シャジクソウ (マメ科シャジクソウ属)【車軸草】
(Trifolium lupinaster)
シャジクソウ属というのはマメ科のツメクサの仲間で、お馴染みの「シロツメクサ」「アカツメクサ」「コメツブツメクサ」などの身近な雑草ですが、それらはみな外来の帰化植物で、日本在来種はこの「シャジクソウ」だけです。
それらの外来種が全国どこにでも蔓延っているのに比べ、このシャジクソウは北海道、宮城県、群馬県、長野県だけという偏在した分布となっています。
しかも本州ではほとんど浅間山地周辺と美ヶ原高原にしかなく、東北地方では宮城県の2つの島の海岸だけに分布という妙な隔離分布となっています。
5枚の葉が輪生状に(実際には輪生ではない)つくので車軸の名前になったようです。
花はいかにもマメ科の花ですが、花序は「アカツメクサ」や「ゲンゲ」をまばらにしたような感じです。
山中にあっては、たいへん目立つ濃ピンクの綺麗な色合いです。
宮城県では絶滅危惧Ⅰ類