「ミヤマシラスゲ」や「カサスゲ」に似ていますが、湿地ではなく乾いた草地や畑地などに生え、路傍の雑草としても生えます...
野山の植物

ヒロハハナヤスリ

ヒロハハナヤスリ (シダ植物ハナヤスリ科)【広葉花鑢】(Ophioglossum vulgatum)葉っぱ1枚と胞子葉1本だけの小型の羊歯植物です。3-4月に生えて、5-6月に胞子を飛ばし、夏には消えてしまうというライフサイクルで、「スプリ...
野山の植物

ヒツジグサ

ヒツジグサ (スイレン科スイレン属)【未草】(Nymphaea tetragona var. angusta)日本に自生するただ一種のスイレン(睡蓮)です。日本全国の池や沼に広く分布し、亜高山の高層湿原にも生育し尾瀬ヶ原の池塘でも名物となっ...
野山の植物

カキネガラシ

カキネガラシ (アブラナ科キバナハタザオ属)【垣根芥子】(Sisymbrium officinale)「ヤマハタザオ」を黄色い花にして、横にひょろひょろ伸ばしたような草で、ヨーロッパ原産の帰化植物です。茎はよく分枝して四方に広がり、密生する...

セイヨウヒキヨモギ

セイヨウヒキヨモギ (ハマウツボ科セイヨウヒキヨモギ属)【西洋引蓬】(Bellardia viscosa)堤防の草むらにチガヤやツメクサなどに混ざって立つ黄色い花。まっすぐ直立してなかなか見事な立ち姿です。しかしこれはヨーロッパ原産の路傍や...

ヒメコバンソウ

ヒメコバンソウ (イネ科コバンソウ属)【姫小判草】(Briza minor)「コバンソウ」に似て小型なのでヒメコバンソウですが、少し小さいのではなくとても小さいです。小穂の大きさは3-4mmしかなく、コバンソウのような俵型ではなく、平たく潰...

ケムリノキ

ケムリノキ (ウルシ科ハグマノキ属)【煙の木】(Cotinus coggygria)別名:ハグマノキ、スモークツリーとあるビルの植栽に何やらもやもやしたものが...蜘蛛の巣か?よく見ると植物の穂のような感じだが、まるで羽毛のように繊細なかた...

イ(イグサ)

イ(イグサ) (イグサ科イグサ属)【藺草】(Juncus decipiens)あの畳表や茣蓙に使うイグサですが、標準和名では「イ」であり、一番短い標準和名です。葉が退化して細い花茎だけが地上に伸びる独特の姿で、地下茎から出てくるので密集群生...

ヒメイワダレソウ

ヒメイワダレソウ (クマツヅラ科イワダレソウ属)【姫岩垂草】(Phyla nodiflora var. minor南アメリカ原産の園芸植物で、グランドカバーに好んで使われます。葉が多肉的に厚手で先半分だけ鋸歯があります。ちょっと八重咲きの花...

ネズミモチ

ネズミモチ (モクセイ科イボタノキ属)【鼠黐】(Ligustrum japonicum) 別名:タマツバキ関東以西の山野に普通に生える常緑樹ですが、丈夫で葉がしっかりしているので公園などによく植えられています。初夏に4裂した円錐花序をつけ、...
6月

センダン

センダン (センダン科センダン属)【栴檀】(Melia azedarach)「栴檀は双葉より芳し」と言われるセンダンですが、この諺は実際には白檀のことのようです。センダン科は、マホガニーの木などを含む数百種の科ですが、日本に自生するのはセン...
野山の植物

カモガヤ

カモガヤ(イネ科カモガヤ属)【鴨茅】(Dactylis glomerata) 別名:オーチャードグラスヨーロッパから西アジアの原産で、明治時代に牧草として、また斜面などの緑化用として導入され、現在では全国に帰化しています。牧草としては家畜が...
野山の植物

オランダガラシ

オランダガラシ (アブラナ科オランダガラシ属)【和蘭芥子】(Nasturtium officinale) 別名:クレソン料理に使われる「クレソン」です外来生物法で要注意外来生物に指定
野山の植物

チガヤ(フシゲチガヤ)

チガヤ(フシゲチガヤ) (イネ科チガヤ属)【茅萱】(Imperata cylindrica var. koenigii)街から野山までどこにでも見られる雑草の「チガヤ」ですが、別名「フシゲチガヤ」といわれます。茎の節部や葉鞘などに長い毛が生...
野山の植物

チチコグサモドキ

チチコグサモドキ (キク科チチコグサモドキ属)【父子草擬】(Gamochaeta pensylvanica)熱帯アメリカ原産の帰化植物で、道端や空き地に広く生育しています。茎の上部から頂上にかけて穂状花序が段々につき、総苞には綿毛が多く生え...

オオキンケイギク

オオキンケイギク (キク科ハルシャギク属)【大金鶏菊】(Coreopsis lanceolata)北アメリカ原産の多年草で、花がたいへん派手で美しく丈夫で強いということで、以前道路の法面緑化などに使われた植物です。ところが、予想以上に繁殖力...

オキザリス・トリアングラリス

オキザリス・トリアングラリス (カタバミ科カタバミ属)(Oxalis triangularis ssp. papilionacea)ブラジル原産の三角形の葉が特徴のカタバミで、基本種の葉色は緑ですが、パピリオナケア種として流通している紫葉品...
6月

ヒメトキワツユクサ

ヒメトキワツユクサ(ブライダルベール) (ツユクサ科ギバシス属)(Gibasis pellucida)ブライダルベールの名で流通しているメキシコ原産の園芸植物で、一部逸出帰化しているようです。「トキワツユクサ(ノハカタカラクサ)」に似ていま...
野山の植物

スズラン(日本スズラン)

スズラン(日本スズラン) (キジカクシ科スズラン属)【鈴蘭】(Convallaria majalis var. manshurica) 別名:キミカゲソウ(君影草)日本在来のスズランは、北海道で多く見られますが、おおむね中部地方以北の高原な...
6月

スズラン(ドイツスズラン)

スズラン(ドイツスズラン) (キジカクシ科スズラン属)【鈴蘭】(Convallaria majalis var. majalis)とても可愛いので人気の高い花ですが、園芸に流通するほとんどはヨーロッパ原産の「ドイツスズラン」で、最盛期には花...
6月

スギナ(ツクシ)

スギナ (シダ植物トクサ科トクサ属)【杉菜】(Equisetum arvense) ツクシ【土筆】身近な春の風物詩である「ツクシ」です。シダ植物には、光合成を行なう栄養葉と胞子をつける胞子葉とが分かれるものが多いですが、スギナほどにまるで別...

ウラジロチチコグサ

ウラジロチチコグサ (キク科チチコグサモドキ属)【裏白父子草】(Gamochaeta coarctata)南アメリカ原産で、関東以西の市街地から道端、公園、植え込みなどにに広く侵入している帰化植物。平たく広げたロゼットは踏みつけに強く、土の...
3月

ノボロギク

ノボロギク (キク科キオン属)【野襤褸菊】(Senecio vulgaris)世界中に分布し、日本には明治初期にヨーロッパから侵入・帰化し、北海道から沖縄まで全国に分布する雑草です。路傍や畑、荒れ地などに株立ちで生え、中空の茎は多く分岐して...

フキ

フキ (キク科フキ属)【蕗】(Petasites japonicus)いわゆる「フキノトウ」のフキです。早春の風物詩であり、山菜の代表のようなものですが根茎は有毒であり、フキノトウの可食部にも灰汁抜きをしないと有毒アルカロイドを含みます。雌...
野山の植物

アリマウマノスズクサ

アリマウマノスズクサ (ウマノスズクサ科ウマノスズクサ属)【有馬馬の鈴草】(Aristolochia shimadae)「オオバウマノスズクサ」の仲間で、六甲山周辺と九州北部、及び宮古島、先島諸島と隔離分布しています。奄美、沖縄本島周辺には...