ハシリドコロ (ナス科ハシリドコロ属)【走野老】
(Scopolia japonica)
春の山野の風物詩であると同時に、有名な毒草でもあります。
「チョウセンアサガオ」などと同様、典型的なナス科のアルカロイド毒含有植物。
食べると錯乱状態となり走り回るという恐るべき名前をつけられています。
早春にフキノトウと間違えて山菜として食べてしまう事故が多いようで、死亡してしまう例もあるそうです。
アトロピンやスコポラミンといった副交換神経毒成分により、逆に薬草としても昔から有名です。
釣鐘状の花は暗紫色になり、春の山の彩りとなりますが、夏には地上部は枯れて無くなってしまうそうです。
つまり「スプリングエフェメラル」の一種なのですが、その悪名からかそう呼ばれることは少ない気がします。