ヤノネボンテンカ (アオイ科ヤノネボンテンカ属)【矢の根梵天花】
(Pavonia hastata) 別名:タカサゴフヨウ
南アメリカ原産の園芸植物で、最近街中の道端などで野草化している姿をよく見かけるようになりました。
繁殖力が旺盛なようで、高さ1mほどの茂みを作っていることが多いです。
矢の根とは葉の形を表わし、矢じり型の厚手の葉となっています。
花は「フヨウ」や「ムクゲ」にも似たハイビスカス型の花で、白色の薄い花弁の中心部が暗紅色となっていて、裏側に暗紅色の筋が入っています。
花の中心に出ている蕊もハイビスカスに似て塔状に出ています。
花は一日花で朝開き夕方萎みます。
面白いのは花柱の先端が10本程に分かれて次第にねじれ、夕方萎む頃には下側を向いて雄しべのところまで達してしまいます。
つまり、日中は開花してポリネーターの昆虫を待ち、夕方には閉じながら自家受粉してしまう仕組みのようです。
確実に種子を作ることによって旺盛な繁殖力を得る作戦なのでしょう。