ヒロバヒメイチゲ

ヒロバヒメイチゲ (キンポウゲ科イチリンソウ属)【広葉姫一華】
Anemone soyensis) 別名:エゾイチゲ

ヒロバヒメイチゲ(エゾイチゲ)

2017年7月 大雪山

北海道特産で「ヒメイチゲ」によく似るが、3出複葉の葉がかなり幅広。

花弁にあたる萼片は変動はありますが普通6枚となっています(ヒメイチゲは普通5枚)。

亜高山の林下にひっそりとした感じで咲いていました。

国内では北海道特産ですが、何故か東北の月山にのみ、隔離分布するそうです。

というわけで、山形県レッドリストで絶滅危惧I類。

ヒロバヒメイチゲ(エゾイチゲ)

2017年7月 大雪山


余談ながら素朴な疑問でしたが、学名「Anemone soyensis H.Boissieu」となっているのですが、幾つかあるシノニムに「Anemone yezoensis Koidz」があります。

「yesoensis」は、「蝦夷の」でしょうから、ほぼ北海道特産の同種の名にふさわしく、原文献が(1917)(Miyabe ex Makino)となっているので牧野富太郎氏が関わっているはずです。

ところが標準学名とされているものは「soyensis」となっており、よもや「soye」は「yeso」のスペルミスでは?

牧野氏の記載が学名を整理統合する中で誤記載となり固定してしまったのではないか?と思った次第です。

しかし、さらに調べてみると、標準学名の根拠となる一番古い文献が「Kitami, Cape Soya (1891)(北見・宗谷岬)」となっていました。

つまり、「soyensis」は、「宗谷の」という意味だったのですね。めでたしめでたし(^^)

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