オトメエンゴサク(エゾエンゴサク本州型) (ケシ科キケマン属)【乙女延胡索】
(Corydalis fukuharae)
長年にわたり、北海道の「エゾエンゴサク」と本州に分布するものは同種とみなされてきましたが、2009年に実は別種であるというということが判明し、新たに「オトメエンゴサク」の和名がつけられました。
北海道の「エゾエンゴサク」とともに学名も新たになりました。
図鑑表記や植物園の表示なども、まだ慣れ親しんだ「エゾエンゴサク」を使用している場合が多いですが、本州自生のものは全て「オトメエンゴサク」となります。
本州の中部地方以北に分布し、湿気のある林内や林縁に生育します。
基本、青紫色の花が多いですが、赤紫や紺色っぽいもの、白っぽいものやツートンカラー的なものなど変異が多様で、葉の形も変異が多いようです。
花柄の基部の苞は「ジロボウエンゴサク」同様に長楕円形で全縁なので、切れ込みのある「ヤマエンゴサク」との区別点となります。
生育地の広葉樹が茂るころには地上部が枯れて無くなり地下茎で休眠状態となる「スプリング・エフェメラル」の一種です。
【Youtube 山川草木図譜チャンネル】