野山の植物

9月

クサボタン

クサボタン (キンポウゲ科センニンソウ属)【草牡丹】(Clematis stans)「クレマチス」属の名をもつ「センニンソウ」の仲間ですが、他の仲間と違い蔓ではなく直立するやや大型の草です。秋に咲く淡紫色の花は、一見筒状の合弁花のようですが...
野山の植物

カラムシ

カラムシ (イラクサ科カラムシ属)【苧】(Boehmeria nivea var. nipononivea)全国の林下や林縁の湿ったところに生え、人里周辺の低山や里山に多い多年草です。数千年前の古代より茎の皮を繊維用に使うため栽培されてきた...
野山の植物

タイワンツクバネウツギ

タイワンツクバネウツギ (スイカズラ科ツクバネウツギ属)【台湾衝羽根空木】(Abelia chinensis var. ionandra)日本では奄美大島、沖縄本島、石垣島の海岸や山地の岩地に稀に生育する希少種で、「ツクバネウツギ」や「アベ...
9月

イノコヅチ(ヒカゲイノコヅチ)

イノコヅチ(ヒカゲイノコヅチ) (ヒユ科イノコヅチ属)【日陰猪子槌】(Achyranthes bidentata var. japonica)いわゆる広義の「イノコヅチ」は、主にこの「ヒカゲイノコヅチ」と「ヒナタイノコヅチ」の2変種を含んで...
野山の植物

サンカクイ

サンカクイ (カヤツリグサ科フトイ属)【三角藺】(Schoenoplectus triqueter)全国の低地の沼や湿地、川岸などに生える「イグサ」の仲間。名の通り茎の断面が三角形で、地下茎が横に伸びて群生することが多いようです。花序は短い...
野山の植物

ミヤマフユイチゴ

ミヤマフユイチゴ (バラ科キイチゴ属)【深山冬苺】(Rubus hakonensis)「フユイチゴ」とよく似ていますが、やや山地性のようで茎の毛は少なく、葉はやや細長くごく浅いく3~5裂となります。葉先は尖り、葉の細かい鋸歯は先端が刺状にな...
野山の植物

アブラガヤ

アブラガヤ (カヤツリグサ科アブラガヤ属)【油茅】(Scirpus wichurae)北海道から九州に分布する日本固有種で、低地から山地まで湿地や湿原に普通に見られます。高さ1mほどになり、分岐しながら垂れ下がる小穂が綺麗な茶褐色となり、わ...
野山の植物

ノササゲ

ノササゲ (マメ科ノササゲ属)【野大角豆】(Dumasia truncata) 別名:キツネササゲ本州から九州の低山や山地の林縁に生えるマメ科の蔓植物です。淡黄色の花が下向きに並んで咲き、うす黄緑とのツートンカラーに見えますが黄緑色の部分は...
野山の植物

ナガホノナツノハナワラビ

ナガホノナツノハナワラビ (シダ植物ハナヤスリ科ハナワラビ属)【長穂の夏の花蕨】(Botrychium strictum)春に芽吹き、夏に穂をつける夏緑性のシダ植物で、「ナツノハナワラビ」によく似ていますが、小羽片の切れ込みが少なく、その付...
野山の植物

コヤブタバコ

コヤブタバコ (キク科ガンクビソウ属)【小薮煙草】(Carpesium cernuum)「ガンクビソウ」に似ていますが、花がすぼまらず、やや大きめで黄色くありません。また、「オオガンクビソウ」より小さく、「サジガンクビソウ」より茎の分岐が多...
9月

ニシキソウ

ニシキソウ (トウダイグサ科トウダイグサ属)【錦草】(Euphorbia humifusa)全国の路傍や空き地、畑などに生える雑草で、同様に生える「コニシキソウ」と混同されることも多いですがこちらは在来種です。コニシキソウなど帰化種に押され...
野山の植物

ノッポロガンクビソウ

ノッポロガンクビソウ (キク科ガンクビソウ属)【野幌雁首草】(Carpesium divaricatum var. matsuei)「ガンクビソウ」の変種で、低山から山地の湿った林内に咲きます。北海道の野幌で見つかったのが名の由来ですが、本...
野山の植物

ザクロソウ

ザクロソウ (ザクロソウ科ザクロソウ属)【石榴草】(Trigastrotheca stricta)全国の道端や畑の縁などに生える雑草で、地面に半ば這うように斜上します。茎はよく分岐して、分岐点から偽輪生の葉が3-5枚出ます。花は集散花序で細...
野山の植物

イヌアワ

イヌアワ (イネ科エノコログサ属)【犬粟】(Setaria chondrachne)「エノコログサ」の仲間とのことですが、全く違う個性的な花序で、すっきりスリムに直立する茎に塔状の花序をつけます。個々の小穂はよく見るとエノコログサに似ていて...
野山の植物

サワオトギリ

サワオトギリ (オトギリソウ科オトギリソウ属)【沢弟切】(Hypericum pseudopetiolatum)全国的に分布し、里山から亜高山までの沢沿いや湿地に生える小型のオトギリソウです。サイズ感としては「アゼオトギリ」などと似た感じで...
野山の植物

コヒルガオ

コヒルガオ (ヒルガオ科ヒルガオ属)【小昼顔】(Calystegia hederacea)「ヒルガオ」よりやや小型で、同じような時期に同じような花を咲かせる同属の在来種です。ぱっと目にはヒルガオと区別がつきませんが、葉の形が基部が横に張り出...
6月

タガネソウ

タガネソウ  (カヤツリグサ科スゲ属)【鏨草】(Carex siderosticta)一般におよそ目立たずどうでもいい「草」としか言いようがないような草ですが、スゲ類としては珍しく幅広で薄手の葉をもつので、植物に興味のある人はいったい何の葉...
野山の植物

クサコアカソ

クサコアカソ (イラクサ科カラムシ属)【草小赤麻】(Boehmeria gracilis) 別名:マルバアカソ「アカソ」の仲間で葉の先が一本細く伸びる点で「コアカソ」に似ていますが、コアカソの葉の基部はくさび形となり全体が菱形となります。ま...
野山の植物

ツルラン

ツルラン (ラン科エビネ属)【鶴蘭】(Calanthe triplicata)沖縄や奄美など南方の照葉樹林下で夏に咲く「エビネ」の仲間です。エビネによく似た幅広の葉が茂った中から高く花茎を立ち上げ、エビネ型でさらに複雑な白い花を咲かせます。...
野山の植物

イヌホタルイ

イヌホタルイ (カヤツリグサ科ホソガタホタルイ属)【犬蛍藺】(Schoenoplectiella juncoides)全国の平地から低山地の湿地や休耕田などに普通に見られる水田雑草。茎の先に数個の小穂をつけ、その先にそのままの形の苞葉が伸び...
野山の植物

ヌマゼリ

ヌマゼリ (セリ科ムカゴニンジン属)【沼芹】(Sium suave var. nipponicum) 別名:サワゼリ全国の低地の湿地や沼の水辺に生育するセリで、葉はあまりセリ類らしくない奇数羽状複葉になり、細かいが鋭い鋸歯があります。先端に...
野山の植物

イチョウウキゴケ

イチョウウキゴケ (苔類ウキゴケ科イチョウウキゴケ属)【銀杏浮苔】(Ricciocarpos natans)日本で唯一の浮遊性のコケとして知られ、全国の水田などに生育します。イチョウの葉のような扇形のユニットを単位として増え、半円形や円形に...
9月

イガホオズキ

イガホオズキ (ナス科イガホオズキ属)【毬鬼灯】(Physaliastrum echinatum)低山の林縁で小さな緑白色~クリーム色の花を疎らに咲かせる、あまり目立たない地味な植物です。大きめの葉は光沢がなく、先端が尾状に伸びます。釣鐘型...
野山の植物

ホドイモ

ホドイモ (マメ科ホドイモ属)(Apios fortunei)マメ科のつる植物で、全国の林内に分布し他の木に巻き付き、2-3mにまで巻き上がります。3-5枚の羽状複葉の葉が特徴的です。葉の付け根に丸い托葉があり、そこからひょろひょろした花序...
野山の植物

ヒルガオ

ヒルガオ (ヒルガオ科ヒルガオ属)【昼顔】(Calystegia pubescens)夏の道端や空き地に涼しげな花を咲かせる季節の在来種ですが、地下茎と蔓で空き地やフェンスに増殖するのでもっぱら雑草としてしか見られないきらいがありますね。「...
6月

ハリギリ

ハリギリ (ウコギ科ハリギリ属)【針桐】(Kalopanax septemlobus)「桐」の名がついていますが、ウコギ科で、「タラノキ」や「ヤツデ」などの仲間です。日本全国に分布する落葉広葉樹で、とくに北海道に多いようです。最大30m近い...
野山の植物

ミヤコアオイ

ミヤコアオイ (ウマノスズクサ科カンアオイ属)【都葵】(Asarum asperum)  ミヤコカンアオイ近畿、中国、四国に分布し、近畿圏では一番普通に見られるカンアオイ類のようです。ちょうど、関東圏での「カントウカンアオイ」のようなもので...
園芸植物

シチダンカ

シチダンカ (アジサイ科アジサイ属)【七段花】(Hydrangea serrata var. serrata f. prolifera)「ヤマアジサイ」の変種で、六甲山の特産種として江戸時代に栽培され、シーボルトによって記載されていましたが...

ニシキギ

ニシキギ (ニシキギ科ニシキギ属)【錦木】(Euonymus alatus)全国の野山に自生する低木で、「錦」の名のように紅葉が見事です。枝に細長い板状のコルク質の翼が出るのが最大の特徴で、これが出ないタイプが「コマユミ」です。細長い柄の先...
野山の植物

ヤマアマドコロ

ヤマアマドコロ (クサスギカズラ科アマドコロ属)(キジカクシ科)【山甘野老】(Polygonatum odoratum var. thunbergii)「アマドコロ」の変種で、より大型で壮健な種類です。北海道や北日本に分布する「オオアマドコ...
野山の植物

キリ

キリ (キリ科キリ属)(旧ゴマノハグサ科)【桐】(Paulownia tomentosa)下駄や箪笥でお馴染みの木材である「桐」ですが、その原産地は中国らしいものの不明とのことです。弥生時代の遺跡からも見つかっているようで、それだけ昔から日...
野山の植物

エキサイゼリ

エキサイゼリ (セリ科エキサイゼリ属)【益斎芹】(Apodicarpum ikenoi)「芹」とはいっても、属レベルで日本固有の植物で、主に関東平野と濃尾平野の氾濫原の湿地にのみ分布する希少種です。セリ科の仲間には「シシウド」や「ハナウド」...

シロバナツクバキンモンソウ

シロバナツクバキンモンソウ (シソ科キランソウ属)【白花筑波金紋草】(Ajuga yesoensis var. tsukubana)「ツクバキンモンソウ」の白花ですが、そもそも関東で見るツクバキンモンソウはどれも殆ど白花に近いごく薄い青紫で...

エゾムラサキ

エゾムラサキ (ムラサキ科ワスレナグサ属)【蝦夷紫】(Myosotis sylvatica) 別名:ミヤマワスレナグサ日本で唯一のワスレナグサ属の在来自生種です。北海道と本州中部に分布し、広義のワスレナグサとして園芸流通もしています。「ワス...

オランダミミナグサ

オランダミミナグサ (ナデシコ科ミミナグサ属)(Cerastium glomeratum) 別名:アオミミナグサヨーロッパ原産の帰化植物で、道端や畑や空き地に普通に分布し、在来種の「ミミナグサ」を圧倒しています。花弁の先端が割れた白い花は「...
野山の植物

センカクツツジ

センカクツツジ (ツツジ科ツツジ属)【尖閣躑躅】(Rhododendron eriocarpum var. tawadae)尖閣諸島の釣魚島の岩場に生育する固有種で、南西諸島に分布する「マルバサツキ」の変種とされています。明治時代から戦前ま...
野山の植物

トウサワトラノオ

トウサワトラノオ (サクラソウ科オカトラノオ属)【唐沢虎の尾】(Lysimachia candida)サクラソウ科の「トラノオ」の仲間は、最もメジャーな「オカトラノオ」をはじめ「ヌマトラノオ」「ノジトラノオ」などいろいろ有りますが最もマイナ...
野山の植物

タヌキラン

タヌキラン (カヤツリグサ科スゲ属)【狸蘭】(Carex podogyna)妙な名前の草ですが「ラン」ではありません。山地の湿った斜面や岩場に生育するスゲ類の多年草です。茎先につける小穂の上部先端のものは雄性で、その下に細い柄で2-3個ぶら...

チドリノキ

チドリノキ (ムクロジ科カエデ属)【千鳥の木】(Acer carpinifolium)まるで「イヌシデ」や「アカシデ」などのシデ類そっくりの葉をもつ、カエデ属の異端児です。雌雄異株で春から初夏に花序が吊り下がります。雄花序は花が15個内外つ...
すみれ

コボトケスミレ

コボトケスミレ (スミレ科スミレ属)【小仏菫】(Viola phalacrocarpa f. chionantha)高尾山の小仏峠で発見されたので「コボトケスミレ」の名ですが、「アカネスミレ」の白花品種のことです。些細な変異にいちいち別名を...