タカオスミレ (スミレ科スミレ属)【高尾菫】
(Viola yezoensis f. discolor)
高尾山で発見されその名を冠された、高尾山名物「タカオスミレ」。
しかし、決して高尾山特産ではなく、「ヒカゲスミレ」の品種なので各地でも見られます。
「ヒカゲスミレ」の葉の表面が紫褐色になるもので、裏返してみると裏は緑のことが多いです。
日陰や半日蔭の林下に生え、落ち葉が溜まるような腐食質の地面が好きなようです。
色は渋いですが、なかなか形のよいカッコイイすみれです。
葉の色は花期以外のときには普通に緑だったりするそうです。
狭山丘陵のビジターセンターの方に情報を教えていただき、普段行かないルートへ。
湿った森のやや開けた林床に咲いていました。
地味なので枯れ葉の中で目立たないのですが、眼が慣れてくと、けっこうあちこちに分散して咲いています。
狭山丘陵のものは、高尾山に比べると花が赤紫がかっています。
2-3年のうちに、この生育地では集中的な群落が縮小したように感じましたが、むしろ株の個体数は広範囲に増えているようでした。