アズマイチゲ (キンポウゲ科イチリンソウ属)【東一華】
(Anemone raddeana)
春を告げる「スプリング・エフェメラル」のなかでも、もっとも華やかなひとつです。
「一華」の名のとおり、一本の茎にひとつだけの大輪の華をつけるシンプルな花序で、属名に表されるように「アネモネ」の仲間です。
同類の「キクザキイチゲ」や「ユキワリイチゲ」に比べると分布が広く、里にも多いので「アズマ」の名のように関東では親しみのある花です。
白花でも透明感のある白なので、たいへん清楚な雰囲気を醸し出します。
キクザキイチゲの白花とたいへんよく似ていますが、純白の花弁(萼片)の付け根基部に細かく紫色の筋が入るのが特徴となっています。
また、基本的にキクザキイチゲでは花茎に毛があり、アズマイチゲでは無毛です。
わりあい身近なところにも咲きますが、多くの県で絶滅危惧指定となっています。