キタダケソウ (キンポウゲ科キタダケソウ属)【北岳草】
(Callianthemum hondoense)
南アルプスの北岳山頂付近(標高2,750メートル以上)に自生している、日本固有の高山植物です。
氷河期の遺存種とされ、ほぼ北岳山頂部南東斜面の石灰岩地帯だけに生育する希少種で、盗掘の被害が深刻だったこともあり国内希少野生動植物種に登録されています。
雪解け後の岩礫地に群生し、梅雨明け前の6月下旬から7月上旬にかけて透明感のある白い花を咲かせます。
遠目には同時期に咲く「ハクサンイチゲ」に似ていますが、6〜8枚の花弁の先端にはくぼみがあり、特徴的な葉には毛がありません。
同属には同じく氷河期遺存種の「ヒダカソウ」、「キリギシソウ」があり、これらはどれも特定山岳の特産種で絶滅危惧種です。
環境省カテゴリ:絶滅危惧Ⅱ類 (VU)
山梨県:絶滅危惧種ⅠB類 (EN)
特定第一種国内希少野生動植物種指定










