シデシャジン (キキョウ科シデシャジン属)【四手沙参】
(Asyneuma japonicum)
花弁が極端に細長く捻じれてもいるので、花序がごちゃごちゃして一見どのような形か判りにくい花です。
個々の花はカモメヅルをうんと引き伸ばしたような5裂花弁が平たく開いた形で、とてもキキョウの仲間とは思えません。
しかし5弁花のように見えても元は合着した筒状のようで、萼片も細い糸状で反り返っています。
また、花柱は前に長く突き出て雌性期の雌しべは先端が3裂しています。
葉にはやや乱れた大きな鋸歯があり、鋸歯の先端に小さな白点があります。
本州・九州の山中の湿った林下に点々と分布するようですが、個体数が少なく見られる機会は少ないようです。
シデシャジン属は日本では一属一種となっています。
各地で絶滅危惧指定されており、神奈川県では絶滅とされています。