ツルドクダミ (タデ科ソバカズラ属)【蔓毒矯】
(Fallopia multiflora)
中国原産のつる性植物で、塊根は「カシュウ(何首烏)」という名の生薬として利用される薬草です。
日本には徳川吉宗の時代、1720年頃に薬用目的で輸入・栽培されましたが、現在では全国に雑草化して広く帰化しています。
葉の形が「ドクダミ」に少し似ていることから名前がつけられましたが、両者に類縁関係はなく、タデ科に属し「イタドリ」に近い仲間です。
日当たりが良く、湿度が保たれる環境を好み、蔓を盛んに伸ばして成長します。
市街地でもフェンスや電柱などに絡みつき、繁茂する様子が見られます。
夏から秋にかけて、黄白色で直径2〜3mmほどの小さな花を多数咲かせます。
花序は「イタドリ」を疎らに引き伸ばしたような形で、花被は5裂し、8本の雄しべが突き出すのが特徴です。
薬草としての効能も認められており、日本薬局方にも記載されています。
現在でも栄養ドリンクや育毛剤などの原料として利用されているようです。






