ヤハズハハコ

ヤハズハハコ (キク科ヤマハハコ属)【矢筈母子】
Anaphalis sinica) 別名:ヤバネホウコ

ヤハズハハコ

2023/09/13 丹沢表尾根

ヤマハハコ」の同属でよく似ていますが、背が低く互生の葉は幅広いヘラ型で、艶消しの白っぽい色をしています。

茎は単一で基本的に分枝せず、白色の綿毛で覆われています。

葉の付け根は茎に沿うようにして付き、茎に狭いヒレがあります。

花は枝先に散房状に多数つき、白い総苞に包まれるように筒状花が咲きます。

雌雄異株で、雌株の頭花は多数の雌花と少数の雄花からなり、総苞片が褐色を帯びます。

雄株の頭花は雄花しかなく、総苞は鐘形。

関東地方以西、四国、九州に分布し、山地の乾燥した礫地や斜面に生育します。


葉が茎に沿って狭く翼状に流れる(葉の付け根の下の茎にヒレがある)という点が本種の特徴で、「矢筈」の語源となっているようです。

しかし、牧野富太郎博士はこの形状により「矢羽根」というのが本来の語源であるとし、「ヤバネハハコ」が正しいという意見だったそうです。

確かに、「矢筈」は矢の尻に弓の弦を掛ける部分のパーツのことなので、この植物の何を指しているのか意味不明となってしまいます。

「矢羽根」であれば、矢の軸から生えるヒレ状の羽根なので、この植物の特徴に当てはまりますね。

ヤハズハハコ

雌株 2023/09/13 丹沢表尾根

ヤハズハハコ

果実ができている雌花 2023/09/13 丹沢表尾根

ヤハズハハコ

雌株 2023/09/13 丹沢表尾根

ヤハズハハコ

根生葉 2023/09/13 丹沢表尾根


【Youtube 山川草木図譜チャンネル】

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