タマサンゴ (ナス科ナス属)【玉珊瑚】
(Solanum pseudocapsicum) 別名:フユサンゴ
とある畑の脇にミニトマトを思わせる綺麗な実が生っていました。
調べてみると「タマサンゴ」という園芸植物。
実を観賞するために明治時代に導入された南米原産の植物で、現在は一部で野生化している模様。
南方系の植物で耐寒性がないので、野生ではそれほど増えているわけではないようです。
果実がとても綺麗で美味しそうでもありますが、神経毒物質のソラニンを含むため食べられません。
ソラニンといえば、同属のジャガイモの芽や、同じく同属の「イヌホオズキ」などにも含まれます。
考えてみれば、ナス科の植物というのはナスを始めジャガイモやトマト、トウガラシなど有用な野菜が多い代わりに「ハシリドコロ」や「ワルナスビ」「チョウセンアサガオ」など非常に多くが毒草です。
現在のようにポピュラーな安全な野菜が確立するまで、長い歴史の中でたいへん多くの経験値や品種改良が積み重ねられてきたのでしょうね。