ギンラン (ラン科キンラン属)【銀蘭】
(Cephalanthera erecta)
「キンラン」と並んで、里山の身近な野生ランです。
キンランと基本的に同様の環境下に、同じような感じで生育するようです。
キンランに比べると最大20-30cmぐらいとかなり小型であまり目立たず、花や全体がシャープな感じ。
また、キンランよりはやや寒冷地性の分布のようです。
葉の枚数は3-5枚どまりのものが多いようです。
とくに小型の個体だと、ぱっと見に「スズラン」のような印象がします。
花は大きく開くことは少なく、いつまでも蕾のような感じです。
個々の花には小さく突き出た「距」があります。
似て非なる種類に、より大型の「ササバギンラン」や、酷似する「クゲヌマラン」があります。
さらに稀な類似種として「ユウシュンラン」というものもあります。
また、特殊なものとして、下唇弁が無い「ヤビツギンラン」という品種があります。
東京都:絶滅危惧ⅠA類(CR)
他38府県で絶滅危惧指定
夏には、花のあった部分が実になります。
「ギンラン」だと、花序の下にひげのような小さな苞葉があります。
「ササバギンラン」だと、これが花序を越える高さの葉になります。