ナガエコミカンソウ (ミカンソウ科コミカンソウ属)【長柄小蜜柑草】
(Phyllanthus tenellus) 別名:ブラジルコミカンソウ
日本の「コミカンソウ」の仲間ですが、インド洋地方原産の帰化植物です。
コミカンソウよりも葉が丸く、ずっと大きくなり、名前の通り「小ミカン」といわれる果実の柄が長く伸びています。
神保町や飯田橋界隈の歩道緑地で最近急に目につくようになってきました。
けっこう大きく茂り、葉序が綺麗なので目につきやすいのです。
ところで、夜帰りに歩いていたら、眼の隅に見慣れない葉の茂みが。
よく見ると、このナガエコミカンソウの葉が下に閉じているのでした。
「ネムノキ」などのような、いわゆる「就眠活動」というやつですね。
ただ、「ネムノキ」とかとくらべて違和感があるのは、この草は普通の葉が互生に生えている点です。
ネムなどのマメ科とかカタバミのように複葉というわけではないので、なんか無理してる感がしてしまいます(^^;;
何でそこまでして閉じたがる?
ところで、この「ナガエコミカンソウ」、別名ブラジルコミカンソウとも言われるようですが、ブラジル原産ではありません。
正しい原産地は「インド洋地方」とされていますが、正確には「マスカリン諸島」。
って、何処だろと調べると、なんとモーリシャスとかレユニオン島とかの、マダガスカル東方沖です。
インド洋西部の絶海の孤島群。
そんなところの植物が日本に帰化しているのも驚きですが、同類の「コミカンソウ」が日本を含め東南アジアに分布しているのも面白いですね。
ふと、コモロ諸島とインドネシアにだけ生息する「シーラカンス」を思い出してしまいました。
太古の大陸移動などの結果なのでしょうか。
実の柄が長いから「ナガエ」その名の通りです