ニセカントウタンポポ(仮称) (キク科タンポポ属)
(Taraxacum sp.)学名未確定 別名:カントウモドキ(仮称)
タンポポの日本在来種と「セイヨウタンポポ」などの外来種、または外来種由来の雑種の見分け方として、総苞片がまとまっているか反り返っているか、というのが一般に言われている半ば常識です。
ところが、ここ20年くらいの間に総苞片が反曲しないけれども既存の在来種とは違うようだ、という謎のタンポポが関東地方中心に見られています。
開花期も在来の「カントウタンポポ」などと同じく春先のみということで、在来種ベースの何らかの雑種なのか、はたまた新手の外来種なのか、3倍体雑種という見方が強いようですが、今のところ確実なことは判っていないようです。
一目見て判る特徴は、総苞片全体が異様に黒っぽいこと。
咲いた花に隠れてよく見えないと見過ごしてしまいますが、特に蕾の状態では黒さが際立ちます。
カントウタンポポに似ているとはいっても、角状突起はあまり無いようです。
仮称名を提唱した方による特徴は下記の通り。
(仮称)ニセカントウタンポポの特徴としては以下のもので、
◆外総苞片は従来のニホンタンポポ同様上向きに密着するか、
たまにわずかに開出する。
◆外総苞片の幅は広く黒緑色
◆外総苞片:内総苞片はおおむね1:2(カントウタンポポと同じ)
◆花粉はない。
◆花期は一季性(3-5月)
◆花弁の裏の縞模様は赤みを帯びる。
花粉が存在しない、ということはやはり不稔性の雑種である可能性が高いのでしょうか?