フウラン (ラン科フウラン属)【風蘭】
(Vanda falcata)または(Neofinetia falcata)
着生ランの一種で、純白のたいへん美しい特徴的な花を咲かせます。
関東以西の太平洋岸、中国、四国、九州、沖縄に分布する希少種。
反面、乾燥に強い特性があるので、市街地や寺社林、山間部の庭園などで自生が見られることも多いようです。
現在では無菌培養で増殖可能となっているので、園芸種として多く見られます。
人工的な感じさえする純白の花は、茎から高く突き出て見栄えがし、たいへん細長い距が特徴的です。
夜間になると高い香りが漂うとのことで、夜行性のスズメガ類を花粉媒介者としているようです。
葉は厚手で硬い剣型でがっしりしています。
蘭の園芸種開発に交配母種としても使われているようです。
環境省カテゴリ:絶滅危惧Ⅱ類(VU)
広くNeofinetia属として知られていますが、DNA解析によってVanda属とされるようです。