ナガバギシギシ (タデ科ギシギシ属)【長葉羊蹄】
(Rumex crispus)
ギシギシの仲間は在来種の「ギシギシ」以外に、似て非なる帰化種がいろいろあって判りづらい種類です。
そもそも、地味だしどうでもいいい雑草のトップクラスかもしれませんが、空き地や草原で1m以上にも立ち、緑の独特の花序をつけるので目立つことは目立ちます。
一番ざっと見分ける方法は、この仲間独特の内花被片の翼と瘤体の形状を見ることと、葉の形状と付き方です。
ナガバギシギシは内花被片に若干の網状模様があり縁がほとんど鋸歯の無い全縁状となっています。
また、下方の葉は長く波打ち、付け根は楔形で葉柄があります。
在来の「ギシギシ」は似ていますが内花被片の縁に鋸歯が目立ちます。
また、帰化種の「エゾノギシギシ」の内花被片には棘のような長い鋸歯があります。
ただし、これらのギシギシ類はそれぞれ交雑種をつくるので、組み合わせによっていろいろな中間形が生じます。
その場合も、内花被片の形状はかなり同定基準になるようです。