野山の植物

ゼンマイ

ゼンマイ (シダ植物ゼンマイ科)【薇】(学名 Osmunda japonica)ワラビと並んで春の山菜として有名なあのゼンマイです。羊歯らしくない普通の草のような姿で、山菜のゼンマイと結びつかない人も多いことでしょう。この丸葉の姿は栄養葉で...
12月

フモトシダ

フモトシダ (シダ植物コバノイシカグマ科)【麓羊歯】(Microlepia marginata)林下の日陰でもやや乾いたところに生える中型の羊歯です。葉も茎も細かく柔らかい毛っぽく、ビロード的な手触りがあります。羽片の付け根の耳片が前に突き...
野山の植物

マメヅタ

マメヅタ (シダ植物ウラボシ科)【豆蔦】 (Lemmaphyllum microphyllum) これほど羊歯らしくない羊歯もないかと思われる着生シダの仲間です。大木の幹や苔むした岩、場合によってはコンクリートの法面などにも蔦のように茎を這...
3月

タチシノブ

タチシノブ | 山川草木図譜タチシノブ (シダ植物ホウライシダ科)【立忍】
野山の植物

リョウメンシダ

リョウメンシダ (シダ植物オシダ科)【両面羊歯】(Arachniodes standishii)わりあい大きくなる羊歯なのですが、その割に3-4回羽状複葉と細かく切れ込んでいるので、よけい細かく見えます。色も黄緑っぽい明るい色で葉質も厚手で...
6月

ミサキカグマ

ミサキカグマ (シダ植物オシダ科)(Dryopteris chinensis)いかにも普通の羊歯という姿のシダで、林内や路傍の斜面によく見られます。最下羽片の一番下の第一小羽片が大きく飛び出すため、全体の形が長五角形のようになるのが特徴です...
6月

トラノオシダ

トラノオシダ (シダ植物チャセンシダ科)【虎の尾羊歯】(学名 Asplenium incisum Thunb.)全国の日当たり風通しのよい崖や岩場に生える小型の羊歯で、わりあい乾いたところが好きなようです。葉が薄く柔らかで爽やかな感じの羊歯...
3月

ノキシノブ

ノキシノブ (ウラボシ科ノキシノブ属)【軒忍】(Lepisorus thunbergianus)その名の通り、古い茅葺屋根の軒下によく見られた着生シダです。普通は全国の低山の樹木や岩上に生えますが、里山、街中などにも公園の樹や庭石、古い石碑...
12月

ゴンズイ

ゴンズイ (ミツバウツギ科ミツバウツギ属)【権萃】(Euscaphis japonica)「ゴンズイ」とい奇妙な名は諸説ありますが、魚の「ゴンズイ」から来ているといわれます。魚の「ゴンズイ」は、毒針があるせいもあって一般に漁業や釣りの対象に...
野山の植物

オオバノイノモトソウ

オオバノイノモトソウ (シダ植物イノモトソウ科)(Pteris cretica)「イノモトソウ」に似ていますがより大型で葉の幅が広く、中軸に翼が無いのが最大の違いです。胞子葉が一段高く生え、これは別もののように細長いのでイノモトソウと紛らわ...
9月

タムラソウ

タムラソウ (キク科タムラソウ属)【田村草】(Serratula coronata var. insularis)アザミにそっくりですが、アザミ属ではなく、一種だけの独自のタムラソウ属。葉にトゲが無いのが特徴で、下の方の葉は羽状になっていま...
野山の植物

コバノヒノキシダ

コバノヒノキシダ (シダ植物チャセンシダ科)【小葉の檜羊歯】(Asplenium sarelii)野山の岩場や石垣に生えるシダです。「シノブ」にも似た細かい切れ込みの葉が特徴的で、茎の中軸は平たく中心が凸型なので3本線のように見えます。こう...
3月

ヒメノキシノブ

ヒメノキシノブ (シダ植物ウラボシ科ノキシノブ属)【姫軒忍】(Lepisorus onoei)樹幹や岩上の苔むしたようなところに生える着生シダです。全国に普通にありますが、「ノキシノブ」よりも小さく先が円く、より山地性となります。ソーラス(...

ガマズミ

ガマズミ (レンプクソウ科ガマズミ属)(学名:Viburnum dilatatum)春の野山が初夏の装いに変わってくるころ、たくさんの白い花で賑わわせてくれます。仲間に「ミヤマガマズミ」「コバノガマズミ」があり、かなり紛らわしいですが、ガマ...
6月

アオギリ

アオギリ (APG:アオイ科アオギリ属)(旧アオギリ科)【青桐、梧桐】(Firmiana simplex)緑の樹皮が独特で、掌状の葉も特徴的です。また、面白いのは秋に生る実で、まるで葉の縁に豆がくっついたような形で種を飛ばす仕組みになってい...
野山の植物

カシワバハグマ

カシワバハグマ (キク科コウヤボウキ属)【柏葉白熊】(学名:Pertya robusta)いろいろある「ハグマ」と呼ばれる中でも、「カシワ」の葉に例えられる葉がかなり大型な種類です。他の「オクモミジハグマ」や「キッコウハグマ」などはモミジハ...
7月

ヤマトシジミ

ヤマトシジミ (シジミチョウ科)【大和小灰蝶】(学名 Pseudozizeeria maha)およそ、人里でどこでも見られる普遍的な蝶ですが、幼虫の食草がカタバミで、道端や空き地などどこにでもあるというのが強みですね。蝶の幼虫というのは食草...
8月

アオスジアゲハ

アオスジアゲハ (アゲハチョウ科)(学名: Graphium sarpedon)この蝶は関東以南では全く珍しくないのですが、あまり蝶に興味のない人がとても珍しがることがよくあります。多分、花壇とかをひらひら舞っていることは少なく、木の高いと...
3月

ウバユリ

ウバユリ (ユリ科ウバユリ属)【姥百合】(Cardiocrinum cordatum)ユリの仲間には違いないのですが、なんとも地味な花ではあります。ユリとは思えない丸い大きな葉を付けますが、開花期には枯れ落ちてくることが多いので、歯(葉)が...
野山の植物

クワガタソウ

クワガタソウ (APG:オオバコ科クワガタソウ属)(ゴマノハグサ科)【鍬形草】(Veronica miqueliana)あまり目立たない小さな花ですが、なかなか綺麗な花です。独特の葉序なので、見分けはつけやすい植物です。もっと高い山地には、...

ツバメオモト

ツバメオモト (ユリ科ツバメオモト属)【燕万年青】(Clintonia udensis)「オモト(万年青)」のような青々とした美しい葉が眼を引く、初夏の山野草として人気の高い花です。とても清楚な雰囲気の純白色の花は、いかにもユリ科の形状で、...
6月

オオヤマフスマ

オオヤマフスマ (ナデシコ科オオヤマフスマ属)【大山衾】(Moehringia lateriflora)全国の山地から亜高山帯に多く生育し、林縁や日当たりのよい草地に生えます。ハコベの仲間に似ていますが、萼片が短いのが特徴です。長楕円形の葉...
6月

サワギク

サワギク (キク科サワギク属)【沢菊】(Nemosenecio nikoensis)沢沿いや湿地の、やや薄暗いところに咲く小型のキクです。ほの暗いところに、鮮やかな黄色が浮かび上がるように映えます。葉の切れ込みが深く整っているので涼やかな感...
野山の植物

ヒメウツギ

ヒメウツギ (アジサイ科ウツギ属)【姫空木】(Deutzia gracilis)関東地方以西の山地の日当たりのよいところに生育し、枝先に多数の白い花をつける日本固有種です。株が小柄で枝葉の感じも綺麗で、純白の沢山の花をつけるので庭木として好...
野山の植物

サワフタギ

サワフタギ (ハイノキ科ハイノキ属)【沢蓋木】(Symplocos chinensis)ハイノキ属ということで、「ハイノキ」の花によく似ています。山地の沢や湿地、水辺に生え、名前のように細い沢にフタをするように流れの上に茂ります。秋には綺麗...
3月

コバイモ

コバイモ (ユリ科)【小貝母】(学名:Fritillaria japonica)山野草マニアに人気のある花で、「スプリング・エフェメラル」のひとつです。主に関西方面に分布するものですが、地域による変種が多く、写真のものは植栽なので品種は判り...
3月

クサボケ

クサボケ (バラ科ボケ属)【草木瓜】(Chaenomeles japonicae)日本在来種のボケです。日当たりのよい里山に春を告げる花ですね。「クサ」という名ながら、小さくても低木です。もっと大きな木のほうの「ボケ」は、中国伝来の古い帰化...
7月

クリ

クリ (ブナ科クリ属)【栗】(学名: Castanea crenata)山野に自生する原種は、シバグリ(柴栗)またはヤマグリ(山栗)と呼ばれます。畑で実を採るものはもちろん栽培品種ですが、多摩地方にはあちこちに栗林が残っています。独特の匂い...
3月

ジャノヒゲ

ジャノヒゲ (APG:キジカクシ科ジャノヒゲ属)(ユリ科)【蛇の髭】(Ophiopogon japonicus) 別名:リュウノヒゲ庭や公園によく植えられる、あのジャノヒゲです。園芸用のものかと思っていましたが、里山の林床でも意外と普通に生...
野山の植物

トキワハゼ

トキワハゼ (サギゴケ科サギゴケ属)(ゴマノハグサ科)【常磐爆】(Mazus pumilus)とても綺麗で洒落た造形ですが、何せ小さいのであまり普通の人の眼をひきません。たいへんよく似た花に「ムラサキサギゴケ」がありますが、実物は草と花の大...
7月

オオナルコユリ

オオナルコユリ (クサスギカズラ科アマドコロ属)(ユリ科)【大鳴子百合】(Polygonatum macranthum)全体の大きさとしては、大きめの「ナルコユリ」とあまり変わらないようですが、葉が大きく幅広で脈が目立ちます。花数はむしろ少...

クリンソウ

クリンソウ (サクラソウ科サクラソウ属)【九輪草】(学名 Primula japonica)プリムラの属名があらわすように、「サクラソウ」の仲間で、鮮やかな紅色の花を数段に連ねて咲く、日本特産種です。深い山地の湿地や水辺に多く、大きな群落を...
野山の植物

ヤマアジサイ

ヤマアジサイ (アジサイ科アジサイ属)【山紫陽花】(Hydrangea serrata)「ガクアジサイ」よりも少し小型で華奢な紫陽花で、ガクアジサイの本来の自生地が海岸なのに対して、山間の沢沿いや湿潤な地に広く自生する種類です。ガクアジサイ...
6月

シモツケ

シモツケ (バラ科シモツケ属)【下野】(Spiraea japonica)コデマリなどの仲間で、山の日当たりのよいところに茂っています。下野の国で最初に見つかったことから名付けられたそうですが、日本全国に分布します。高山性の同属に、「イワシ...
野山の植物

アカツメクサ

アカツメクサ (マメ科シャジクソウ属)【紫詰草】(Trifolium pratense) 別名:ムラサキツメクサ、レッドクローバーおなじみの、ヨーロッパ原産の牧草ですが、明治時代以降に帰化して日本全国の普通の野の花となっています。「シロツメ...
6月

ガクアジサイ

ガクアジサイ (アジサイ科アジサイ属)【額紫陽花】(Hydrangea macrophylla f. normalis)いわゆる「アジサイ」の原種で、「額」の名のように花序の周辺部を「装飾花」が取り囲む形です。もともとの原種は、関東南岸から...
6月

ツクバネソウ

ツクバネソウ (シュロソウ科ツクバネソウ属)(ユリ科)【衝羽根草】(Paris tetraphylla)輪生する4枚葉が特徴的な、全国の山地に生える野草です。8本の雄しべがいきなり萼から突き出たような、およそ花らしくない特異な花を咲かせます...
野山の植物

ウワミズザクラ

ウワミズザクラ (バラ科ウワミズザクラ属)【上溝桜】(Padus grayana)まるで「ブラシの木」のような特異な花序ですが、れっきとした日本の桜の仲間です。同属の「イヌザクラ」とよく似ていますが、ウワミズザクラでは花茎に葉がついているの...
野山の植物

キショウブ

キショウブ (アヤメ科アヤメ属)【黄菖蒲】(Iris pseudacorus)この花は、何故か「カキツバタ」の黄花だと思っている人が多いようですが、「カキツバタ」でも「ハナショウブ」でもなく、ヨーロッパ原産の固有種です。キショウブは明治頃か...
野山の植物

アヤメ

アヤメ (アヤメ科アヤメ属)【綾目】【文目】(Iris sanguinea)アヤメは、「ハナショウブ」、「カキツバタ」と常に混同されがちですが、ハナショウブ、カキツバタが湿地性なのに対して陸生で、湿地にも咲きますが野山の草原状のところに多く...